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【別添】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き別冊罹患後症状のマネジメント(第3.0版) (59 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00402.html |
出典情報 | 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き別冊罹患後症状のマネジメント(第3.0版)(10/20)《厚生労働省》 |
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●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き
別冊
罹患後症状のマネジメント・第 3.0 版 ● 10 小児へのアプローチ
3.症状へのアプローチ
診療のフローチャート(図 10-1)を参照.
図 10-1
診療のフローチャート
呼吸器症状
循環器症状
嗅覚・味覚症状
精神・神経症状
痛み
か
か
り
つ
け
医
等
多
診
療
科
・
多
職
種
連
携
体
制
訴えをしっかり
受け止め,信頼関係
を構築した上で,必
要に応じて高次医療 二
次
機関へ紹介する
病
院
問診・身体診察・基本的検査*1
新起立試験*2
心身症としてのODチェックリスト*2
身体的治療
傾聴・助言
身体的治療
傾聴・助言
小児科
各subspecialties
小児心療内科
児童精神科
ペイン・クリニック
校医・養護教諭
スクール・カウンセラー
臨床心理士・公認心理師
その他
器質性疾患の除外
詳細な情報収集・心理検査による
心理社会的因子の評価
身体的治療・環境調整・カウンセリング・
認知行動療法
*
1: 内
内容は
3 〜 9 章を参照
*1:
容は3~7章を参照
*2: 小児期は起立性調節障害(OD)のような自律神経機能不全を発症しやすく,ODが心身症となることが少なくない.
4.フォローアップすべき所見・症状
症状は倦怠感,息切れ,ふらつき,頭痛,食欲不振など多岐に及ぶが,どんな症状であれ日
常生活に支障をきたす(例えば不登校に繋がる)場合は,直ちにかかりつけ医等を受診すべき
である.第一に,重大な器質性疾患が紛れ込んでいた場合にそれを見逃さないためであり,第
二に,機能性症状であった場合でも対応の遅れから長期に及ぶ不登校状態や引きこもりをきた
すと,学校生活やその後の社会復帰に大きな支障となるからである.
5.プライマリケアにおけるマネジメント
かかりつけ医等は,本人および保護者のそれぞれから十分に話を聴き,ていねいに身体診察
を行い,基本的な検査を行う.問診内容,身体診察において注意すべき所見,検査の内容につ
いては,訴える症状に応じて 3 ~ 9 章で示されたような系統的なアプローチを行う(小児にお
いても,成人における呼吸器系,循環器系,感覚器系,神経系,精神系に対する系統的アプロー
チや痛みに対する包括的なアプローチを参照することができる)
.
小児においては特に心理社会的因子の関与が疑われる場合には,本人が元々もっている性格
や不安の強さ,発達特性などの素因,家庭における生育環境,学校や地域社会などの生活環境
という背景を捉える.
起立性調節障害(OD)を代表とする自律神経機能不全の好発年齢でもあり,疑われる場合
には新起立試験を実施する.また OD が心身症となることが少なくないため,「心身症として
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別冊
罹患後症状のマネジメント・第 3.0 版 ● 10 小児へのアプローチ
3.症状へのアプローチ
診療のフローチャート(図 10-1)を参照.
図 10-1
診療のフローチャート
呼吸器症状
循環器症状
嗅覚・味覚症状
精神・神経症状
痛み
か
か
り
つ
け
医
等
多
診
療
科
・
多
職
種
連
携
体
制
訴えをしっかり
受け止め,信頼関係
を構築した上で,必
要に応じて高次医療 二
次
機関へ紹介する
病
院
問診・身体診察・基本的検査*1
新起立試験*2
心身症としてのODチェックリスト*2
身体的治療
傾聴・助言
身体的治療
傾聴・助言
小児科
各subspecialties
小児心療内科
児童精神科
ペイン・クリニック
校医・養護教諭
スクール・カウンセラー
臨床心理士・公認心理師
その他
器質性疾患の除外
詳細な情報収集・心理検査による
心理社会的因子の評価
身体的治療・環境調整・カウンセリング・
認知行動療法
*
1: 内
内容は
3 〜 9 章を参照
*1:
容は3~7章を参照
*2: 小児期は起立性調節障害(OD)のような自律神経機能不全を発症しやすく,ODが心身症となることが少なくない.
4.フォローアップすべき所見・症状
症状は倦怠感,息切れ,ふらつき,頭痛,食欲不振など多岐に及ぶが,どんな症状であれ日
常生活に支障をきたす(例えば不登校に繋がる)場合は,直ちにかかりつけ医等を受診すべき
である.第一に,重大な器質性疾患が紛れ込んでいた場合にそれを見逃さないためであり,第
二に,機能性症状であった場合でも対応の遅れから長期に及ぶ不登校状態や引きこもりをきた
すと,学校生活やその後の社会復帰に大きな支障となるからである.
5.プライマリケアにおけるマネジメント
かかりつけ医等は,本人および保護者のそれぞれから十分に話を聴き,ていねいに身体診察
を行い,基本的な検査を行う.問診内容,身体診察において注意すべき所見,検査の内容につ
いては,訴える症状に応じて 3 ~ 9 章で示されたような系統的なアプローチを行う(小児にお
いても,成人における呼吸器系,循環器系,感覚器系,神経系,精神系に対する系統的アプロー
チや痛みに対する包括的なアプローチを参照することができる)
.
小児においては特に心理社会的因子の関与が疑われる場合には,本人が元々もっている性格
や不安の強さ,発達特性などの素因,家庭における生育環境,学校や地域社会などの生活環境
という背景を捉える.
起立性調節障害(OD)を代表とする自律神経機能不全の好発年齢でもあり,疑われる場合
には新起立試験を実施する.また OD が心身症となることが少なくないため,「心身症として
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