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医療業版 勤務間インターバル制度導入・運用マニュアル (68 ページ)
出典
公開元URL | https://work-holiday.mhlw.go.jp/interval/pdf/06.pdf |
出典情報 | 医療業版 勤務間インターバル制度導入・運用マニュアル(4/4)《厚生労働省》 |
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③ インターバル時間を確保できないことが認められるケース(適用除外となるケース)
コロナ禍を経て患者数も減少していることもあいまって、また、普段からインターバル時間を確保できるよう
に勤務の調整を図っているということもあり、勤務間インターバルを取れない状況はほぼありません。
④ インターバル時間を確保できなかった時
勤務間インターバルを取れない状況はほぼありません。
⑤ インターバル時間の確保に向けた工夫・サポート
【勤務管理システムの導入】
今までは夜中に呼び出し対応した際の勤怠は、実際に詳細を把握できていませんでした。しかし、勤怠管理シ
ステムを導入したことで、急な出勤に対応した各自の勤務時間を把握できるようになり、インターバルが何時ま
で必要か、確保できているか、など確認しやすくなりました。
【勤務体系の追加】
第
5
章
看護師の勤務体系について、手術日が決まったら、その前の検査日には勤務時間をずらした勤務体系を 1 つ加
えています。夜の 9 時ぐらいまで看護師たちがいるので、日勤担当が早く帰宅できるのです。また、準夜帯に看
護補助者の派遣職員を勤務いただくことにより、できるだけ人手が必要な時や、時間外の夜勤人数では賄いきれ
勤務間インターバル制度を
導入・運用している法人等の事例紹介
ない時に勤務体系の工夫を行なっています。
【看護部門とのコミュニケーション強化】
看護部長や看護師長には勤務間インターバルを 11 時間確保することについて説明し、現場の管理にあたっても
らっています。インターバル時間の確保が難しそうな事例があった時には相談があり、その都度「こうしてくだ
さい」と具体的に話をしています。そのようなケースは頻繁に起こるものではありませんが、様々な事例への対
応方法がわかってきたということもあり、各現場の管理者が前もって勤務調整するなどができています。
(4)制度導入の効果
看護師も勤務間インターバル制度についての認識が高まっており、自主的に勤務開始時間を遅らせるなどイン
ターバル時間確保に向けた運用が浸透してきています。体力的にもインターバル時間がないとキツイと感じると
思うので、同制度で体力的なつらさは解消できていると思います。
また、地方の医療機関では採用難が大きな課題です。勤務間インターバル時間をさらに伸ばしたり、夜勤時間
を短くして労働環境を良くする動きも出てきています。当センターもすぐに同様の対応はできませんが、制度的
に見直しを求められた際には、日勤を延ばす、早出時間を検討するなど、様々なシフトを考えてインターバル時
間確保を進めていく必要があると考えています。当センターの離職率は高くありません。採用には苦労していま
すが、勤務間インターバル制度を含め人材に配慮した環境を作っていること、その姿勢を示していることで勤務
し続けていただけていると考えています。
(5)制度の新規導入をめざす法人等へのアドバイス
人材確保が難しくなる中、コロナ禍や働き方改革の波もあって十分な訓練機会を経験していない若手層、再雇
用となっている 60 歳以上の看護師、パートの増加など、当センターに勤務する人材も多様化しています。一部の
職員に負担が集中しないような最適な配置や組織づくりには、まだまだ課題もありますが、人材に集まってもらい、
長く働いていただくために、働く環境を整えることは、どの病院でも必要ではないでしょうか。当センターでは
現在看護師だけに制度を導入していますが、今後は他の職種においても働き方改革を進めていく必要があります。
人材不足の中、働き方に関する制度を導入する難しさはありますが、現場の声を聞き、みんなで制度を運用して
いくことが必要と考えています。勤務間インターバル制度など諸制度を活用する職種を増やし、専門人材を活かし、
維持できる環境を整えていくことが、より良い病院経営や医療につながると思います。
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コロナ禍を経て患者数も減少していることもあいまって、また、普段からインターバル時間を確保できるよう
に勤務の調整を図っているということもあり、勤務間インターバルを取れない状況はほぼありません。
④ インターバル時間を確保できなかった時
勤務間インターバルを取れない状況はほぼありません。
⑤ インターバル時間の確保に向けた工夫・サポート
【勤務管理システムの導入】
今までは夜中に呼び出し対応した際の勤怠は、実際に詳細を把握できていませんでした。しかし、勤怠管理シ
ステムを導入したことで、急な出勤に対応した各自の勤務時間を把握できるようになり、インターバルが何時ま
で必要か、確保できているか、など確認しやすくなりました。
【勤務体系の追加】
第
5
章
看護師の勤務体系について、手術日が決まったら、その前の検査日には勤務時間をずらした勤務体系を 1 つ加
えています。夜の 9 時ぐらいまで看護師たちがいるので、日勤担当が早く帰宅できるのです。また、準夜帯に看
護補助者の派遣職員を勤務いただくことにより、できるだけ人手が必要な時や、時間外の夜勤人数では賄いきれ
勤務間インターバル制度を
導入・運用している法人等の事例紹介
ない時に勤務体系の工夫を行なっています。
【看護部門とのコミュニケーション強化】
看護部長や看護師長には勤務間インターバルを 11 時間確保することについて説明し、現場の管理にあたっても
らっています。インターバル時間の確保が難しそうな事例があった時には相談があり、その都度「こうしてくだ
さい」と具体的に話をしています。そのようなケースは頻繁に起こるものではありませんが、様々な事例への対
応方法がわかってきたということもあり、各現場の管理者が前もって勤務調整するなどができています。
(4)制度導入の効果
看護師も勤務間インターバル制度についての認識が高まっており、自主的に勤務開始時間を遅らせるなどイン
ターバル時間確保に向けた運用が浸透してきています。体力的にもインターバル時間がないとキツイと感じると
思うので、同制度で体力的なつらさは解消できていると思います。
また、地方の医療機関では採用難が大きな課題です。勤務間インターバル時間をさらに伸ばしたり、夜勤時間
を短くして労働環境を良くする動きも出てきています。当センターもすぐに同様の対応はできませんが、制度的
に見直しを求められた際には、日勤を延ばす、早出時間を検討するなど、様々なシフトを考えてインターバル時
間確保を進めていく必要があると考えています。当センターの離職率は高くありません。採用には苦労していま
すが、勤務間インターバル制度を含め人材に配慮した環境を作っていること、その姿勢を示していることで勤務
し続けていただけていると考えています。
(5)制度の新規導入をめざす法人等へのアドバイス
人材確保が難しくなる中、コロナ禍や働き方改革の波もあって十分な訓練機会を経験していない若手層、再雇
用となっている 60 歳以上の看護師、パートの増加など、当センターに勤務する人材も多様化しています。一部の
職員に負担が集中しないような最適な配置や組織づくりには、まだまだ課題もありますが、人材に集まってもらい、
長く働いていただくために、働く環境を整えることは、どの病院でも必要ではないでしょうか。当センターでは
現在看護師だけに制度を導入していますが、今後は他の職種においても働き方改革を進めていく必要があります。
人材不足の中、働き方に関する制度を導入する難しさはありますが、現場の声を聞き、みんなで制度を運用して
いくことが必要と考えています。勤務間インターバル制度など諸制度を活用する職種を増やし、専門人材を活かし、
維持できる環境を整えていくことが、より良い病院経営や医療につながると思います。
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