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予算執行調査資料 総括調査票(令和5年6月公表分) (6 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/budget_execution_audit/fy2023/sy0506/0506d.html |
出典情報 | 予算執行調査資料 総括調査票(令和5年6月公表分)(6/30)《財務省》 |
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総
調査事案名
括
調
査
票
(2)人道救援物資備蓄経費
1.救援物資の早期調達
○ 調達手続を段階ごとに分解
し、どの段階で、どのような理
由で、どの程度時間を要して
いるのか調査する。
○ 物資の仕様変更や調達手
続の効率化等、早期調達を
実現するために改善する余
地がないか調査する。
④今後の改善点・
検討の方向性
③調査結果及びその分析
②調査の視点
1.救援物資の早期調達
1.救援物資の早期調達
救援物資5品目それぞれの調達手続の実績について調査し、各物資の調達について過去5年間で最も日
数を要した年度の実績を【図1】に取りまとめた。
最も日数を要した段階:5品目とも「③物資作成」
理由:完全受注生産品であり、在庫も保有していないため、受注の都度一から物資を作成する必要
2番目に日数を要した段階:5品目とも「②契約日まで」
理由:政府調達(WTO)案件に該当する場合には、一般調達案件よりも公告期間を長く確保(10日以上
→50日以上)する必要
また、救援物資としての性質上、調達に日数を要する理由として、以下のものがある。
・ 耐久性など一定の品質を証明するための公的機関の検査証明を取得する必要 【③物資作成】
・ 日本からの協力物資であることを示すための日章旗を貼付・掲示する必要 【③物資作成】
など
(1) 救援物資は、要請元の国際機関(UNHCR等)を通じて支援を行っていること
から、当該国際機関が求める基準に即した仕様となっている必要がある。
5品目のうちテントについては、被災民支援を想定した物資であり、市場流
【図1】救援物資5品目の調達日数実績(過去5年間の最大日数を記載)
通品では用途・耐久性の面から当該国際機関が求める基準に応えられない
ため、完全受注生産品によらざるを得ず、物資作成には相当の日数を要する
ことを確認した。
他方、毛布等の他の救援物資については、国際機関が求める基準に即し
た仕様を満たし、かつ当該救援物資に日章旗を貼付・掲示する必要から完全
受注生産品を調達する必要があるとしているものの、当該国際機関が求める
基準に適合する市場流通品が存在しているものについては、救援物資と日
章旗を各々調達し、当該日章旗を支給して対応させることにより全体として物
資作成日数を短縮することができると考えられる。
(2) 2番目に日数を要した「②契約日まで」などのPKO事務局側の手続について
は早期調達を検討する余地があるところ、PKO事務局では、過去に物性検査
(品質検査)の短縮化について検討したものの、業者間の競争公平性の観点
から採用には至らなかった。
救援物資については、公共調達における原則どおり、一般競争入札により
調達しているところ、緊急的に早期調達を図るためには、適用する場合を限
①購入決裁 ・・・ 購入数・仕様書の決裁に掛かった日数
②契約日まで ・・・ 購入決裁終了から告示・入札結果による契約日までの日数
定しつつ、いわゆる「緊急随契」を採用することが考えられる。
③物資作成 ・・・ 契約日から船積み又は出航までの日数
緊急随契によれば、WTO案件に該当する場合であっても公告期間を長く確
④物資輸送 ・・・ 船積み又は出航から納品までの日数
保する必要がないため、特に2番目に日数を要している「②契約日まで」に要
⑤納品から検査まで ・・・ 納品から検査報告書作成までの日数
する日数を短縮できるなど、早期調達の実現に資すると考えられる。
備蓄救援物資が著しく
減少している状態は、物
資協力の実施に支障を生
じかねないため、極力早
期に解消すべきであり、
(1) 円滑な物資協力を実現
する観点から要請元の国
際機関が求める基準に即
したものとなっている必要
性があるところ、この基準
に適合する市場流通品が
存在している救援物資に
ついては、調達に日数を
要する完全受注生産品に
よらず、市場流通品を活
用して調達期間の短縮を
図るべき。
(2) 救 援 物 資 の 調 達 に 当
たっては、一般競争入札
を原則的な方法としつつ
