歴史の転換点における財政運営 (51 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20220525/zaiseia20220525.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 歴史の転換点における財政運営(5/25)《財務省》 |
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減することが期待される。
加えて、このようなかかりつけ医の普及を図るためには、外来医師偏在
指標といった既存の取組を超えて、地域における外来医療の実態が「見え
る化」されている必要がある。レセプトデータ等を基にかかりつけ医機能
の発揮の実態を「見える化」するとともに、入院医療における地域医療構
想のように地域における外来医療のあるべき姿を示し、現状との比較を
しゅうれん
通じてそこへの 収 斂 を促す仕組みを整えていくことが、国民の医療ニー
ズに即した外来医療提供体制を整備していく上で重要である。
〔資料Ⅱ-
1-38 参照〕
③ 診療報酬・薬価
診療報酬は、医療機関等から見れば収入であるが、国民から見れば、将
来世代への先送り分を含む税負担(公費負担)、保険料負担、窓口負担か
ら構成されており、受診等にかかる総料金の水準を示すものにほかなら
ない。このため、診療報酬改定に当たっては、国民の負担に与える影響が
十分に考慮されなければならない。
令和4年度(2022 年度)診療報酬改定においては、看護の処遇改善と
不妊治療の保険適用を実現するとともに、通院負担の軽減につながるリ
フィル処方箋の導入等によりメリハリある改定を行い、診療報酬(本体)
の改定率を 0.43%とし、国民負担を抑制することとなった。その際、診
療報酬(本体)のプラス改定分の財源としては主として消費税増収分が活
用される一方、それ以外については診療報酬(本体)部分も薬価部分もと
もに概算要求段階からマイナスとなっている。〔資料Ⅱ-1-39 参照〕
ア)令和4年度(2022 年度)診療報酬改定と効率的で質の高い医療提供
体制の整備
効率的で質の高い医療提供体制の整備に向けては、既に述べた地域医
療構想の推進などの制度面の取組が最重要である。こうした手法と比べ
た場合、診療報酬で医療提供体制を誘導することには、慎重さが求められ
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