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医療業版 勤務間インターバル制度導入・運用マニュアル (66 ページ)

公開元URL https://work-holiday.mhlw.go.jp/interval/pdf/06.pdf
出典情報 医療業版 勤務間インターバル制度導入・運用マニュアル(4/4)《厚生労働省》
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③ インターバル時間を確保できないことが認められるケース(適用除外となるケース)
適用除外となるケースは、特段定めていません。
④ インターバル時間を確保できなかった時
確保できなかった場合の措置等は、特段定めていません。制度導入から 5 年が経過しましたが、これまで一度
も確保できなかったケースはありません。
⑤ インターバル時間の確保に向けた工夫・サポート
【勤怠管理システムでアラート表示】
出退勤時に IC カードを勤怠管理システムに打刻し、11 時間のインターバルが確保できていないとアラート表
示が出るように設定しています。
【シフトの本人確認と勤怠状況の透明化を徹底】
シフト編成の時点で本人が確認するうえ、勤怠状況を全職員がリアルタイムで確認できるようにしています。
インターバルが確保できていない職員がいればすぐに全員が把握できる仕組みです。





(4)制度導入の効果

全職員が勤怠状況を把握できるようにしたことで、「このシフトの組み方だと 11 時間のインターバルが確保で

勤務間インターバル制度を
導入・運用している法人等の事例紹介

きない」という指摘があがるようになりました。
また、
「早出の次の日に通常日勤はしたくない」
「この日のシフトは変更してほしい」といったことが言いやす
くなったという声も多く、職員一人ひとりがより自分に合った働き方ができるようになったと感じています。以
前から職員目線で働きやすい職場を追求する文化が根付いていましたが、よりお互いのワーク・ライフ・バラン
スに配慮する職場になったと感じています。
もうひとつ、効果を感じているのが採用面です。求人票に記載しているほか、面接でも伝えていますが「完全
週休二日制なうえ、インターバルも確保されているなんてうれしい」とよく言われます。以前は、わずかながら
面接後に断られることもあったのですが、勤務間インターバル制度導入後は少なくなりました。
「もっと高い給料
を提示してくれた病院もありますが、しっかり休めるのが魅力なのでこちらで働きたい」と言われることもあり
ます。

(5)制度の新規導入をめざす法人等へのアドバイス

当会がスムーズに勤務間インターバル制度を導入できたのは、
「働きやすい職場」を追求し続けてきたことが大

きいと考えています。そのため「全員が働きやすくするには十分なインターバルの確保が必要」ということにも、
全職員がすぐに納得できたのでしょうし、十分なインターバルを確保するには突発的な残業が発生したときにお
互い助け合う必要があるという理解も進んだのではないかと思います。
アドバイスができるとしたら、制度の実施を周知する際にエビデンスをしっかり示すことが重要だということ
です。単に「良い制度なので導入します」と伝えただけでは納得できませんし、その状態で運用していくのは困
難です。数値でわかりやすくエビデンスを示しながら、インターバル確保の重要性を伝えていくことをおすすめ
します。

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