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医療業版 勤務間インターバル制度導入・運用マニュアル (63 ページ)
出典
公開元URL | https://work-holiday.mhlw.go.jp/interval/pdf/06.pdf |
出典情報 | 医療業版 勤務間インターバル制度導入・運用マニュアル(4/4)《厚生労働省》 |
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事例 No.3
医療法人ロコメディカル 江口病院
制度導入の「メリット」周知による互助意識醸成により
自発的な運用を実現
■ 所在地
佐賀県小城市
■業
■ 設立年
1912 年
■ 従事者数(医師を除く)
種
一般病院
187 名(2025 年 2 月現在)
■ 勤務間インターバル制度の概要
導入時期
2024 年 4 月
インターバル時間
12 時間
適用対象範囲
全職員
規定根拠
就業規則
(1)制度導入の目的
インターバル制度は、医師の時間外労働の上限規制等と共に、2024 年 4 月に「働きやすさ」に繋がる制度の
一つとして導入しました。スタッフの「働きやすさ」は病院指針として掲げていましたが、就業規則には定めて
いなかったため、
「働きやすさ」に資する制度として週休 3 日制と併せて取り入れ明示しました。
(2)制度導入にあたって
制度の概要資料を作成し、メールで全職員に周知しました。加えて、師長や課長等のリーダークラスには説明
会を開催し、勤務シフト作成時には必ずインターバル時間を確保するよう依頼しました。
病棟からは夜勤・変則勤務のシフト編成の難しさや懸念が示されましたが、現場の人員を厚くし、インターバ
ルを確保したシフト勤務を組めるよう、人員を増やしました。看護配置基準に照らすと過剰となる人数でも手厚
い看護に繋がればよいと考えました。インターバルを確保した勤務シフトを組んだり、病棟運営していくには 3
〜 4 ヵ月は苦労がありましたが、その後は順調に運営しています。
インターバルを意識した業務遂行をすることにより職員の残業は減少しました。子育てをする世代は、残業が
減ることや週休 3 日制度など家族と過ごす時間が増えたことに対して満足しています。また、休みよりも手取り
の増加を望む職員については、時給単価の高い夜勤や遅番を増やすなどシフト上で配慮することで、それぞれの
職員の事情に合った働き方ができることにより納得して勤務をしてくれています。
診療報酬や介護報酬の算定も、インターバル制度を導入したり、働きやすさの取組を行うことで算定できる看
護職員夜間配置加算、夜間看護体制加算や医師事務作業補助体制加算を申請し人件費に充当しています。法人的
な収支面での問題は発生していません。部門単位で見ると厳しい収支も、病院全体として人員配置を工夫するこ
とで対応可能です。経営層へもそのように進言し了承され、制度の導入に至りました。
職員が望む働き方の実現は定着率向上に寄与します。当院では普段から職場をラウンドし、職員の様子を観察
するようにしています。また、
「意見箱」
(院内設置・オンライン)や頻回な「アンケート」
(オンライン)により
職員の要望を可視化し、スピード感あるフィードバックに努めています。変則・短時間勤務の希望を受け、継続
雇用担保のためにも「病院としてできることは取り組みたい」と提案し経営層の了解を得ました。トライアンド
エラーを認める経営陣の考え方も大きな支えとなりました。
(3)制度内容
① インターバル時間
12 時間のインターバル時間を制定しています。当院は 3 交替制ではありませんが、万が一コロナのような事態
が再発し、一定数の医師や看護師の確保が必要となり急遽 3 交替制とした場合、12 時間は空けなければ準備が難
しいとの多くの意見に基づき制定しました。
交替制勤務には、医師、看護職、栄養士、調理師、介護士、介護福祉士が該当し、1 ヵ月の変形労働時間制をとっ
ています。事務系職員およびリハビリ職員に夜勤はなく、定時勤務体制となります。事務系職員およびリハビリ
職員に夜勤はなく、定時勤務制となります。
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医療法人ロコメディカル 江口病院
制度導入の「メリット」周知による互助意識醸成により
自発的な運用を実現
■ 所在地
佐賀県小城市
■業
■ 設立年
1912 年
■ 従事者数(医師を除く)
種
一般病院
187 名(2025 年 2 月現在)
■ 勤務間インターバル制度の概要
導入時期
2024 年 4 月
インターバル時間
12 時間
適用対象範囲
全職員
規定根拠
就業規則
(1)制度導入の目的
インターバル制度は、医師の時間外労働の上限規制等と共に、2024 年 4 月に「働きやすさ」に繋がる制度の
一つとして導入しました。スタッフの「働きやすさ」は病院指針として掲げていましたが、就業規則には定めて
いなかったため、
「働きやすさ」に資する制度として週休 3 日制と併せて取り入れ明示しました。
(2)制度導入にあたって
制度の概要資料を作成し、メールで全職員に周知しました。加えて、師長や課長等のリーダークラスには説明
会を開催し、勤務シフト作成時には必ずインターバル時間を確保するよう依頼しました。
病棟からは夜勤・変則勤務のシフト編成の難しさや懸念が示されましたが、現場の人員を厚くし、インターバ
ルを確保したシフト勤務を組めるよう、人員を増やしました。看護配置基準に照らすと過剰となる人数でも手厚
い看護に繋がればよいと考えました。インターバルを確保した勤務シフトを組んだり、病棟運営していくには 3
〜 4 ヵ月は苦労がありましたが、その後は順調に運営しています。
インターバルを意識した業務遂行をすることにより職員の残業は減少しました。子育てをする世代は、残業が
減ることや週休 3 日制度など家族と過ごす時間が増えたことに対して満足しています。また、休みよりも手取り
の増加を望む職員については、時給単価の高い夜勤や遅番を増やすなどシフト上で配慮することで、それぞれの
職員の事情に合った働き方ができることにより納得して勤務をしてくれています。
診療報酬や介護報酬の算定も、インターバル制度を導入したり、働きやすさの取組を行うことで算定できる看
護職員夜間配置加算、夜間看護体制加算や医師事務作業補助体制加算を申請し人件費に充当しています。法人的
な収支面での問題は発生していません。部門単位で見ると厳しい収支も、病院全体として人員配置を工夫するこ
とで対応可能です。経営層へもそのように進言し了承され、制度の導入に至りました。
職員が望む働き方の実現は定着率向上に寄与します。当院では普段から職場をラウンドし、職員の様子を観察
するようにしています。また、
「意見箱」
(院内設置・オンライン)や頻回な「アンケート」
(オンライン)により
職員の要望を可視化し、スピード感あるフィードバックに努めています。変則・短時間勤務の希望を受け、継続
雇用担保のためにも「病院としてできることは取り組みたい」と提案し経営層の了解を得ました。トライアンド
エラーを認める経営陣の考え方も大きな支えとなりました。
(3)制度内容
① インターバル時間
12 時間のインターバル時間を制定しています。当院は 3 交替制ではありませんが、万が一コロナのような事態
が再発し、一定数の医師や看護師の確保が必要となり急遽 3 交替制とした場合、12 時間は空けなければ準備が難
しいとの多くの意見に基づき制定しました。
交替制勤務には、医師、看護職、栄養士、調理師、介護士、介護福祉士が該当し、1 ヵ月の変形労働時間制をとっ
ています。事務系職員およびリハビリ職員に夜勤はなく、定時勤務体制となります。事務系職員およびリハビリ
職員に夜勤はなく、定時勤務制となります。
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