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【別添】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き別冊罹患後症状のマネジメント(第3.0版) (29 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00402.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き別冊罹患後症状のマネジメント(第3.0版)(10/20)《厚生労働省》
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●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き

別冊

罹患後症状のマネジメント・第 3.0 版 ● 4 循環器症状へのアプローチ

3.症状へのアプローチ
3.症状へのアプローチ
図4-1
4-1 診療のフローチャート
診療のフローチャート

ü 自覚症状
労作時呼吸困難,起坐呼吸,胸痛,動悸,倦怠感、四肢の浮腫や冷感,
失神など

かかりつけ医等受診
ü 身体所見
ラ音,頻脈,脈不整,過剰心音(Ⅲ音・Ⅳ音),頸静脈怒張,
下腿浮腫,週に2㎏以上の急激な体重増加など

異常所見
なし

ü 胸部単純写真
心胸郭比拡大,肺うっ血,胸水
ü 心電図
心筋障害を疑う所見(異常Q波,ST-T変化),不整脈(心室性不整
脈など),左室肥大所見など

異常所見あり
かつ
循環器疾患が
疑われる場合

かかりつけ医等で詳細な検査
もしくは
循環器専門医に紹介

検討すべき検査
採血(CPK,CPK-MB,トロポニンT,Dダイマーなど),
運動/薬剤負荷試験,心エコー図検査,CT・MRI検査,核
医学検査,心臓カテーテル検査,心筋生検など











経過観察(1〜3カ月毎)
ü 自覚症状
ü 身体所見
ü 鑑別疾患から必要に応じた検査

異常所見
なし
*BNP( 100 pg/mL)または
NT-proBNP ( 400 pg/mL)の場合,
循環器専門医による精査が望ましい
*失神がある場合はBNP・NT-proBNP値
問わず循環器専門医による精査が望ましい

鑑別すべき循環器疾患
虚血性心疾患,心不全,心筋炎・心膜炎,不整脈,血栓塞栓症など

4.フォローアップすべき所見・症状
4.フォローアップすべき所見・症状
循環器病の症状としては,労作時呼吸困難・起坐呼吸・胸痛・動悸・倦怠感・四肢の浮腫や冷感,
循環器病の症状としては,労作時呼吸困難・起坐呼吸・胸痛・動悸・倦怠感・四肢の浮腫や冷感,
失神などがあげられる.症状を認める場合には,体重の変化や身体所見(頸静脈怒張,浮腫,
失神などがあげられる.症状を認める場合には,体重の変化や身体所見(頸静脈怒張,浮腫,
脈の不整など)を確認のうえ,聴診を行うことも有効である.また,身体所見上の異常を認め
脈の不整など)を確認のうえ,聴診を行うことも有効である.また,身体所見上の異常を認め
る際には,胸部XX線写真や心電図を行うことがすすめられる.
線写真や心電図を行うことがすすめられる.
る際には,胸部

胸部XX線写真では,
線写真では,
心胸郭比の確認の他,
肺うっ血

胸水の所見を確認する.また,
心電図では,
胸部
心胸郭比の確認の他,
肺うっ血

胸水の所見を確認する.また,
心電図では,
不整脈の所見の他,虚血や心筋障害を疑う所見はないかの確認が必要である.また,何らかの
不整脈の所見の他,虚血や心筋障害を疑う所見はないかの確認が必要である.また,何らかの
異常所見が疑われる際には,血液検査でのBNP
BNP値評価や,心エコー図検査での心機能評価も
値評価や,心エコー図検査での心機能評価も
異常所見が疑われる際には,血液検査での
有用と考えられる.
有用と考えられる.

5.プライマリケアにおけるマネジメント
5.プライマリケアにおけるマネジメント
COVID-19罹患に伴い,循環器病が合併する可能性についても考慮する.COVID-19
罹患に伴い,循環器病が合併する可能性についても考慮する.COVID-19罹患
罹患
COVID-19
に伴う心筋障害の報告もあり,特に心筋炎については,急激な心機能低下や致死性不整脈が生
に伴う心筋障害の報告もあり,特に心筋炎については,急激な心機能低下や致死性不整脈が生
じる場合も少なくないため,緊急対応が必要となる可能性も考慮する.また, , COVID-19
COVID-19罹患
罹患
じる場合も少なくないため,緊急対応が必要となる可能性も考慮する.また
に合併する循環器病は,基礎疾患を有する者において頻度は高いが,高齢者だけではなく若年
に合併する循環器病は,基礎疾患を有する者において頻度は高いが,高齢者だけではなく若年
者にも,基礎疾患を有しない者においても生じうる.したがって,COVID-19罹患後に症状を
罹患後に症状を
者にも,基礎疾患を有しない者においても生じうる.したがって,COVID-19
訴える患者の診療では,上記のように問診,身体診察を行い,循環器病による症状が疑われる
訴える患者の診療では,上記のように問診,身体診察を行い,循環器病による症状が疑われる
際には,早めに循環器専門医に相談することがすすめられる.
際には,早めに循環器専門医に相談することがすすめられる.
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