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医療業版 勤務間インターバル制度導入・運用マニュアル (11 ページ)
出典
公開元URL | https://work-holiday.mhlw.go.jp/interval/pdf/06.pdf |
出典情報 | 医療業版 勤務間インターバル制度導入・運用マニュアル(4/4)《厚生労働省》 |
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医療業の各勤務形態における勤務間インターバル制度導入に向けて
生産年齢人口が減少を続けている今、人手不足は全業種共通の課題です。中でも医療業は、超高齢社会の
到来による医療ニーズの高まりを受け、人材の確保と離職の防止が非常に重要な課題となっています。夜勤
対応や緊急対応が多いからこそ、職員等の健康を守り、持続的な人材確保を促す仕組みの構築が求められます。
また、医療安全を守る観点から、睡眠不足によるパフォーマンス低下を避ける上でも、十分な勤務間イン
ターバルを確保し、職員等の安全を前提とした労働環境の整備が望まれます。
第2章以降で、勤務間インターバル制度の導入によって期待される効果や、導入・運用に向けた取組の全
体像、導入の手順、導入事例などを紹介していますので、ぜひ参考にしていただき、労働環境を改善して、
持続的な事業所の運営に役立ててください。
column
コ ラ ム
― 病院における勤務表作成時の勤務間インターバルの確保状況 ―
夜勤・交替制勤務を行っている病院において、勤務間インターバル制度の導入は進んでいるので
しょうか。
日本看護協会が 2013 年に作成した「看護職の夜勤・交代制勤務ガイドライン」の勤務表作成基準
において、
「勤務と勤務の間隔は 11 時間以上あける」との基準が定められています。同協会が 2014
年に実施した「看護職の夜勤・交代制勤務ガイドラインの普及に関する実態調査」1)によれば、三
交代制勤務の病院において勤務編成の際に「勤務と勤務の間隔は 11 時間以上あける」を実施してい
るのは 42.0%でした。
それから 9 年後の 2023 年に実施された「病院看護実態調査」では、「夜勤・交代制を行う部署に
おける勤務表作成基準に含まれる内容」と設問は変わっていますが、「勤務と勤務の間隔は 11 時間
以上あける」を勤務表作成基準に盛り込んでいると回答した病院は 67.1%となっており、着実に増
えていることがわかります。
勤務間インターバルの確保が、確実に機能するためには、就業規則の改正などにより、病院内の「制
度」として導入されることが大切です(19 ページ参照)。これまで勤務間インターバルの確保を念頭
に置いた労働時間管理を行っていない場合には、本格導入前に試行運用することが重要ですが、「勤
務と勤務の間隔は 11 時間以上あける」を勤務表作成基準に盛り込んでいる病院の場合には、試行運
用することよりも現在の運用に支障が生じないように「制度」をどのように規定するかが重要になり
ます。
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医療業の各勤務形態における勤務間インターバル制度導入に向けて
生産年齢人口が減少を続けている今、人手不足は全業種共通の課題です。中でも医療業は、超高齢社会の
到来による医療ニーズの高まりを受け、人材の確保と離職の防止が非常に重要な課題となっています。夜勤
対応や緊急対応が多いからこそ、職員等の健康を守り、持続的な人材確保を促す仕組みの構築が求められます。
また、医療安全を守る観点から、睡眠不足によるパフォーマンス低下を避ける上でも、十分な勤務間イン
ターバルを確保し、職員等の安全を前提とした労働環境の整備が望まれます。
第2章以降で、勤務間インターバル制度の導入によって期待される効果や、導入・運用に向けた取組の全
体像、導入の手順、導入事例などを紹介していますので、ぜひ参考にしていただき、労働環境を改善して、
持続的な事業所の運営に役立ててください。
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コ ラ ム
― 病院における勤務表作成時の勤務間インターバルの確保状況 ―
夜勤・交替制勤務を行っている病院において、勤務間インターバル制度の導入は進んでいるので
しょうか。
日本看護協会が 2013 年に作成した「看護職の夜勤・交代制勤務ガイドライン」の勤務表作成基準
において、
「勤務と勤務の間隔は 11 時間以上あける」との基準が定められています。同協会が 2014
年に実施した「看護職の夜勤・交代制勤務ガイドラインの普及に関する実態調査」1)によれば、三
交代制勤務の病院において勤務編成の際に「勤務と勤務の間隔は 11 時間以上あける」を実施してい
るのは 42.0%でした。
それから 9 年後の 2023 年に実施された「病院看護実態調査」では、「夜勤・交代制を行う部署に
おける勤務表作成基準に含まれる内容」と設問は変わっていますが、「勤務と勤務の間隔は 11 時間
以上あける」を勤務表作成基準に盛り込んでいると回答した病院は 67.1%となっており、着実に増
えていることがわかります。
勤務間インターバルの確保が、確実に機能するためには、就業規則の改正などにより、病院内の「制
度」として導入されることが大切です(19 ページ参照)。これまで勤務間インターバルの確保を念頭
に置いた労働時間管理を行っていない場合には、本格導入前に試行運用することが重要ですが、「勤
務と勤務の間隔は 11 時間以上あける」を勤務表作成基準に盛り込んでいる病院の場合には、試行運
用することよりも現在の運用に支障が生じないように「制度」をどのように規定するかが重要になり
ます。
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