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予算執行調査資料 総括調査票(令和5年6月公表分) (16 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/budget_execution_audit/fy2023/sy0506/0506d.html
出典情報 予算執行調査資料 総括調査票(令和5年6月公表分)(6/30)《財務省》
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調査事案名



調





(5)デジタル活用支援推進事業
④今後の改善点・検討の方向性

③調査結果及びその分析
<講座1コマ当たりの受講者数>
全国展開型、地域連携型について、講座1コマ当たりの受講者数はそ
れぞれ平均1.4人、6.0人であった。以下、受講者数平均が小さかった全国展開型に着目し、分析を行った。
・ 受講者1人での開催が全体の7割を超えていた。【図7】また、受講者4人以下で開催された全ての講座は、
講師1人のみ(アシスタントなし)で実施されていたことから、講師1人当たり受講者4人程度に対応可能と想
定され、ほとんどの講座が講師の対応能力に対して少ない受講者数での実施となっているという点では、非効率
な執行となっていることが確認された。
3.予算執行の効率性について

※講座実施に当たっては、所定の研修を受けた「講師」が1人以上必要であり、また受講者数4人につき講師又はアシスタントが1人以上必要と
定められている

・ 多くの店舗においては受講者数の上限を設定しており【図8】、その理由としては「実施スペースによる制
約」が39%、「新型コロナウイルス感染症対策」が38%と多く、次いで「講師数による制約」が18%であった。【図
9】
・ 1講座当たりの受講者を今後増やしていく予定があるかという問いについては「ある」と回答した店舗は31%で
全国展開型(R4)実施における
全国展開型(R4)実施箇所における1講座あたりの
あり、本年5月から新型コロナウイルス感染症の5類感染症へ移行したことも踏まえると、今後は事業者側に対
1講座あたりの受講人数(実績値)
し1講座当たりの受講者数を増やして、より効率的な執行を促す余地があると考えられる。
受講人数上限の設定理由
4人以上
2%

(n=417,598)
3人
2人 4%
23%
1人
71%

【図7】全国展開型における
1講座当たりの受講人数
(実施コマ数ベース)

上限なし
17%

4人以上
23%

3人
18%

5%
新型コロナウイルス感染症対策

1人
15%
2人
27%

18%

38%

39%

実施スペースによる制約
講師数による制約
その他

【図8】全国展開型実施店舗における1講座
当たりの受講人数上限の設定状況
(回答店舗数ベース)(n=2,450)

【図9】全国展開型実施店舗における
1講座当たりの受講人数の設定理由
(回答店舗数ベース)(n=2,039)

<コスト比較>
全国展開型、地域連携型それぞれについて、補助金交付額と事業実績との関係を【表1】に整理した。
・ 全国展開型においては、全体としては受講者1人当たり1,699円となったが、事業実施団体の中には実際に掛
かった費用の合計が1団体当たりの交付額上限(3億2千万円)を上回っている(上限を超えた分を自社負担で
実施している)団体もあった。団体別に見ると、最大の団体においては受講者1人当たり3,173円となった。
・ 地域連携型においては受講者1人当たり4,550円と
なり、全国展開型に比べるとコストが高かった。これ
は、携帯ショップにおいて店員が講師となる全国展開
型と異なり、基本的に実施場所が公共施設であり事業
実施団体の施設でない場合が多いために講師の交通費
が掛かること、また連携自治体の施設等無償利用可能
な施設を利用できない場合には会場費が掛かることな
どが考えられる。

【表1】全国展開型・地域連携型全体における事業実施団体
への補助金交付額及び1コマ・延べ受講者数との関係

補助金交付額
合計[千円]

講座1コマ
当たり[円]

受講者1人
当たり[円]

全国展開型

982,724

2,353

1,699

地域連携型

322,011

27,268

4,550

1.実施メニューについて
応用講座において実施回数の大部分を占めてい
る1回限りの手続や時限的なメニューについては、
今後受講ニーズの低下やメニュー自体が不要とな
ることが見込まれる。各メニューについて受講
ニーズの精査を行った上で、改廃や内容の見直し
を行う等、ニーズに対して適切な事業規模での実
施とするよう努めるべきである。

2.実施主体の棲み分けについて
地域連携型については、全国展開型に比べてコ
ストが高いことに加え、既に多くの自治体におい
て自治体独自財源等により行われているスマホ講
座等や、同じ自治体内における携帯ショップ独自
の取組等との重複的な取組が確認された。総務省
においては、自治体等の取組についてもその実施
状況を把握し、地方自治体・民間事業者単独事業
との棲み分けや負担の在り方について整理した上
で、国が事業を行うべき対象領域について検討す
べきである。

3.予算執行の効率性について

特に全国展開型においては、コロナ禍であった
とはいえ1コマ当たりの受講者数が少ないなど、
一部非効率な執行が確認された。新型コロナウイ
ルス感染症が5類感染症に移行した状況も踏まえ、
一定程度の受講者数を確保できるよう、制度面や
運用面での工夫により、可能な限り効率的な執行
となるよう努めるべきである。

※執行団体が行う事務・研修・周知広報等に係る金額は含まない

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