よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


参考資料1 コスタイベ筋注用 審議結果報告書 (47 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_43635.html
出典情報 薬事審議会 血液事業部会安全技術調査会(令和6年度第2回 9/27)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

(修正反映版)
(2)妊婦・授乳婦について
以下の点を踏まえ、妊婦、授乳婦について、添付文書で注意喚起を設定することが適切であると判断
した。


妊婦について
ARCT-154-01 試験において、1 回目治験薬接種からクロスオーバー(Day1~Day92)までに、本剤群 19

例、プラセボ群 22 例、クロスオーバー後(Day92 以降)のプラセボ-本剤群 11 例、本剤-プラセボ群
14 例で妊娠症例が認められた。本剤群 1 例、プラセボ群 2 例及びプラセボ-本剤群 1 例で自然流産が認
められた。本剤接種後に自然流産が認められた 2 例は本剤との因果関係は否定された。本剤と同じプラ
ットフォームワクチンである ARCT-021 で実施された動物実験では、受胎可能性、胚・胎児の発育、分
娩、出生後の発育に関して直接的または間接的な有害作用は認められていない。しかしながら、妊娠中
の本剤の使用に関する安全性データは限られているため、妊婦に対する安全性は確立していないと考え
る。妊娠中の本剤の接種は、母体及び胎児に対する潜在的なリスクを潜在的なベネフィットが上回る場
合にのみ考慮されるべきと考える。


授乳婦について
授乳中の女性は本剤の臨床試験には含まれなかった。本剤がヒト母乳中に排泄されるかどうかは不明

である。授乳中の女性に対する本剤の臨床的な必要性と、本剤による母乳育児への潜在的な影響を考慮
して本剤を接種すべきと考える。
機構は、以下のように考える。
ARCT-154-01 試験及び ARCT-154-J01 試験において、基礎疾患を有する被験者で全体集団と比較して
特に注意を要する安全性上の懸念は認められないことを確認しており、現時点において基礎疾患を有す
る者に対して特段の注意喚起が必要な状況にはない。ただし、基礎疾患を有する者に対する本剤の接種
経験は限られており、接種時にはより注意を要すると考えることから、類薬と同様に注意喚起すること
が適切と判断した。
非臨床試験では本剤接種による親動物及び次世代への安全性上の懸念は認められていないものの(5.5
項)
、妊婦及び授乳婦に対する接種経験はないこと、及び本剤の乳汁中移行性は検討されておらず不明で
あることから、申請者の説明は理解可能であり、妊婦及び授乳婦に対する注意喚起は本邦における既承
認 RNA ワクチンと同様の設定とすることが適切と判断した。
臨床試験で組入れから除外された特殊な背景を有する集団を含め、製造販売後には様々な背景を有す
る者への接種が想定されることから、これらの被接種者を含め、本剤の安全性情報を広く収集し、得ら
れた情報に基づき、適時適切に追加の安全対策措置の要否を検討する必要がある。
7.R.4 臨床的位置付け及び効能・効果について
予定する効能・効果は「SARS-CoV-2 による感染症の予防」とされている。
申請者は、本剤の位置付けについて、以下のように説明している。
本剤の初回免疫での有効性、免疫原性及び安全性を評価した ARCT-154-01 試験の成績から、COVID19 及び重症 COVID-19 の発症予防効果が示され、SARS-CoV-2 の起源株に対する免疫応答及び良好な安
全性プロファイルが確認された(7.2.1 参照)。また、本剤の追加接種での免疫原性及び安全性を評価し
た ARCT-154-J01 試験の成績から、SARS-CoV-2 の起源株に対して強力な免疫応答を誘導した(7.2.2 参
照)
。加えて、オミクロン系統を含む SARS-CoV-2 変異株に対する中和抗体を誘導した(7.R.2.4 参照)。
42
コスタイベ筋注用_Meiji Seika ファルマ株式会社_審査報告書