資料2-2 厚生労働科学研究の成果のまとめ(令和3年度) (60 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html |
出典情報 | 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》 |
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必要性
多 く の 国 民 が 抱 え る 慢 性 の 痛 み が QOL の 低 下 を 来 す 一 因 と な っ て い
の観点
るという背景から、「今後の慢性の痛み対策について(提言)」(平
から
成 22 年 9 月 ) に 基 づ き 総 合 的 な 痛 み 対 策 を 遂 行 し て い る 。 ニ ッ ポ ン
一億総活躍プランや骨太の方針に慢性疼痛対策が取り上げられてお
り、その一層の充実が求められている。慢性疼痛診療システム構築モ
デ ル 事 業 ( 平 成 29~ 令 和 元 年 度 ) に お い て 構 築 し た 診 療 体 制 を 活 用
し、令和2年度から健康局において慢性疼痛診療システム普及・人材
養成モデル事業を開始しており、本研究事業との連携の下に地域での
慢性疼痛診療体制の構築と普及・充実化を推進し、全国的な均てん化
につなげる必要がある。
効率性
研究班において、器質的な面のみならず、心理的・社会的な要因も
の観点
関与する慢性疼痛患者に対して、診療科横断的に、臨床心理士や理学
から
療法士なども含む多職種連携体制で、多角的なアプローチにより診療
をおこなう痛みセンターの条件を整理し、診療体制の構築に寄与して
いる。
痛みセンターでの診療効果が特に期待できる疾患や病態の患者群を
抽出し、また、痛みセンターでの診療に関するエビデンスを集積する
ことなどを通じ、効率的・効果的な慢性疼痛の研究の推進と診療の普
及に努めている。
有効性
本研究事業の成果を活用することによって、痛みセンターを中心と
の観点
した慢性疼痛診療システムが普及することによって、慢性疼痛の早期
から
診断、早期治療が可能となり、より身近な医療機関で適切な医療を提
供 で き る 。 ま た 多 職 種 連 携 に よ る 介 入 に よ り 患 者 の QOL が 改 善 し 、 就
労困難状態から社会復帰するケースもあり、医療経済的な貢献につい
ても期待できる。
6.改善すべき点及び今後の課題
レジストリ構築、痛みセンターにおける慢性疼痛診療のエビデンス蓄積、他
の研究班との連携、慢性疼痛診療ガイドラインの普及を進める必要がある。
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