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参考資料4 がん検診事業のあり方について(案)令和4年12月 (124 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_30625.html
出典情報 がん検診のあり方に関する検討会(第37回 1/30)《厚生労働省》
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Q8

肺がん検診において、なぜ高危険群(50 歳以上で喫煙指数が 600 以上)以外の方は喀痰細胞診
を受診できないのですか。

A8

喀痰細胞診は喫煙者のみに発生する肺門部扁平上皮癌を早期に発見するために行うものだから
です。
非喫煙者に対する喀痰細胞診をしてもがんの発見にはつながらず、検診費用の浪費になるばか
りでなく、不要な偽陽性者の増加による受診者の不利益につながります。

Q9

20~30 歳などの若い頃にヘビースモーカーでその後長期間禁煙していた方も、喀痰細胞診の対
象になりますか。

A9

過去の喫煙者も喀痰細胞診の対象になります。国の指針では以下のように記載されています

(※)。
※厚生労働省「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」での記載
喀痰細胞診の対象者は、質問の結果、原則として 50 歳以上で喫煙指数(1 日本数×年数)600
以上 であることが判明したもの(過去における喫煙者を含む)
Q10

国の指針では血痰がある方は検診対象外となっていますが、一部の委託検診機関から「絶対対象
としてはいけないのか」と聞かれました。「絶対」と言って良いのかどうか悩んでいます。

A10

検診対象にはなりません。
リスクが高い有症状者は検診ではなく適切な保険診療を直ちに受けて、迅速な診断治療につな
げるべきです。

Q11

喫煙指数の計算に、加熱式タバコをカウントしても良いのでしょうか。

A11

加熱式タバコについては、
「カートリッジの本数」を「喫煙本数」としてカウントしてください。

Q12

大腸がん検診(便潜血検査)で毎年陽性になる方について、ある医療機関では「精検で 2 回以上
異常所見なしの場合、その後の検診(便潜血検査)で陽性になっても精密検査として内視鏡検査
を実施しない」という対応をしているようです。そうなると、精密検査が未受診となりますので、
このような方は以後住民検診の対象外にしても良いのでしょうか。

A12

現時点では内視鏡検査による精密検査で 2 回以上異常所見なしとなった方を一律に検診対象外
とすることについて、コンセンサスが得られていません。
精密検査による内視鏡検査で異常なしの場合、その後の大腸がんリスクが低いことは示されて
います。従って、本来はこうした履歴を踏まえて検診対象者を設定するべきですが、現時点では
まだコンセンサスが得られていません。ただし、受診者本人への情報提供は必要で、例えば、
「何
回も内視鏡検査を受けて異常なしの方は、その後の大腸がんリスクが低く、暫く検診をしなくて
良い場合があります。次回検診を受けるかどうかは、精検担当医とご相談ください」などの説明
が必要です。

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