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令和6年度予算の編成等に関する建議 本文 (46 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20231120/zaiseia20231120.html
出典情報 令和6年度予算の編成等に関する建議(11/20)《財務省》
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具体的には、財務省の機動的調査で行ったような医療法人の事業報告
書等に基づく経営状況の分析・開示、医療法人の職種別給与・人数の把握
の強化、医療法人以外の形態での診療行為に係る情報開示等の強化を進
めていく必要がある。
〔資料Ⅱ-1-50 参照〕
ア)医療法人等の経営状況に関する情報開示
a)財務省の機動的調査―医療法人の事業報告書等
財務省の機動的調査においては、令和6年度(2024 年度)診療報酬改
定において重要な考慮要素となる医療機関の経営状況を正確に把握する
ため、医療法人が都道府県に提出した直近3事業年度の事業報告書等56を
可能な範囲で収集し、この情報を基に令和2年度(2020 年度)から令和
4年度(2022 年度)までの医療法人の経営状況等を調査した。その結果、
前述のとおり、診療所における収益及び経常利益率の増加や、利益剰余金
の状況の正確な把握が可能となった。
このように、医療法人が都道府県に届け出る事業報告書等は、法人全体
の事業収益・費用・利益等の経営状況の動向を把握する上で有用なデータ
であり、幅広く国民に対して開示されるべきものである。
しかしながら、一部の自治体においては、事業報告書等の閲覧を窓口で
のみ対応し、さらに、閲覧時間に制限を設ける、写しの交付を認めないと
いった運用を行っていることが今回の機動的調査を行う過程で確認され
た。
事業報告書等は、令和5年度(2023 年度)から自治体のホームページ
による閲覧も可能となったが、具体的な開示方法は自治体に委ねられて
いる。事業報告書等を公にし、かつ、ホームページによる閲覧も可能とす
ることでより容易なアクセスを可能とするという制度の趣旨に照らし、
依然として公開体制に不備のある自治体は、事業報告書等のデジタルで
の全面公開を早期に行うべきである。
〔資料Ⅱ-1-51、52 参照〕
56

医療法の規定により、医療法人は、事業報告書等を都道府県知事に届け出る必要があり、都
道府県知事は、申請があれば届出があった事業報告書等を閲覧に供しなければならないとされて
いる。なお、都道府県における事業報告書等の閲覧は、医療法施行規則で、過去3年間に届け出
られた書類と規定されているため、それ以前の事業報告書等は閲覧できず、分析に用いることが
できない。

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