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医療業版 勤務間インターバル制度導入・運用マニュアル (7 ページ)

公開元URL https://work-holiday.mhlw.go.jp/interval/pdf/06.pdf
出典情報 医療業版 勤務間インターバル制度導入・運用マニュアル(4/4)《厚生労働省》
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医療業における労働の特徴(夜勤・交替制勤務、オンコール対応)

医療業※1 には様々な職種の労働者が働いており、職場によりその働き方も異なります。特に、病院や有床
診療所、24 時間対応の診療所や訪問看護事業所等では、入院患者やケアの必要な利用者に対して 365 日 24
時間体制での対応を行うため、夜勤・交替制勤務や、オンコール対応を実施しています。これらは、全ての
医療業の施設に求められているわけではありませんが、他の産業と大きく異なっている働き方であり、医療
業に特徴的な労働環境と言えます。
令和6年度以降、医師の時間外・休日労働時間の上限規制が開始され、現在、「医師の働き方改革」が進め
られていますが、医師を除く医療従事者においても、特に夜勤・交替制勤務やオンコール対応を実施してい
る場合、不規則な勤務体制や長時間労働に陥りやすい実情があるため、働き方改革を進めていくことが大切
です。そこで本章では、医療業(医業に従事する医師を除く。
)において特徴的な夜勤・交替制勤務やオンコ
ール対応を実施している施設において、勤務間インターバル制度を導入いただくにあたって、どのような課
題があるのかを考えます。
入院患者の対応や救急患者の搬送が夜間帯にも多く想定され常時対応が必要な場合などは、夜勤・交替制
勤務によって 24 時間体制を確保されていると思います。一方、常時、患者や利用者の対応が必要でない場合
であっても、オンコール対応や当直体制によって 24 時間対応を可能としており、患者の急変や救急搬送等の
緊急時に迅速な対応を行なわれていると思います。
特に緊急時には、迅速な処置や対応が必要となるため、多くの職種での協力した対応が不可欠となってい
るでしょう。
図表 1-1


医療業において緊急時対応を行う主な職種(医師を除く)



主 な 緊 急 時 の 業 務

看護師

患者の容態急変時の対応、医療処置、救急患者の受け入れ、患者・家族への説明など

薬剤師

薬に関する問い合わせ対応、緊急時の調剤、医薬品情報提供など

臨床検査技師

緊急検査への対応、検査結果の報告、輸血業務など

診療放射線技師

緊急検査(CT、MRI など)への対応、画像診断補助など

救急救命士

救急現場での応急処置、病院への搬送、救命処置など

臨床工学技士

医療機器の操作・管理、人工呼吸器の管理、透析業務など

助産師
訪問看護師

分娩時緊急事態への対応、必要に応じた救急処置など
利用者の容態急変時の対応、医療処置、家族への説明など

① 夜勤・交替制勤務
医療従事者のうち、病院の施設基準や診療報酬の算定要件で、夜間配置基準が定められている看護師など、
入院患者等に常時対応する職種は、夜勤・交替制勤務を実施しており、その勤務時間等は採用している交替の
方法によって様々です。二交替制では日勤と深夜勤、三交替制では日勤・準夜勤・深夜勤があるのが一般的で
すが、最近では変則二交替制や変則三交替制を採用している施設も多く、早出や遅出など様々な勤務時間を組
みあわせて、24 時間体制を確保しています。また、看護師以外に、薬剤師や臨床検査技師、臨床工学技士な
どが夜勤を行う場合もあります。

※1

本紙における医療業とは、日本標準産業分類で「医療業」に区分されている以下の事業所のことです。病院(一般病院、精神科病院)、
一般診療所(有床診療所、無床診療所)、歯科診療所、助産・看護業、施術業(あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道
整復師の施術所や療術業)、医療に附帯するサービス業(歯科技工所やその他の医療に附帯するサービス業)

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