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医療業版 勤務間インターバル制度導入・運用マニュアル (64 ページ)

公開元URL https://work-holiday.mhlw.go.jp/interval/pdf/06.pdf
出典情報 医療業版 勤務間インターバル制度導入・運用マニュアル(4/4)《厚生労働省》
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② インターバル時間の確保に伴い、始業時刻がずれ込む場合の対応方法
該当するケースは発生していません。
③ インターバル時間を確保できないことが認められるケース(適用除外となるケース)
該当はありません。
④ インターバル時間を確保できなかった時
該当するケースは発生していません。繁忙時は師長の現場フォローや他部署・病棟からも助力するよう現場ス
タッフの自発的な声掛けをお願いしています。インターバル時間内にあるスタッフの出勤で人員不足を補うので
はなく、勤務スタッフ同士の互助運用が基本的な考え方です。事務系でも人員の少ない病棟は日々把握し、院内
をラウンドし現場の繁忙状態を確認しています。
⑤ インターバル時間の確保に向けた工夫・サポート
【音楽を活用した終業時刻の告知】
外来診療終了 18:00 の院内 BGM をクラシック等癒し系から J-POP 等に変え、自発的に終業時刻を認識でき





る方法としました。同時刻始業の当直スタッフに配慮し、一般的な帰途促進音楽としていません。
【賞与への反映】
インターバル時間確保のために、働き方の配慮が必要な職員をサポートするような働き方をする職員や円滑な

勤務間インターバル制度を
導入・運用している法人等の事例紹介

業務運営に積極的に貢献する職員に対しては、賞与で評価対象としています。
【定期的に制度のメリットを伝える】
勉強会「教育委員会」
(1 回/月)で、定期的にインターバル制度をはじめとした制度のメリットを伝えています。
残業減少による家族との時間や自分時間の増加、休日出勤要請無し、休息時間が確実に確保できる勤務シフト、
リフレッシュに繋がる等、メリットを繰り返し伝えることが協力意識の醸成には大切です。理解も進んでいると
感じています。
【外部への意識付け(文書/ポスター/メール)

取引企業、患者様家族、お見舞いの方には時間上の協力をお願いしています。取引企業と患者様家族には文書
を作成し郵送しました。院内ポスターでも随時周知しています。また、メールを利用する課長クラスのメール署
名欄には、対応可能時間を明記し、外部の理解を促しました。
【余暇時間充実・自己研鑽のサポート】
インターバル時間の有効活用を目的に、協賛するプロバスケットボールチームの佐賀バルーナーズの試合観戦
チケットを配布するなど福利厚生面からも余暇時間を積極的に楽しんでもらえるようサポートしています。また、
外部研修の受講には出張扱いも認めています。余剰人員の投入は研修参加時間の確保にも寄与しています。また、
残業ではなく余暇時間を活用して自己研鑽できるよう e- ラーニングも導入しています。

(4)制度導入の効果

離職率の低下は顕著です。3 〜 4 年前には 4.8%〜 5%あった離職率が去年は 2.8%に減少しました。タイトな

人数で対応していた現場に余裕が生まれ「良かった」との声も挙がっています。余剰人員を投入し人員増を図っ
たことで業務が分散され、残業の減少が定着してきています。残業時間の大幅な減少は、支出削減にも貢献して
います。ワーク・ライフ・バランスの担保はモチベーション向上にも寄与しています。ホームページを見て、働
きやすい職場と認知いただいたうえでの応募も増加。医療系雑誌の記事にも取り上げていただき、知事会でも報
告されるなど、取り組みが外部にも紹介されるようになり、病院の告知にもつながっています。

(5)制度の新規導入をめざす法人等へのアドバイス

20 〜 30 代には残業よりも休みを重視する傾向がみられ、今後はよりこの傾向にシフトしていくでしょう。是

非一度、制度の導入をお勧めします。
「やってやれないこともない」という気持ちでまずは導入し、課題を把握し、
ハードルを一つずつ越えていけばよいと思います。大きな面倒や難しさはありません。いずれの組織でも導入で
きないことはないと思います。

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