も、例えば、備蓄が一定
数量を下回り、物資協力
に著しい支障が認められ
る場合などに限定した緊
急随契の採用の検討など、
早期調達方法について不
断の見直しを行うべき。
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総
調査事案名
括
調
査
票
(2)人道救援物資備蓄経費
1.救援物資の早期調達
○ 調達手続を段階ごとに分解
し、どの段階で、どのような理
由で、どの程度時間を要して
いるのか調査する。
○ 物資の仕様変更や調達手
続の効率化等、早期調達を
実現するために改善する余
地がないか調査する。
④今後の改善点・
検討の方向性
③調査結果及びその分析
②調査の視点
1.救援物資の早期調達
1.救援物資の早期調達
救援物資5品目それぞれの調達手続の実績について調査し、各物資の調達について過去5年間で最も日
数を要した年度の実績を【図1】に取りまとめた。
最も日数を要した段階:5品目とも「③物資作成」
理由:完全受注生産品であり、在庫も保有していないため、受注の都度一から物資を作成する必要
2番目に日数を要した段階:5品目とも「②契約日まで」
理由:政府調達(WTO)案件に該当する場合には、一般調達案件よりも公告期間を長く確保(10日以上
→50日以上)する必要
また、救援物資としての性質上、調達に日数を要する理由として、以下のものがある。
・ 耐久性など一定の品質を証明するための公的機関の検査証明を取得する必要 【③物資作成】
・ 日本からの協力物資であることを示すための日章旗を貼付・掲示する必要 【③物資作成】
など
(1) 救援物資は、要請元の国際機関(UNHCR等)を通じて支援を行っていること
から、当該国際機関が求める基準に即した仕様となっている必要がある。
5品目のうちテントについては、被災民支援を想定した物資であり、市場流
【図1】救援物資5品目の調達日数実績(過去5年間の最大日数を記載)
通品では用途・耐久性の面から当該国際機関が求める基準に応えられない
ため、完全受注生産品によらざるを得ず、物資作成には相当の日数を要する
ことを確認した。
他方、毛布等の他の救援物資については、国際機関が求める基準に即し
た仕様を満たし、かつ当該救援物資に日章旗を貼付・掲示する必要から完全
受注生産品を調達する必要があるとしているものの、当該国際機関が求める
基準に適合する市場流通品が存在しているものについては、救援物資と日
章旗を各々調達し、当該日章旗を支給して対応させることにより全体として物
資作成日数を短縮することができると考えられる。
(2) 2番目に日数を要した「②契約日まで」などのPKO事務局側の手続について
は早期調達を検討する余地があるところ、PKO事務局では、過去に物性検査
(品質検査)の短縮化について検討したものの、業者間の競争公平性の観点
から採用には至らなかった。
救援物資については、公共調達における原則どおり、一般競争入札により
調達しているところ、緊急的に早期調達を図るためには、適用する場合を限
①購入決裁 ・・・ 購入数・仕様書の決裁に掛かった日数
②契約日まで ・・・ 購入決裁終了から告示・入札結果による契約日までの日数
定しつつ、いわゆる「緊急随契」を採用することが考えられる。
③物資作成 ・・・ 契約日から船積み又は出航までの日数
緊急随契によれば、WTO案件に該当する場合であっても公告期間を長く確
④物資輸送 ・・・ 船積み又は出航から納品までの日数
保する必要がないため、特に2番目に日数を要している「②契約日まで」に要
⑤納品から検査まで ・・・ 納品から検査報告書作成までの日数
する日数を短縮できるなど、早期調達の実現に資すると考えられる。
備蓄救援物資が著しく
減少している状態は、物
資協力の実施に支障を生
じかねないため、極力早
期に解消すべきであり、
(1) 円滑な物資協力を実現
する観点から要請元の国
際機関が求める基準に即
したものとなっている必要
性があるところ、この基準
に適合する市場流通品が
存在している救援物資に
ついては、調達に日数を
要する完全受注生産品に
よらず、市場流通品を活
用して調達期間の短縮を
図るべき。
(2) 救 援 物 資 の 調 達 に 当
たっては、一般競争入札
を原則的な方法としつつ
も、例えば、備蓄が一定
数量を下回り、物資協力
に著しい支障が認められ
る場合などに限定した緊
急随契の採用の検討など、
早期調達方法について不
断の見直しを行うべき。
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