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産業保健委員会答申について (8 ページ)

公開元URL https://www.med.or.jp/nichiionline/article/011723.html
出典情報 産業保健委員会答申について(5/15)《日本医師会》
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第Ⅰ部.総論
1. 認定産業医制度のあり方
認定産業医は、1992 年の制度発足から 30 年余の間に 10 万人以上の医師
が資格を取得しており、わが国の職場に関与している医療職の人数として最
多となっている。従業員数の少ない事業場の大多数において、医療職として
関与しているのは認定産業医だけである。すなわち、認定産業医制度は、わ
が国の産業医制度が将来にわたり発展していくための基盤である。認定産業
医の社会的評価が今後も高まっていくには、その量と質との両面で一層の向
上が期待される。
現行の労働安全衛生法が規定する産業医の職務のうち、健康診断結果に基
づき健康状態と職務との適性を判断して事業者に対して必要な勧告・指導・
助言を行うことは、職場や作業を知悉する産業医にしかできない職務である。
わが国においては、現在、社会で活躍している医師約 32 万人のうち約 7 万人
強が認定産業医の資格を保持しており、医師約 5 人に 1 人の割合で産業医学
に関する教育研修を修了しており、国際的にも類を見ない優れた制度である。
認定産業医は、基礎研修を通じて職場や作業に起因する健康影響を履修し
ていることに加え、生涯研修を通じて新たな有害要因や社会制度についても
学修を継続している。今後、高年齢化する労働者が個々の特性に合わせて健
康に就業を継続していくには、認定産業医制度の発展が不可欠である。
認定産業医制度のさらなる充実・強化を目指し、下記の 6 点について検討
を行い、提言する。
(1)産業医学研修の機会確保
(2)生涯研修の内容改善
(3)認定産業医に求められる資質
(4)認定産業医のスキルアップと更新要件
(5)法令の説明に関するオンデマンド研修
(6)認定産業医制度のデジタル化

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