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介護予防・日常生活支援総合事業の活性化に向けた自治体支援ツール(支援パッケージ)の構築に係る調査研究 ハンドブック(市町村の支援者向け) (148 ページ)

公開元URL https://www.jmar.co.jp/job/public/llg.html
出典情報 介護予防・日常生活支援総合事業の活性化に向けた自治体支援ツール(支援パッケージ)の構築に係る調査研究(5/15)《日本能率協会総合研究所》
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Q

移動支援をデザインする際に、落としてはいけないポイントは何でし
ょうか?

移動支援サービス
事業デザイン

どのような背景から、移動支援を検討していますか?
移動支援は、日常生活を支える「生活支援」、外出や交流といった「社会参加」、健康維持にもつながる「介
護予防」といった観点も含めた包括的な支援のアプローチです。地域づくりを念頭に置きつつ、起こっている
課題や事象を考えていくとよいでしょう。
総論 / 高齢者に元気に暮らしてもらうには?
13ページ

大事な視点
高齢者が何に困っているかを的確に把握することと、地域資源をできるだけ活用することがポイ
ントです。移動・外出支援をデザインするには次のような流れで進めますが、地域の現状やニー
ズを自分たちで確認し、企画・準備するなど、各フェーズへの地域住民等の参画も、重要な視点
です。
移動・外出支援の創出プロセス(例)
フェーズ

行うことの例

企画フェーズ

1.高齢者の現状・ニーズ把握(状況によっては生活支援との一体化も検討)
2.情報共有会の実施(住民や社会福祉法人とのグループワーク他)
3.地域資源を見つける(つながれそうな人や協力してくれそうな法人等)
4.支援内容を検討する(地域資源を活用した方法を考える)

準備フェーズ

5.実施主体づくりを進める(プロジェクト化をしたり、協力者や賛同者を増やす)
6.運転ボランティアの獲得(運転者講習会の実施等)
7.視察や事例から学ぶ(他市町村の事例を参考にする)
8.仕組みを固める(組織の世話役や必要な資金獲得等を進める)

実行フェーズ

9.ルールを決める(会則や運行マニュアル等も準備する)
10.地域に説明する(地域で理解を広げる)
11.試行運行を行う(本格実施に向けた課題の洗い出し。広報機会にもなる)
12.本格実施

市町村の地域資源として、移動支援に活用できるものはありますか?
たとえば、地域内にある社会福祉法人は協力先になり得る存在です。もともと社会福祉法人は、「地域におけ
る公益的な取組を実施する責務」があり、市町村と協定を結んで車両や運転ボランティアの提供等に協力して
いる例もあります。
総論 / 地域支援事業とは?

21ページ

地域資源をアンケートで確認してみよう
市町村内の社会福祉法人や介護事業所等に向けて、地域の課題や行政の方向性などを理解していただく機会を
設けることが地域資源の開発に役立ちます。また、保有する車両や運転人員について提供できるか否かのアン
ケート調査を実施すると、地域資源になり得る情報が数字で把握できます。協力可能性についてもアンケート
で把握し、個別相談につなげていくことも考えられます。

移動支援についての参照情報



移動支援・送迎に関する制度等のポイントや事例が掲載されています。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「介護保険制度等を活用した高齢者の移動支援・送迎のための手引き」
(令和5年3月)、R4年度老健事業

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