歴史の転換点における財政運営 (103 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20220525/zaiseia20220525.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 歴史の転換点における財政運営(5/25)《財務省》 |
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進めていく必要がある。
インフラの整備・維持管理から得られる便益を明確にし、最大化するこ
とにより、国民の理解を得て、適正な受益者負担を求め得る分野を拡大し
ていくことにもつながる。
これらを踏まえ、当審議会として、
・
災害リスクの低い土地への居住等の集中化・コンパクト化
・
経済成長等につながるストック効果の最大化
・
将来の維持管理コストも考慮に入れたアセットマネジメント
の3つの視点から、今後の「量から質への転換」に向けた改革の方向性を
提示する。
(1)災害リスクの低い土地への居住等の集中化・コンパクト化
過去に例を見ないような豪雨禍、大型台風の襲来、南海トラフ地震や首
都直下型地震、日本海溝・千島海溝地震などの巨大地震といった自然災害
リスクへの備えが我が国喫緊の課題であることは言うまでもない。しか
し、近年の土地利用の変化が災害リスクを高めている実状は看過できな
いものである。現在我が国で進行する人口減少という状況に鑑みれば、災
害リスクの低い土地への居住等の集中化・コンパクト化は、災害被害の軽
減のみならず、行政効率化等を通じた財政の持続可能性の確保にも資す
る。
このため、極力被災前に、遅くとも被災のタイミングで災害リスクの低
い土地に居住地や事業立地などが集中しコンパクト化できるよう、地方
公共団体における事前復興計画の策定の加速を促す動機付けとなるよう
な方策を検討するとともに、中長期的な国土計画にも位置付けていくべ
きである。
① 災害リスクが高い地域の人口動態の可視化
従来のハザードマップの公表状況に加え、洪水浸水想定区域内の人口
動態の変化を地図上で可視化するツールを国土交通省において開発して
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