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令和6年度予算の編成等に関する建議 本文 (55 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20231120/zaiseia20231120.html
出典情報 令和6年度予算の編成等に関する建議(11/20)《財務省》
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中で、低所得者の負担軽減に要する公費の過度な増加を防ぐため、負担能
力に応じた負担の考え方に沿って、高所得の被保険者の負担による再分
配を強化すべきである。〔資料Ⅱ-1-77 参照〕
イ)介護保険の利用者負担(2割負担)の見直し
介護保険の利用者負担について、現在、2割負担の対象は所得上位 20%
となっている68が、令和4年(2022 年)10 月に後期高齢者医療制度にお
いて所得上位 30%の方について2割負担が導入されたことを踏まえ、介
護保険における2割負担の範囲拡大についても、ただちに結論を出す必
要がある。
さらに、利用者負担を原則2割とすることや、現役世代並み所得(3割)
等の判断基準を見直すことについても第 10 期介護保険事業計画期間(令
和9年度(2027 年度)~令和 11 年度(2029 年度))を目指して検討して
いくべきである。〔資料Ⅱ-1-78 参照〕
ウ)多床室の室料負担の見直し
制度創設時から、
「施設介護については、居宅介護とのバランスや高齢
者の自立が図られてきている状況から見て、食費等日常生活費は、利用者
本人の負担とすることが考えられる」とされてきた69,70。
しかしながら、介護老人保健施設・介護医療院・介護療養病床の多床室
については、室料相当分が介護保険給付の基本サービス費に含まれたま
まとなっている。
実態として、介護医療院と介護老人保健施設は、在所日数等を見れば、
利用者の「生活の場」と言える状況にある。こうした状況を踏まえれば、
68

介護保険の制度創設時、利用者負担割合を一律1割としていたが、保険料の上昇を可能な限り
抑えながら、現役世代に過度な負担を求めず、高齢者世代内において負担の公平化を図るため、
「一定以上所得のある方」
(第1号被保険者の上位 20%相当)について負担割合を2割、さらに、
「現役並みの所得」を有する方の負担割合を3割に引き上げてきた。
69 平成 17 年度(2005 年度)に、食費と個室の居住費(室料+光熱水費)を介護保険給付の対象
外とする見直しが行われた(多床室は食費と光熱水費のみ給付対象外)
。さらに、平成 27 年度(2015
年度)には、介護老人福祉施設(特養老人ホーム)の多床室の室料負担を基本サービス費から除
く見直しが行われた。
70「高齢者介護保険制度の創設について(平成8年(1996 年)4月 22 日)
」(老人保健福祉審議
会)

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