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令和6年度予算の編成等に関する建議 本文 (106 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20231120/zaiseia20231120.html
出典情報 令和6年度予算の編成等に関する建議(11/20)《財務省》
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かかることも念頭に置きながら、事業の必要性を検討する必要もあろう。
さらには、防災・減災、国土強靱化に向けた取組については、事業ごと
に将来的に達成すべき目標である KPI が設定されているが、必ずしも今
後の人口減少に伴うインフラの利用状況の変化が十分に勘案されていな
い。そのため、今後の中長期的な人口減少に伴うインフラの需要動向の変
化を踏まえた KPI とすべきである。加えて、各事業の KPI の内容を見る
と、その事業によりハード整備をどれだけ実施するかといったアウトプ
ット目標にとどまっていることから、その整備により最終的にどれだけ
の被害が軽減できるかといったアウトカム指標を設定すべきである。
〔資
料Ⅱ-6-13 参照〕
③ 災害リスクエリアにおける住宅立地とコンパクトシティ政策の課題
これまで防災・減災、国土強靱化に向けたハード・ソフトの取組を進め
てきた一方で、災害リスクの高いエリアにおいて人口が増加するといっ
た状況にある。自治体によっては、立地適正化計画を策定して居住誘導区
域を設けたものの、その後居住誘導区域「外」に多くの住宅が建築され、
災害リスクエリアにも住宅が広がっている事例もある。
〔資料Ⅱ-6-14
参照〕
こうした中、近年、国土交通省はコンパクトシティ政策を推進し、自治
体による立地適正化計画の策定と居住誘導区域の設定を促進してきた。
これにより、市街地をコンパクト化することで人口密度を維持しつつ、災
害リスクの低いエリアへの居住誘導を進めてきたところである。人口密
度が低ければ、生産性も低い傾向が見られることから、特に、将来的には
人口減少が見込まれる都市部において、人口密度をいかに維持していく
かといった観点からも重要な施策である。しかしながら、現時点で、立地
適正化計画を策定可能にもかかわらず策定していない自治体は約6割も
〔資料Ⅱ
残っており、今後更なる策定を促していくことが必要である132。
-6-15 参照〕
132

令和7年度以降、立地適正化計画の策定に取り組んでいない自治体については、都市再生整
備計画事業(新規)の補助対象外となるが、それ以外の道路・治水・住宅等の個別事業は、引き
続き支援対象となる。

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