よむ、つかう、まなぶ。
医療業版 勤務間インターバル制度導入・運用マニュアル (74 ページ)
出典
公開元URL | https://work-holiday.mhlw.go.jp/interval/pdf/06.pdf |
出典情報 | 医療業版 勤務間インターバル制度導入・運用マニュアル(4/4)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
8,000 円の手当をつけています。
22 時から翌 6 時まで看護職員の配置がないため、夜間のオンコール対応はありますが、ファーストコールを定
期巡回で夜間勤務している介護職員が対応し、看護師の出動が必要な場合は、ファーストコールを受けた介護職
員から看護師に連絡をします。訪問看護は夜間のニーズが少なく、オンコールがあっても出動が必要ないケース
が多いのが現状です。そのため、マニュアルを整備し、電話対応を夜勤の介護職員が行うことで看護職員の対応
や出動をなるべく抑える仕組みにしています。
(3)制度内容
① インターバル時間
インターバル時間は 11 時間と設定しています。準夜勤務とオンコールが重なってしまうと、インターバル時間
が確保しにくくなりますので、
準夜勤務をした場合は直後のオンコール担当から外れるルールにしています。また、
準夜勤務を 2 回以上連続で行わないルールを決めて、11 時間のインターバル確保に努めています。
② インターバル時間の確保に伴い、始業時刻がずれ込む場合の対応方法
第
5
章
シフト編成を担当する管理職がその都度判断し、柔軟にシフト調整を行っています。シフトは訪問のスケジュー
ルによって決まりますので、その調整を行う形です。
勤務間インターバル制度を
導入・運用している法人等の事例紹介
③ インターバル時間を確保できないことが認められるケース(適用除外となるケース)
就業規則として明記はしていませんが、災害時と感染症の流行時などの有事の際はそうなることも想定してい
ます。もちろん、職員の意向を都度確認します。コロナ禍では、暗黙の了解のもとで特定の職員に負担がかかる
ことを危惧し、都度意向を聞いたうえで、特別な手当をつけるといった対応を行いました。
④ インターバル時間を確保できなかった時
確保できなかった場合の措置等は、特段定めていません。制度導入から 5 年が経過しましたが、これまで有事
の際を除いては、一度も確保できなかったケースはありません。
⑤ インターバル時間の確保に向けた工夫・サポート
【管理職の教育】
職員の働き方や勤務の実態を最も知っているのは管理職ですので、管理職に勤務間インターバルを十分に確保
する意義を伝えることには力を注ぎました。表面上、ギリギリインターバルが 11 時間確保できるようシフトを組
むだけでは、働きやすさと十分な休息を確保するという本質からずれてしまうおそれがあります。状況を総合的
に見て適切な判断をしてもらうために、社会保険労務士を招聘したセミナーを社内で開催するなど、労働衛生に
ついての理解を促すようにしています。
【勤怠管理システムの改修】
いちいち事務所に立ち寄ってタイムカードの打刻をしていると、残業時間を生み出す要因になりがちです。勤
務間インターバルを確保するためにも、残業時間を抑制することが重要ですから、スマートフォンからタイムカー
ド打刻ができるよう勤怠管理システムを整備しました。また、現在社内独自のシステム開発をおこなっており、
労務に関する書類(有給休暇申請書など)や直接業務に関する書類(議事録、法令遵守の観点から必要な書類など)
をペーパレス運用に切り替えています。書類の作成や提出のためにわざわざ事務所に戻らなければならいという
ことがないようにするためです。
【社内 SNS のルールを策定】
職員間の情報共有をスムーズにするため、社内 SNS を活用しています。ただ、当社は夜間の定期巡回をしてい
る介護職員の所属する部署は夜勤をしていますが、夜勤をしていない部署もあります。夜勤がある部署からは、
訪問が少なく事務所で作業をすることの多い深夜の 2 時、3 時に投稿されることも多く、「通知が来るのでゆっく
