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資料No.1-1~1-5_第十八改正日本薬局方第二追補(案) (14 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000174942_00008.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 日本薬局方部会(令和5年度第1回 1/22)《厚生労働省》 |
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12 一般試験法 3.01 かさ密度測定法
第十八改正日本薬局方第二追補
1
中の許容濃度を乗じたものを,製剤中の全構成成分に関して
48
価に使用される.タップ充塡かさ密度と疎充塡かさ密度の比較
2
合計することによって,最終製剤中の元素不純物の予想最大
49
により,粉体のバルク特性に影響を与える粒子間相互作用の相
3
量を算出できる.本試験法中のその他の関連項に従って妥当
50
対的な重要度を間接的に測定できる.
4
性が示されない限り,製剤中の元素不純物の総量はPDE値
51
2.疎充塡かさ密度
5
に適合すべきである.リスクアセスメントの結果,ある特定
52
粉体の疎充塡かさ密度は,ふるいを通してメスシリンダーに
6
の構成成分において,ある特定の元素が潜在的な不純物とは
53
入れた既知質量の粉体試料の体積を測定する(第1法)か,又は
7
ならないことが明らかにされた場合においては,当該構成成
54
ボリュメーターを通して容器内に入れた既知体積の粉体試料の
8
分中の当該元素に関して定量的な値を算出する必要はない.
55
質量を測定する(第2法)か,若しくは測定用容器(第3法)を用い
9
このアプローチにより,製剤のある特定の構成成分中の元素
56
ることによって求める.
10
の最大許容濃度を,オプション1又はオプション2aの限度値
57
疎充塡かさ密度は特に凝集性のある粉体では粉体層をごく僅
11
よりも高くできるが,この差分については,その他の構成成
58
か乱すだけでも変化し得る.このような場合,粉体の疎充塡か
12
分中の許容濃度を低くすることにより埋め合わせなければな
59
さ密度を再現性よく測定するのは極めて難しいので,結果を記
13
らない.製剤の各構成成分中の各元素に関して,構成成分固
60
録する際には,どのように測定したかを明記しておくことが重
14
有の限度値が設定PDE値適合を保証することを,式(2)を用
61
要である.
15
いて立証してもよい.
62
2.1.
63
2.1.1. 操作法
16
N
PDE (μg /day) ≧ΣCk・Mk
k =1
(2)
17
k =製剤中のN 個の構成成分それぞれのインデックス
18
Ck =構成成分k 中の元素不純物の許容濃度(μg/g)
19
Mk =製剤の最大1日投与量に占める構成成分k の質量(g)
第1法 (メスシリンダーを用いる方法)
64
保存中に形成するかも知れない凝集体を解砕するために,必
65
要ならば,試験を行うのに十分な量の粉体を1.0 mm以上の目
66
開きを持つふるいを通す.この操作は粉体の性質を変化させな
67
いよう静かに行わねばならない.0.1%の精度で秤量した約
68
100 gの試料(M)を乾いた250 mLメスシリンダー(最小目盛単
位:2 mL)に静かに入れる.圧密ストレスを与えないように,
20
オプション3:最終製品の分析:各元素濃度については,最終
69
21
製品中で測定できる.式(1)を用いると,製剤の最大総1日投
70
例えば漏斗を使用したりメスシリンダーを傾けたりして注入す
22
与量から元素不純物の最大許容濃度を算出できる.
71
る.必要ならば,粉体層の上面を圧密せずに注意深くならし,
72
疎充塡体積(V0)を最小目盛単位まで読み取る.M/V0によって
73
疎充塡かさ密度(g/mL)を計算する.異なる粉体試料を用いて
74
繰り返し測定することが望ましい.
23
24
25
一般試験法の部 3.01 かさ密度及びタップ密度測定法の条
を 3.01 かさ密度測定法の条とし,次のように改める.
3.01
かさ密度測定法
26
本試験法は,三薬局方での調和合意に基づき規定した試験法である.
27
なお,三薬局方で調和されていない部分は「
28
29
◆
◆
」で囲むことによ
り示す.
三薬局方の調和合意に関する情報については,独立行政法人医薬品医
75
粉体の密度が小さすぎるか又は大きすぎる,すなわち,試料
76
の疎充塡体積が250 mL以上であるか又は150 mL以下の場合
77
には,試料量として100 gを用いることはできない.したがっ
78
て,このような場合には,試料の疎充塡体積が150 mLから
79
250 mL (メスシリンダーの全容積中に占める疎充塡体積が
80
60%以上)となるような,別の試料量を選択しなければならな
81
い.この場合,試料の質量を結果の項目中に記載しておく.
