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【別添】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き別冊罹患後症状のマネジメント(第3.0版) (75 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00402.html |
出典情報 | 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き別冊罹患後症状のマネジメント(第3.0版)(10/20)《厚生労働省》 |
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13
●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き
別冊
罹患後症状のマネジメント・第 3.0 版 ● 13 罹患後症状に関する診断書や意見書の記載例
罹患後症状に関する診断書や意見書の記載例
罹患後症状を訴える患者が社会復帰をはかる上で,診断書は重要な役割を果たす.
診断書はさまざまな記載の仕方があるが,漠然とした内容を記載するのではなく,診断書を受け取る職場や学校が,
患者の状態について,何を理解しており,何を知りたいか,何を求めているか,などを考えた上で,患者の状況に
合わせて記載することが重要である.
診断書
厚労
病名
付記
太郎 様 19 ××年○○月○○日 生 (
新型コロナウイルス感染症の罹患後症状
歳)
【仕事との両立をはかる場合:COVID-19 の発症から 3 カ月経過】
令和○年△月□日に新型コロナウイルス感染症を発症し,自宅療養.
発症 1 週間後から頭痛や集中力・理解力低下,倦怠感といった症状が発現し,以降も長期改善しないため,
当院で精査を行い,上記による頭痛・思考力の低下(ブレインフォグ)
・倦怠感と診断し,定期通院中である.
これまでは倦怠感により日中の多くの時間を臥床して過ごしていたが,現在,倦怠感は改善傾向にある.
一方で,ブレインフォグの症状は残存しており,特に複数の業務を同時に実施したり,議論を行うなどの
業務は,困難を伴う.
職場復帰に向け,出勤訓練等を開始することは可能な状態であるが,本人の症状を踏まえて業務内容を
見直すとともに,時短勤務の適用,休憩しやすい職場環境など,適切な復帰プログラムを検討することで
スムーズな復帰につながる可能性がある.罹患後症状の改善経過については個人差が大きいため,中長期
的な視点で業務調整を行う必要がある.
引き続き,月に 1 回程度の当院での定期受診・評価を要する.
【休職が必要な場合:COVID-19 の発症から 6 カ月経過】
令和○年△月□日に新型コロナウイルス感染症を発症.
速やかに解熱したが,頭痛と非常に強い倦怠感が続くため,発症から 3 カ月後,A 総合病院で精査を行い,
上記と診断され,現在は当院へ通院している.
倦怠感は非常に強く,悪化傾向にあり,自宅でも多くの時間を臥床して過ごしており,無理をすると症状
が悪化する状況であり日常生活に支障をきたしている.
現在,業務復帰は困難であり,自宅での安静を要する.罹患後症状は時間経過とともに改善することが多
いが,現在悪化している状況を考慮すると,少なくとも 2 ~ 3 カ月程度は自宅での安静療養を要すると想
定される.症状経過は個人差が大きく,今後の療養期間については予断することはできない.
今後,月に 1 ~ 2 回当院に定期受診しながら,ご本人の状態を評価していく.
なお,上記対応で不明な点があれば,ご一報ください.
【学生の場合:COVID-19 の発症から 4 カ月経過】
令和○年△月□日に新型コロナウイルス感染症に感染.その後も,倦怠感と息切れが持続しており,B 病
院で上記と診断され,現在は当院に通院している.
特に運動(走る,ジャンプする,その他身体を動かすなど)すると,息切れは強く,本人も従来と同じよ
うに運動できないことに不安を感じているが,症状は徐々に改善傾向にある.
本人・家族には,時間経過と共にさらに改善する可能性が高いが,改善に半年以上かかる人もいるため,
今しばらく経過をみる必要があると説明している.
大学生活,特に部活動などでは,本人の体調を踏まえ,短時間かつ負荷の低い運動にとどめることや,途
中に休みを入れながら参加させるなど,配慮と理解をお願いしたい.
