歴史の転換点における財政運営 (38 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20220525/zaiseia20220525.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 歴史の転換点における財政運営(5/25)《財務省》 |
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コロナ禍の雇用維持スキームは、
「タイムリー、ピンポイント、かつ一時
的なものであるべき」としており、例えば英国やフランスは、経済の回復
やコロナ禍の行動規制の緩和等を背景に、雇用維持スキームを終了・縮減
してきている。〔資料Ⅱ-1-17 参照〕
雇用人員の過不足について見ると、令和2年(2020 年)は多くの業種
で「過剰超」が見られたものの、足もとは宿泊・飲食サービスや運輸・郵
便などの業種も含めて「不足超」の状態である。リーマンショック時に製
造業を中心に大半の業種で「過剰超」の状態が続いたのとは異なる。休業
者数については、令和2年(2020 年)春から夏にかけて一時急増したが、
その後大幅に減少している。一部業種を除いてコロナ前と同程度の水準
に戻っており、全ての業種・地域についてリーマンショック時の対応を大
幅に超える特例措置によって休業を支援する状況にあるとは言えない。
よって、雇用調整助成金等の特例措置については、再就職や転職支援など
労働移動を促すための施策を講じ、特に業況が厳しい企業などにきめ細
かく配慮しつつも、速やかに見直していくべきである。
〔資料Ⅱ-1-18
参照〕
イ)雇用保険制度
雇用保険(失業等給付)の国庫負担については、雇用情勢や雇用保険の
財政状況に応じた国庫負担割合とする法改正を実現する中で、従来(平成
29 年度(2017 年度)から令和3年度(2021 年度)
)の負担割合を維持し
ている。その一方で、予算で定めるところにより一般会計からの任意繰入
れを行うことができる仕組みとし、保険料率については、段階的に引き上
げることとした。新たなルールのもとで規律ある雇用保険財政の運営が
行われるべきであり、必要な保険料の引上げを着実に行うとともに、安易
な一般会計への依存をもたらさないようにすべきである。
〔資料Ⅱ-1-
19 参照〕
ウ)緊急小口資金等の特例貸付・生活困窮者自立支援金
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