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歴史の転換点における財政運営 (60 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20220525/zaiseia20220525.html
出典情報 財政制度等審議会 歴史の転換点における財政運営(5/25)《財務省》
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似医薬品55等を保険給付範囲から除外する方法や、医薬品を保険収載した
まま、患者負担を含めた薬剤費等に応じた保険給付範囲を縮小する方法
がある。前者については、現在、保険診療と保険外診療を併用して治療を
行う場合には、原則として保険診療部分も含めて全額が患者負担とされ
ているため、保険が適用されなくなる医薬品に係る薬剤料のみならず、初
診料などの技術料も含めて全額が患者負担となりかねない。このことか
ら、仮に前者の手法をとる場合には、保険外併用療養費制度に新たな類型
を設けるなどの対応が必要となる。後者については、薬剤の種類に応じた
患者負担の設定、薬剤費の一定額までの全額患者負担などのやり方があ
る。諸外国の取組も参考にしつつ、これらの手法の早期導入に向け幅広く
検討すべきである。
〔資料Ⅱ-1-50 参照〕
c)高額薬剤への対応
もっとも、近年医薬品市場においては、単価で見て高額であるのみなら
ず、市場規模で見て大きな医薬品も上市されてきており、既存医薬品の保
険給付範囲の見直しだけでは十分ではない。
これまでも市場拡大再算定、費用対効果評価や最適使用推進ガイドラ
インで対応してきたが、今後対応困難な薬剤が上市されることも考えら
れる。こうした場合に備えて、市場拡大再算定をはじめとする現行の薬価
改定ルールの徹底や強化は避けられない56。
加えて、現在、革新的な作用機序を有する医薬品に対し、患者や医療機
関等の要件を設定する最適使用推進ガイドラインを導入しているが、そ
の強化も必要である。今後、医療費適正化の観点から、より幅広い医薬品
について、休薬を含めた投与量の調整方法等についてもガイドラインが
策定されるべきであり、このためには、国が研究・調査を推進することも
必要である。
〔資料Ⅱ-1-51 参照〕
一般用医薬品等である OTC(Over The Counter)薬と有効成分が同一の保険適用されている
医療用医薬品。
56 令和4年度(2022 年度)薬価改定においては、今後、年間 1,500 億円の市場規模を超えると
見込まれる品目が承認された場合には、通常の薬価算定の手続に先立ち、直ちに中医協総会に
報告し、当該品目の承認内容や試験成績などに留意しつつ、薬価算定方法の議論を行うことと
している。
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