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介護予防・日常生活支援総合事業の活性化に向けた自治体支援ツール(支援パッケージ)の構築に係る調査研究 報告書 (145 ページ)

公開元URL https://www.jmar.co.jp/job/public/llg.html
出典情報 介護予防・日常生活支援総合事業の活性化に向けた自治体支援ツール(支援パッケージ)の構築に係る調査研究(5/15)《日本能率協会総合研究所》
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Q

担い手が足りない場合はどうすればよいでしょうか?

住民主体サービス
よくある質問

⚫ 各地の生活支援コーディネーターの最も多い悩みは「担い手不足」です。フォーラムや勉強会などを仕
掛け、担い手の掘り起こしをしていくことが大切です。

⚫ さて、助け合いの担い手というとどんな人をイメージされるでしょうか。「70代の元気な高齢者」「5、
60代の若い世代の参加がほしい」などの声をよく耳にします。では実際の地域活動の担い手を見ていき
ましょう。助け合いは「できる人が、できる時に、できることを」と赤ちゃんからお年寄りまでがそれ
ぞれの得意分野をいかして、空いている時間で、思いをいかしながら社会参加できる取組です。例えば、
ある地域の居場所では80代の3名が手際よく30食のランチをつくっています。ランチの声掛け「いただ
きます」は認知症の方でみんなを元気にして喜ばれています。一番の功労者は生後6ヶ月になる赤ちゃ
んでみんなを笑顔にしています。有償ボランティアの担い手からは「おじいちゃんの介護をしているけ
ど、デイサービスに行っている間は草刈りに参加したい。気分転換になっていいから」「子どもが小さ
いけど、家で繕い物ならできる」という人がいます。また、共働きが当たり前になっている現在は「急
に子どもが熱を出したので、保育園に迎えに行ってほしい」など、若い人が困っていることで助け合い
の仲間になるのも一つです。助けてもらいながらつながることが、今後の担い手への参加となります。

⚫ 呼びかける対象を全世代とし、いろいろな人が「できる時に、できること」で参加できるつながりを意
識して働きかけ、仕組みづくりを進めていくことが、担い手を増やすことにもつながります。

⚫ 仕掛けをする際のポイントは「いつもの人たち」ではなく周知方法を工夫して広く周知をすることです。
マスコミをうまく活用する、防災無線を活用するなど不特定多数に周知をしたり、協議体など地域に人
脈や信頼ある人達に協力してもらうなどの工夫も各知で見られます。周知をする対象も元気な高齢者に
限定せず、全世代に声をかけていくこと、また、地域での具体的な困りごとを上げてその地域に声をか
けることで、担い手が発掘されて行きます。共生のつながりを意識しながら、地域での関係性を築いて
いくことが「支える側」「支えられる側」という包括的な社会、誰もが役割を持てる地域共生社会につ
ながります。

大事な視点
生活支援コーディネーター等が運営の中心になってしまう場合の対応
「人手が足りないから」「住民に負担をかけてはいけない」などの思いから、ある程度のしくみ
をつくり、「その後、住民にバトンタッチしよう」という生活支援コーディネーター等も各地で
みられます。一度立ち上がったしくみを住民に提供していくことは、「やらされ感」につながる
場合もあります。
元々助け合いとは住民が主体的に取り組んできたものであり、各地でNPOや地縁組織など多様
な活動も広がっています。生活支援コーディネーターなどが勉強会などの仕掛けをし、主体的な
人を見つけ、その人を中心に数人の「仲間づくり」まで進めていくことが重要で、その後は必要
な情報提供をしていくことで住民主体の活動は立ち上がっていきます。
生活支援コーディネーターは住民を信じて仕掛け、バックアップしていきましょう。

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