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【別添】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き別冊罹患後症状のマネジメント(第3.0版) (18 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00402.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き別冊罹患後症状のマネジメント(第3.0版)(10/20)《厚生労働省》
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●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き

別冊

罹患後症状のマネジメント・第 3.0 版 ● 2 罹患後症状を訴える患者へのアプローチ

4.鑑別疾患
Point

・罹患後症状以外でも同様の症状を訴えることがあるため,まずは罹患後症状以外の
器質的疾患を除外することが重要である.

国内外の研究で,COVID-19 に罹患していない人でも一定の割合で罹患後症状と同様の症状

を訴えていることが明らかになっている.
したがって,
罹患後症状として受診する患者の中には,
COVID-19 とは直接関係のない疾病の患者が含まれており,他の原因疾患を除外することが必
要である(図 2-1).

各症状において除外すべき鑑別疾患については,次章以降で解説しており,診療の参考にし

ていただきたい.
図 2-1

プライマリケア医の罹患後症状を訴える患者へのアプローチ

〈プライマリケア医のカバーする領域〉
他疾患の除外

◀️
◀️

他疾患の治療
◀️

罹患後症状についての説明
(一般的な経過,日常生活での留意事項,など)
症状を自己管理する方法を指導
対症療法薬の処方

◀️

行政などのサポート/経済的支援に関するアドバイス

◀️

◀️

各症状に応じた専門医への紹介

専門医への紹介

5.治療・ケア
Point

・罹患後症状に対する標準的な治療法は確立されておらず,対症療法が中心となる.

・罹患後症状の大半は時間の経過とともに改善するが,患者は先行きが見えないことに
よる不安を抱えていることも多く,今後の見通しや日常生活の過ごし方などの具体的
な説明,精神的なサポートも重要である.
(コラム:患者説明のポイント)

罹患後症状の多くは時間経過と共に軽快と増悪を繰り返しながら改善していくが,患者は回

復に転じるのはどのタイミングなのかわからない不安を抱えている.そのため,
身体機能
(ADL)
と生活の質(QOL)の改善を目標として,患者と医療者の間での意思決定の共有(Shared
decision making)を通じて,医学的な側面だけでなく,社会生活に関わる多様な視点をもっ
てケアにあたることが重要となる.

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