り休めない」という声もあがっていました。ストレスにつながってもよくないと思い、社内 SNS の投稿は緊急時
以外、8 時から 21 時までというルールを決めました。夜勤の職員は、予約投稿機能を活用してもらうことで、勤
69
22 時から翌 6 時まで看護職員の配置がないため、夜間のオンコール対応はありますが、ファーストコールを定
期巡回で夜間勤務している介護職員が対応し、看護師の出動が必要な場合は、ファーストコールを受けた介護職
員から看護師に連絡をします。訪問看護は夜間のニーズが少なく、オンコールがあっても出動が必要ないケース
が多いのが現状です。そのため、マニュアルを整備し、電話対応を夜勤の介護職員が行うことで看護職員の対応
や出動をなるべく抑える仕組みにしています。
(3)制度内容
① インターバル時間
インターバル時間は 11 時間と設定しています。準夜勤務とオンコールが重なってしまうと、インターバル時間
が確保しにくくなりますので、
準夜勤務をした場合は直後のオンコール担当から外れるルールにしています。また、
準夜勤務を 2 回以上連続で行わないルールを決めて、11 時間のインターバル確保に努めています。
② インターバル時間の確保に伴い、始業時刻がずれ込む場合の対応方法
第
5
章
シフト編成を担当する管理職がその都度判断し、柔軟にシフト調整を行っています。シフトは訪問のスケジュー
ルによって決まりますので、その調整を行う形です。
勤務間インターバル制度を
導入・運用している法人等の事例紹介
③ インターバル時間を確保できないことが認められるケース(適用除外となるケース)
就業規則として明記はしていませんが、災害時と感染症の流行時などの有事の際はそうなることも想定してい
ます。もちろん、職員の意向を都度確認します。コロナ禍では、暗黙の了解のもとで特定の職員に負担がかかる
ことを危惧し、都度意向を聞いたうえで、特別な手当をつけるといった対応を行いました。
④ インターバル時間を確保できなかった時
確保できなかった場合の措置等は、特段定めていません。制度導入から 5 年が経過しましたが、これまで有事
の際を除いては、一度も確保できなかったケースはありません。
⑤ インターバル時間の確保に向けた工夫・サポート
【管理職の教育】
職員の働き方や勤務の実態を最も知っているのは管理職ですので、管理職に勤務間インターバルを十分に確保
する意義を伝えることには力を注ぎました。表面上、ギリギリインターバルが 11 時間確保できるようシフトを組
むだけでは、働きやすさと十分な休息を確保するという本質からずれてしまうおそれがあります。状況を総合的
に見て適切な判断をしてもらうために、社会保険労務士を招聘したセミナーを社内で開催するなど、労働衛生に
ついての理解を促すようにしています。
【勤怠管理システムの改修】
いちいち事務所に立ち寄ってタイムカードの打刻をしていると、残業時間を生み出す要因になりがちです。勤
務間インターバルを確保するためにも、残業時間を抑制することが重要ですから、スマートフォンからタイムカー
ド打刻ができるよう勤怠管理システムを整備しました。また、現在社内独自のシステム開発をおこなっており、
労務に関する書類(有給休暇申請書など)や直接業務に関する書類(議事録、法令遵守の観点から必要な書類など)
をペーパレス運用に切り替えています。書類の作成や提出のためにわざわざ事務所に戻らなければならいという
ことがないようにするためです。
【社内 SNS のルールを策定】
職員間の情報共有をスムーズにするため、社内 SNS を活用しています。ただ、当社は夜間の定期巡回をしてい
る介護職員の所属する部署は夜勤をしていますが、夜勤をしていない部署もあります。夜勤がある部署からは、
訪問が少なく事務所で作業をすることの多い深夜の 2 時、3 時に投稿されることも多く、「通知が来るのでゆっく
り休めない」という声もあがっていました。ストレスにつながってもよくないと思い、社内 SNS の投稿は緊急時
以外、8 時から 21 時までというルールを決めました。夜勤の職員は、予約投稿機能を活用してもらうことで、勤
69