82
50 mLから100 mLの疎充塡体積を持つ試料については,最
83
小目盛単位が1 mLの100 mLメスシリンダーを用いることがで
かさ密度測定法は,粉末状医薬品の疎充塡時及びタップ充
84
きる.この場合,メスシリンダーの容積を結果の項目中に記載
塡時におけるみかけの密度を測定する方法である.疎充塡とは,
85
しておく.
33
容器中に粉体を圧密せずに緩やかに充塡することであり,タッ
86
2.2.
34
プ充塡とは,粉体を充塡した容器を一定高さより一定速度で繰
87
2.2.1. 装置
35
り返し落下させ,容器中の粉体のかさ体積がほぼ一定となるま
88
装置(図3.01-1)は目開き1.0 mmのふるいを取り付けた上部
36
で密に充塡することである.◆
89
漏斗から構成される.この漏斗は,粉体が通過するときに,そ
37
1. かさ密度
90
の上を滑落したり跳ね上がったりする4枚のガラス製邪魔板が
30
31
32
療機器総合機構のウェブサイトに掲載している.
◆
第2法 (ボリュメーターを用いる方法)
38
粉体のかさ密度は,粉体試料の質量と粒子間空隙容積の因子
91
取り付けられたバッフル・ボックスの上部に固定されている.
39
を含んだ粉体の体積との比である.したがって,かさ密度は試
92
バッフル・ボックスの底部には,ボックスの直下に置かれた,
40
料の真密度と粉体層内での粒子の空間的配列に依存する.かさ
93
粉体を集めてカップに注入できるような漏斗がある.このカッ
41
g/cm3 = 1000
94
プは円筒形(容積25.00±0.05 mL,内径29.50±2.50 mm)又は
95
立方体(容積16.39±0.05 mL)である.
42
密 度 は , 通 常 , g/mL で 表 さ れ る (1 g/mL = 1
3
kg/m ).
43
粉体のかさ特性は,試料の調製法,処理法や保存法,すなわ
44
ち,粉体がどのように取り扱われてきたかに依存する.粒子は,
45
一連のかさ密度を持つように充塡することができる.それゆえ,
46
疎充塡かさ密度及びタップ充塡かさ密度は区別する必要がある.
47
タップ充塡かさ密度と疎充塡かさ密度は,粉体の流動性の評
日本薬局方の医薬品の適否は,その医薬品各条の規定,通則,生薬総則,製剤総則及び一般試験法の規定によって判定する. (通則5参照 )
第十八改正日本薬局方第二追補
1
中の許容濃度を乗じたものを,製剤中の全構成成分に関して
48
価に使用される.タップ充塡かさ密度と疎充塡かさ密度の比較
2
合計することによって,最終製剤中の元素不純物の予想最大
49
により,粉体のバルク特性に影響を与える粒子間相互作用の相
3
量を算出できる.本試験法中のその他の関連項に従って妥当
50
対的な重要度を間接的に測定できる.
4
性が示されない限り,製剤中の元素不純物の総量はPDE値
51
2.疎充塡かさ密度
5
に適合すべきである.リスクアセスメントの結果,ある特定
52
粉体の疎充塡かさ密度は,ふるいを通してメスシリンダーに
6
の構成成分において,ある特定の元素が潜在的な不純物とは
53
入れた既知質量の粉体試料の体積を測定する(第1法)か,又は
7
ならないことが明らかにされた場合においては,当該構成成
54
ボリュメーターを通して容器内に入れた既知体積の粉体試料の
8
分中の当該元素に関して定量的な値を算出する必要はない.
55
質量を測定する(第2法)か,若しくは測定用容器(第3法)を用い
9
このアプローチにより,製剤のある特定の構成成分中の元素
56
ることによって求める.
10
の最大許容濃度を,オプション1又はオプション2aの限度値
57
疎充塡かさ密度は特に凝集性のある粉体では粉体層をごく僅
11
よりも高くできるが,この差分については,その他の構成成
58
か乱すだけでも変化し得る.このような場合,粉体の疎充塡か
12
分中の許容濃度を低くすることにより埋め合わせなければな
59
さ密度を再現性よく測定するのは極めて難しいので,結果を記
13
らない.製剤の各構成成分中の各元素に関して,構成成分固
60
録する際には,どのように測定したかを明記しておくことが重
14
有の限度値が設定PDE値適合を保証することを,式(2)を用
61
要である.
15
いて立証してもよい.
62
2.1.
