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会議資料 (60 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00031.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第57回 )
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ない症例であった。
安全性について、11 例に Grade 3 以上の重篤な有害事象が認められたが、すべて治験薬
との因果関係はないと判断された。また、1 名が胆嚢炎により死亡しているが、既往の胆石
嵌頓に伴う合併症によるものであり、治験薬との因果関係はないと判断された。
※6

以下のいずれかに該当 ①1 年以内に性感染症罹患歴がある、②過去 6 カ月以内にコンドームを使用しな
い肛門性交を行った、③HIV 陽性のパートナーがいる、④過去 6 カ月以内に中枢神経刺激薬の使用歴がある

(2)Peer-reviewed journal の総説、メタ・アナリシス等の報告状況
1)

Fonner VA et al. Effectiveness and safety of oral HIV preexposure prophylaxis for all
populations. AIDS 2016; 30 : 1973-83 11)
HIV の感染リスクが高い集団において、TDF 又は FTC/TDF を用いた PrEP の HIV 感染リ

スク低下及び有害事象を評価したメタ・アナリシスである。
【方法】
PubMed、Cumulative Index to Nursing and Allied Health Literature 及び Embase のデータベー
ス、並びに International AIDS Conference 及び International AIDS Society Conference の学会ウ
ェブサイトにおいて、1990 年 1 月 1 日~2015 年 4 月 15 日に報告された文献又は抄録の中
から、TDF 含有製剤の経口投与による HIV 感染の曝露前予防に関する報告を検索した。デ
ータの抽出は、2 名の評価者が独立して抽出を行った。統合解析方法として変量効果モデル
を用いた。
【結果】
スクリーニングした 3068 の文献及び 39 の抄録のうち、18 の研究(無作為化比較試験 15
件、前向きコホート研究 2 件、観察研究 1 件)が選択基準※7 を満たした。有効性について、
本剤が投与された HIV 感染が評価された無作為化比較試験(7 件)において、プラセボ投
与群に対する本剤 PrEP 群の HIV 感染リスク比[95%信頼区間]は 0.51[0.31, 0.83]であっ
た。また、本剤が投与され有害事象が評価された無作為化比較試験(8 又は 10 研究)にお
いて、プラセボ群に対する本剤 PrEP 群の有害事象及びグレード 3 又は 4 の有害事象の発現
リスク比[95%信頼区間]はそれぞれ 1.02[1.00, 1.04]及び 1.07[0.94, 1.21]であった。
※7

選択基準:①TDF 含有製剤の経口投与による HIV 感染の曝露前予防を評価する無作為化比較試験、非盲検
試験又は実証プロジェクトであること、②TDF 含有製剤を曝露前予防投与された者とプラセボを投与された
者又は TDF 含有製剤を曝露前予防投与しなかった者で、1 つ以上の主要アウトカム[HIV 感染、有害事象、
抗レトロウイルス薬耐性変異、生殖関連事項(ホルモン避妊の有効性、妊娠に関連する有害事象)
、行動(コ
ンドームの使用、性的パートナーの人数)
]を比較評価していること、③1990 年 1 月 1 日~2015 年 4 月 15 日
に査読付き学術誌又は科学会議で発表されたこと。

(3)教科書等への標準的治療としての記載状況
<海外における教科書等>
1)Mandell, Douglas, and Bennett's Principles and Practice of Infectious Diseases, 9th Edition; 2020;
p.1599-618 12)
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