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参考資料1 コスタイベ筋注用 審議結果報告書 (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_43635.html
出典情報 薬事審議会 血液事業部会安全技術調査会(令和6年度第2回 9/27)《厚生労働省》
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3.1.2 細胞性免疫応答及び感染防御応答(CTD4.2.1.2-02、4.2.1.2-03、4.2.1.2-06 及び 4.2.1.2-08)
① C57BL6 マウス(雌 5 例/群)に ARCT-021(0.2、2 又は 10 μg)又はプラセボを投与し、その 30 日
後に同量の 2 回目投与を行った。1 回投与から 7 日後のマウス及び 2 回投与から 20 日後のマウス脾
臓内 T 細胞の分布(CD4+、CD8+及びそれらの亜集団)について、IgG サブクラスをフローサイト
メトリーで、IFN-γ産生細胞数を ELISpot 法で解析した。結果から、ARCT-021 投与による Th1/Th2
比では Th1 優性な免疫応答が確認された。
② K18-hACE2 マウス(雌 5 例/群)に ARCT-021(2 又は 10 μg)又はプラセボを 1 回投与し、30 日後
に、起源株を鼻腔内投与(5×104 TCID 50 又は 5×105 TCID 50 )した。5×105 TCID 50 接種 5 日後ない
し 14 日後までの臨床症状、ウイルス量(脳及び肺、プラーク法)及び肺組織像、並びに 5×104 TCID 50
接種 5 日後のウイルス量(肺及び脳、プラーク法及び RNA 量)が評価され、ARCT-021 群における
臨床症状の抑制効果及びウイルス増殖抑制効果が確認された。
③ アカゲザル(雌/雄 4~5 例/群)に、ARCT-021(5 又は 20 μg)又はプラセボを 28 日間隔で 2 回、若
しくは ARCT-021(20 又は 40 μg)を 1 回、筋肉内投与し、初回投与 42 日後に起源株を鼻腔内及び
気管内に投与(それぞれ 1×106 TCID 50 及び 0.5×106 TCID 50 )した。投与後の臨床症状、ウイルス量
(鼻咽頭スワブ及び気管支肺胞洗浄液、プラーク法)、中和抗体価(受容体結合阻害活性、マイクロ
中和法)、血清中のサイトカイン等の量、及び T 細胞内サイトカイン発現等が評価され、ARC-021 群
における臨床症状の抑制効果及びウイルス増殖抑制効果が確認された。
申請者は、以上の ARCT-021 に対する試験結果について、発現する S タンパク質の類似する本剤の評
価に適用可能と考察している。
3.2 安全性薬理試験
本剤を用いた独立した安全性薬理試験は実施されていない。申請者は、ウサギを用いた反復投与毒性
試験における評価から、本剤の投与による心血管系、呼吸器系、中枢神経系への影響は認められなかっ
た旨を説明している(CTD4.2.3.2)

3.R 機構における審査の概略
機構は、
提示された効力を裏付ける試験の結果から、
本剤の感染防御効果は期待できるものと考える。
また、
提示された安全性薬理試験の結果から、
本剤の安全性について特に懸念事項はないものと考える。
4.

非臨床薬物動態試験に関する資料及び機構における審査の概略
本剤を用いた非臨床薬物動態試験は実施されていない。本剤の薬物動態に関する資料として、mRNA-

2002 を原薬とする LNP 製剤(ARCT-021)を用いたマウス及びウサギの生体内分布試験成績等が提出さ
れた。
マウス及びウサギの血漿及び組織中の mRNA-2002 濃度は、サンドイッチ核酸ハイブリダイゼーショ
ンとシグナル増幅用分岐 DNA 技術を用いた化学発光分析法 9)により測定された。マウス及びウサギの
血漿及び組織中の ATX-126 は、液体クロマトグラフィー‐タンデム質量分析(LC-MS/MS)法 10) によ

9)定量下限はマウス血漿で 0.49 pg/mL、マウス組織で 3.0 pg/mL、ウサギ血漿で 0.49 pg/mL、ウサギ組織で 3.91 pg/mL。
10)定量下限はマウス及びウサギの血漿で 25.0 ng/mL、マウス及びウサギの組織で 250~500 ng/g。

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コスタイベ筋注用_Meiji Seika ファルマ株式会社_審査報告書