よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


令和6年度予算の編成等に関する建議 本文 (76 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20231120/zaiseia20231120.html
出典情報 令和6年度予算の編成等に関する建議(11/20)《財務省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

2.地方財政

地方交付税の総額については、財源不足に関する国・地方の折半ルール
77と、
一般財源総額実質同水準ルール78(以下「一般財源ルール」という。)

に基づいて算定が行われているが、近年は折半対象財源不足がほぼ存在
しない状態が続いている。〔資料Ⅱ-2-1、2参照〕
令和5年度(2023 年度)の地方財政計画においては、国・地方の税収
増により、臨時財政対策債の借換等の発行を 1.0 兆円(前年度比▲0.8 兆
円)に抑制したほか、交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金について
も、計画額(0.5 兆円)を上回る 1.3 兆円を償還するなど、地方財政とし
てみれば財政健全化が一歩前進する内容となった。今後とも一般財源ル
ールを着実に実施し、国と基調を合わせて、財政健全化に向けた取組を進
めていくことが重要である。
〔資料Ⅱ-2-3参照〕
(1)地方財政の現状
近年の国と地方の財政状況を比較すると、国の財政状況が悪化する中
においても、国から地方へ手厚い財政移転を実施してきたことから、地方
の基礎的財政収支はほぼ一貫して黒字を維持してきた。新型コロナ対応
においても、地方創生臨時交付金をはじめとする国庫支出金により、国か
ら地方へ多額の財政移転を実施しており、国の基礎的財政収支は大幅に
悪化した一方、地方の基礎的財政収支は黒字を確保してきた。
〔資料Ⅱ-
2-4参照〕その結果、地方の債務残高は近年、減少傾向に転じつつあり、
今年度末には、平成 12 年度(2000 年度)以来の低い水準である 183 兆
円となる見通しである。〔資料Ⅱ-2-5参照〕

77

地方交付税の法定率分等で不足する財源を、特例加算(国)と臨時財政対策債(地方)によ
り折半で負担する仕組み。
78 地方の一般財源総額については、消費税の引上げに伴う社会保障の充実や偏在是正効果に相
当する分等を除き、実質的に同水準を維持することとされており、骨太 2021 においては、令和
4年度(2022 年度)から令和6年度(2024 年度)までの間について、「地方の歳出水準につい
ては、国の一般歳出の取組と基調を合わせつつ、地方の安定的な財政運営に必要となる一般財源
の総額について、令和3年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保する」
とされている。

- 64 -