今後も引き続き,当院で月に 1 回程度の定期診察を行っていく予定である.
診断医師名
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●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き
別冊
罹患後症状のマネジメント・第 3.0 版 ● 13 罹患後症状に関する診断書や意見書の記載例
罹患後症状に関する診断書や意見書の記載例
罹患後症状を訴える患者が社会復帰をはかる上で,診断書は重要な役割を果たす.
診断書はさまざまな記載の仕方があるが,漠然とした内容を記載するのではなく,診断書を受け取る職場や学校が,
患者の状態について,何を理解しており,何を知りたいか,何を求めているか,などを考えた上で,患者の状況に
合わせて記載することが重要である.
診断書
厚労
病名
付記
太郎 様 19 ××年○○月○○日 生 (
新型コロナウイルス感染症の罹患後症状
歳)
【仕事との両立をはかる場合:COVID-19 の発症から 3 カ月経過】
令和○年△月□日に新型コロナウイルス感染症を発症し,自宅療養.
発症 1 週間後から頭痛や集中力・理解力低下,倦怠感といった症状が発現し,以降も長期改善しないため,
当院で精査を行い,上記による頭痛・思考力の低下(ブレインフォグ)
・倦怠感と診断し,定期通院中である.
これまでは倦怠感により日中の多くの時間を臥床して過ごしていたが,現在,倦怠感は改善傾向にある.
一方で,ブレインフォグの症状は残存しており,特に複数の業務を同時に実施したり,議論を行うなどの
業務は,困難を伴う.
職場復帰に向け,出勤訓練等を開始することは可能な状態であるが,本人の症状を踏まえて業務内容を
見直すとともに,時短勤務の適用,休憩しやすい職場環境など,適切な復帰プログラムを検討することで
スムーズな復帰につながる可能性がある.罹患後症状の改善経過については個人差が大きいため,中長期
的な視点で業務調整を行う必要がある.
引き続き,月に 1 回程度の当院での定期受診・評価を要する.
【休職が必要な場合:COVID-19 の発症から 6 カ月経過】
令和○年△月□日に新型コロナウイルス感染症を発症.
速やかに解熱したが,頭痛と非常に強い倦怠感が続くため,発症から 3 カ月後,A 総合病院で精査を行い,
上記と診断され,現在は当院へ通院している.
倦怠感は非常に強く,悪化傾向にあり,自宅でも多くの時間を臥床して過ごしており,無理をすると症状
が悪化する状況であり日常生活に支障をきたしている.
現在,業務復帰は困難であり,自宅での安静を要する.罹患後症状は時間経過とともに改善することが多
いが,現在悪化している状況を考慮すると,少なくとも 2 ~ 3 カ月程度は自宅での安静療養を要すると想
定される.症状経過は個人差が大きく,今後の療養期間については予断することはできない.
今後,月に 1 ~ 2 回当院に定期受診しながら,ご本人の状態を評価していく.
なお,上記対応で不明な点があれば,ご一報ください.
【学生の場合:COVID-19 の発症から 4 カ月経過】
令和○年△月□日に新型コロナウイルス感染症に感染.その後も,倦怠感と息切れが持続しており,B 病
院で上記と診断され,現在は当院に通院している.
特に運動(走る,ジャンプする,その他身体を動かすなど)すると,息切れは強く,本人も従来と同じよ
うに運動できないことに不安を感じているが,症状は徐々に改善傾向にある.
本人・家族には,時間経過と共にさらに改善する可能性が高いが,改善に半年以上かかる人もいるため,
今しばらく経過をみる必要があると説明している.
大学生活,特に部活動などでは,本人の体調を踏まえ,短時間かつ負荷の低い運動にとどめることや,途
中に休みを入れながら参加させるなど,配慮と理解をお願いしたい.
今後も引き続き,当院で月に 1 回程度の定期診察を行っていく予定である.
診断医師名
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