令和6年度予算の編成等に関する建議 本文 (119 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20231120/zaiseia20231120.html |
出典情報 | 令和6年度予算の編成等に関する建議(11/20)《財務省》 |
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水産業、畜産業においては、労働時間や休憩、休日に関する規定が適用か
ら除外144されていることや、規模の小さな個人経営体では労災保険や雇
用保険等が加入義務となっていないことなど、制度面において課題が存
在している。
雇用就農者への支援の在り方を考える際には、こうした雇用就農に対
する障害となっている制度についてもあわせて考えていく必要がある。
〔資料Ⅱ-7-11 参照〕
② スマート技術の効率的な活用
食料の生産基盤の強化を図るためには、就農者を確保するという観点
に加えて、農業活動の生産性を向上させるという観点が重要であり、その
ためには農業分野に適用可能な技術を積極的に活用することが求められ
る。デジタル社会の進展により、農業分野にスマート技術145を推進して
いくことが期待されている。これまでにも国が各種補助金による支援を
実施してきており、既に生産現場に対するスマート技術の導入に向けた
支援措置(実証実験)は十分行われてきたと考える。そのため、今後はい
かにスマート技術を現場に実装できるかが課題である。
その際、スマート技術は導入コストが大きく、かつ高い専門性が求めら
れることを踏まえれば、導入しても経済的に成り立ち難い小規模経営体
ではなく、スマート技術を効率的に活用して生産性を高めることができ
る大規模な法人経営体中心に実装していくことが重要である。
一方で、データ分析等を実施するために必要な専門的知識や人材を自
社に有しておらず、自力ではスマート技術を有効的に活用することが難
しいような、規模の小さな経営体においては、民間企業を中心とした「農
144
農業については、天候の影響を受けるほか、農閑期に十分休養を取ることができることや、
休憩を与えなくても農業従事者は何時でも自由に休憩が取れるなどの理由から労働時間や休憩等
について労働基準法の適用を受けないとされている。
145 農業分野での活用が可能なロボットや AI、IoT 等の先端技術。具体的には自動走行トラクタ
や農業用ドローン等の機械や経営・生産管理や水管理等のシステム関係の技術等が活用されてい
る。
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