63
2.1.1. 操作法
16
N
PDE (μg /day) ≧ΣCk・Mk
k =1
(2)
17
k =製剤中のN 個の構成成分それぞれのインデックス
18
Ck =構成成分k 中の元素不純物の許容濃度(μg/g)
19
Mk =製剤の最大1日投与量に占める構成成分k の質量(g)
第1法 (メスシリンダーを用いる方法)
64
保存中に形成するかも知れない凝集体を解砕するために,必
65
要ならば,試験を行うのに十分な量の粉体を1.0 mm以上の目
66
開きを持つふるいを通す.この操作は粉体の性質を変化させな
67
いよう静かに行わねばならない.0.1%の精度で秤量した約
68
100 gの試料(M)を乾いた250 mLメスシリンダー(最小目盛単
位:2 mL)に静かに入れる.圧密ストレスを与えないように,
20
オプション3:最終製品の分析:各元素濃度については,最終
69
21
製品中で測定できる.式(1)を用いると,製剤の最大総1日投
70
例えば漏斗を使用したりメスシリンダーを傾けたりして注入す
22
与量から元素不純物の最大許容濃度を算出できる.
71
る.必要ならば,粉体層の上面を圧密せずに注意深くならし,
72
疎充塡体積(V0)を最小目盛単位まで読み取る.M/V0によって
73
疎充塡かさ密度(g/mL)を計算する.異なる粉体試料を用いて
74
繰り返し測定することが望ましい.
23
24
25
一般試験法の部 3.01 かさ密度及びタップ密度測定法の条
を 3.01 かさ密度測定法の条とし,次のように改める.
3.01
かさ密度測定法
26
本試験法は,三薬局方での調和合意に基づき規定した試験法である.
27
なお,三薬局方で調和されていない部分は「
28
29
◆
◆
」で囲むことによ
り示す.
三薬局方の調和合意に関する情報については,独立行政法人医薬品医
75
粉体の密度が小さすぎるか又は大きすぎる,すなわち,試料
76
の疎充塡体積が250 mL以上であるか又は150 mL以下の場合
77
には,試料量として100 gを用いることはできない.したがっ
78
て,このような場合には,試料の疎充塡体積が150 mLから
79
250 mL (メスシリンダーの全容積中に占める疎充塡体積が
80
60%以上)となるような,別の試料量を選択しなければならな
81
い.この場合,試料の質量を結果の項目中に記載しておく.
82
50 mLから100 mLの疎充塡体積を持つ試料については,最
83
小目盛単位が1 mLの100 mLメスシリンダーを用いることがで
かさ密度測定法は,粉末状医薬品の疎充塡時及びタップ充
84
きる.この場合,メスシリンダーの容積を結果の項目中に記載
塡時におけるみかけの密度を測定する方法である.疎充塡とは,
85
しておく.
33
容器中に粉体を圧密せずに緩やかに充塡することであり,タッ
86
2.2.
34
プ充塡とは,粉体を充塡した容器を一定高さより一定速度で繰
87
2.2.1. 装置
35
り返し落下させ,容器中の粉体のかさ体積がほぼ一定となるま
88
装置(図3.01-1)は目開き1.0 mmのふるいを取り付けた上部
36
で密に充塡することである.◆
89
漏斗から構成される.この漏斗は,粉体が通過するときに,そ
37
1. かさ密度
90
の上を滑落したり跳ね上がったりする4枚のガラス製邪魔板が
30
31
32
療機器総合機構のウェブサイトに掲載している.
◆
第2法 (ボリュメーターを用いる方法)
38
粉体のかさ密度は,粉体試料の質量と粒子間空隙容積の因子
91
取り付けられたバッフル・ボックスの上部に固定されている.
39
を含んだ粉体の体積との比である.したがって,かさ密度は試
92
バッフル・ボックスの底部には,ボックスの直下に置かれた,
40
料の真密度と粉体層内での粒子の空間的配列に依存する.かさ
93
粉体を集めてカップに注入できるような漏斗がある.このカッ
41
g/cm3 = 1000
94
プは円筒形(容積25.00±0.05 mL,内径29.50±2.50 mm)又は
95
立方体(容積16.39±0.05 mL)である.
42
密 度 は , 通 常 , g/mL で 表 さ れ る (1 g/mL = 1
3
kg/m ).
43
粉体のかさ特性は,試料の調製法,処理法や保存法,すなわ
44
ち,粉体がどのように取り扱われてきたかに依存する.粒子は,
45
一連のかさ密度を持つように充塡することができる.それゆえ,
46
疎充塡かさ密度及びタップ充塡かさ密度は区別する必要がある.
47
タップ充塡かさ密度と疎充塡かさ密度は,粉体の流動性の評
日本薬局方の医薬品の適否は,その医薬品各条の規定,通則,生薬総則,製剤総則及び一般試験法の規定によって判定する. (通則5参照 )