○ ｢国 土 強 靭 化 計 画 を ふ ま え 、 地 域 の 実 情 に 応 じ た 災 害 医 療 提 供 体 制 に 関 す る 研
究 ｣(令 和 元 ～ ３ 年 度 )で は 、 実 災 害 医 療 コ ー デ ィ ネ ー タ ー の 活 動 マ ニ ュ ア ル 、 医
療 機 関 の た め の 災 害 時 受 援 計 画 作 成 の 手 引 き 、 一 般 的 な 病 院 BCP（ 事 業 継 続 計
画 ） 策 定 に 係 る マ ニ ュ ア ル 、 US-DMAT（ 米 国 災 害 派 遣 医 療 チ ー ム ） /EMT（ 緊 急 医
療 チ ー ム ） 国 際 受 援 標 準 業 務 策 定 手 順 書 (SOP)暫 定 版 、 周 産 期 セ ン タ ー 以 外 の 分
娩 取 扱 施 設 で 活 用 可 能 な BCP 策 定 マ ニ ュ ア ル 、 モ デ ル 災 害 時 小 児 周 産 期 リ エ ゾ ン
運 用 マ ニ ュ ア ル な ど の 多 数 の 成 果 物 が 得 ら れ た 。 ま た 、 EMIS（ 広 域 災 害 ・ 救 急 情
報システム）では本研究結果を基礎資料として新機能が実装された。
○ 「 医 療 安 全 に 寄 与 す る 患 者 参 加 の 推 進 に 資 す る 研 究 」 (令 和 ２ ～ ３ 年 度 )で
は、医療機関へアンケートを実施し、画像診断報告書の確認漏れ防止対策等の実
態を明らかにした。本研究結果により得られた結果は、中央社会保険医療協議会
での検討に用いられた。
○「病院薬剤師へのタスク・シフティングの実態と効果、推進方策に関する研
究 」 （ 令 和 ２ ～ ３ 年 度 ） で は 、 約 8,300 の 全 病 院 を 対 象 と し た 病 院 薬 剤 師 へ の タ
スク・シフティング実態調査、プロトコールに基づく院外処方箋の問合せ簡素化
業務に関する調査及び日本病院薬剤師会が公開しているタスク・シフティング取
組事例の解析を行った。その結果、医師・薬剤師により事前に取り決めたプロト
コールに基づき実施する業務に関連する取組は、業務の標準化・効率化とともに
医療安全の向上も見られ、病院薬剤師を活用したタスク・シフティングとして有
用であることが示唆された。
○「歯科口腔保健の推進に資するう蝕予防のための手法に関する研究」（令和３
年度）では、う蝕とフッ化物洗口の状況について調査を行い、その結果を踏ま
え 、 「 フ ッ 化 物 洗 口 ガ イ ド ラ イ ン 」 （ 平 成 15 年 作 成 ） の 改 定 版 を 作 成 し た 。 改
定版は、我が国では未だ十分とはいえないフッ化物洗口の普及に寄与し、国民の
う蝕の減少、ひいては健康寿命進展につながることが期待される。成果物につい
ては、今後、地方自治体等に周知を図る予定である。
○「薬価制度抜本改革に係る医薬品開発環境および流通環境の実態調査研究」
（令和元～３年度）では、薬価制度改革が新薬の開発環境等に与える影響等につ
い て 、 臨 床 試 験 の 実 施 状 況 等 の デ ー タ を 基 に 分 析 し た 。 そ の 結 果 、 過 去 10 年 間
で日本の新薬研究開発の環境は好転してきたものの、国内における新薬の上市や
効能追加する医薬品の数等に陰りが見えるような兆候が示された。当該成果は、
今後の薬価改定の検討資料として活用される予定である。

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