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予算執行調査資料 総括調査票(令和5年6月公表分) (9 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/budget_execution_audit/fy2023/sy0506/0506d.html
出典情報 予算執行調査資料 総括調査票(令和5年6月公表分)(6/30)《財務省》
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調査事案名



調





(3)警察情報通信基盤整備事業
③調査結果及びその分析

1.新規導入したPⅢ(スマホ)の活用状況がどうなっているか。
全国の地域警察官(警察署)にアンケート調査を行った結果、
スマホの機能は全体の99%の警察署が役に立っていると回答、特に110番事案情報表示機能や画像収集機能
に大きく活用されていることが判明した。
〇 電波の状況については70%が警察無線より民間通信網(スマホ)の方が感度が良いと回答があった。
〇 一方、スマホの音声通話機能については全体の91%の警察署が活用していると回答したものの、音声通話と
して警察無線とスマホのどちらを主に使っているか聞いたところ、77%が主に警察無線と回答があった。
〇 スマホの不便な点については、特に顔認証システムに関し「バイクに乗っている場合、ヘルメットを外し、
帽子を脱ぐ必要がある」「暗闇では顔認証しにくい」等の回答があり、受電しても即時に電話が取れない場合
があることも判明した。


このように、一般的にスマホの活用は進んでいるが、音声通話機能については、顔認証システムの不便さ等が
ネックとなって活用が進んでおらず、こうした不便さの解消を図ることで、警察無線からスマホ等への切り替え
を進めていくべきである。

【アンケート調査結果】(n=1,078)
スマホの機能は役立っているか
役立っている 99%

役立っていない 1%

スマホで一番使われている機能は何か
110番事案情報表示 51%

画像収集 41%

音声通話 6%

その他 2%

電波の感度はどちらが良いか
警察無線 1%

スマホ 70%

同程度29%

スマホの音声通話機能を活用しているか
活用している 91%

活用していない 9%

音声通話はスマホと警察無線のどちらを主に活用しているか
2.PⅢの民間通信網を用いることにより、警察独自の無線中継所等をどの程度廃止できるか。

主に警察無線 77%

PⅢの民間通信網への警察通信網(車載通信系)からの置き換えの可能性について調べてみると、
パトカー等の車両や白バイの無線を中継する警察の「補助中継所」262か所の通信エリアは、理論値上、その全てがPⅢの民
間通信網のエリアに含まれていることが判明した。このため、更新期においては現地調査を行って民間通信網の通信状況を
実地確認の上、問題がなければ「補助中継所」を廃止すべきである。
② 警察の「トンネル中継所」は全国872か所あるが、総務省の電波遮へい対策事業等により移動通信用中継施設(民間通信
網)の整備が進められ、道路トンネル整備率は高速道路で99.6%、直轄国道で96.5%に達している。このため、同事業等に
よる整備が済んだトンネルの「トンネル中継所」については廃止すべきである。


さらに、上記1.で指摘した警察無線からスマホ等への切り替えを進めていく中で、各警察署(1,149署)で個別に整備され
ている「署活系」の通信網についても、一定程度PⅢの民間通信網のエリアに含まれていることが想定される。このため、その
ような場合には、現地調査を行って通信状況に問題がなければ廃止し、民間通信網への置き換えを図っていくべきである。

主にスマホ 23%

【電波遮へい対策事業等における整備率】
高速道路
道路トンネル
整備率
(令和3年度)

直轄国道

99.6%
96.5%
(774/777) (660/684)

※注1供用開始された全長500m以上の道路トンネルであって、トン
ネル両端で携帯電話サービスを利用できるものとして協会が確認し
たトンネル数を(母数)に、トンネル内で携帯電話サービスの利用
が可能なトンネル数(分子)にして算出。
※注2公益社団法人移動通信基盤整備協会が作成している「2021年
度末道路トンネル整備率(確定)」のデータを引用。

④今後の改善点・検討の方向性
1. PⅢで導入したスマホの音声通話機能の不便さの解消を図ることにより、警察無線からスマホ等への切り替えを進めていくべき。
2.警察通信網(車載通信系)の補助中継所、トンネル中継所及び警察通信網(署活系)については、通信状況に問題がなければ廃止し、民間通信網への置き換えを図っていくべき。

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