令和6年度予算の編成等に関する建議 本文 (37 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20231120/zaiseia20231120.html |
出典情報 | 令和6年度予算の編成等に関する建議(11/20)《財務省》 |
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な原資が蓄積されていると考えられる。民間企業においても内部留保を
活用した賃上げをこれまで行ってきており、増加した利益剰余金を活用
した賃上げに取り組むべきである。また、こうした観点から、今後処遇改
善を制度として行う場合には、利益剰余金を加味した要件とすることも
検討すべきである。
f)診療所と病院の経常利益率との比較
診療所と病院の経営状況については、これまで、厚生労働省が隔年で実
施してきた医療経済実態調査において、診療所の利益率は病院よりも一
貫して高い傾向にあった。
直近3年間を対象とした財務省の機動的調査においても、診療所の経
常利益率は病院より高いことが確認された。令和4年度(2022 年度)の
経常利益率で比べると、診療所 8.8%に対し、病院 5.0%となっている44。
なお、病院の経常利益率は令和3年度(2021 年度)5.8%から低下して
いる。また、規模が大きいほど経常利益率が良くなる傾向がある(病床
200 未満の病院 4.3%、病床 400 床以上の病院 6.0%)。
〔資料Ⅱ-1-29
参照〕
g)診療所の利益の分布
財務省の機動的調査で集計した診療所の経常利益(令和4年度(2022
年度))の分布をみると 76%の診療所が黒字となっている。この診療所の
利益率の状況については、診療を縮小している診療所の影響があるとの
指摘がある45。こうした診療所を除くと経常利益が黒字の診療所の割合は
更に高くなる可能性がある。
〔資料Ⅱ-1-30 参照〕
イ)支え手が減少する中での人材確保
a)開業医の増加と病院勤務医の不足
病院については、病床数が多くなるほど経常利益率は高くなる傾向がある(病床数 200 未満
4.3%、病床数 400 以上 6.0%)。
45 注 43 参照
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