提案書20(3802頁~4000頁) (21 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
726103
輸血関連情報提供料
日本輸血・細胞治療学会
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
01内科
13外科
関連する診療科(2つまで)
25産婦人科・産科
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無
有
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
提案当時の医療技術名
場合、右欄も記
載する
令和4年度
輸血関連情報提供料
追加のエビデンスの有無
無
提案される医療技術の概要
(200字以内)
輸血医療の円滑化と安全に資する対応として、医療機関相互の診療情報の交換を目的として、病院情報システムなどに保存
されている輸血関連情報の中で、臨床的意義のある赤血球型不規則抗体情報等を輸血関連情報として提供した場合において
輸血関連情報提供料として算定する。
文字数: 127
対象疾患名
保険収載が必要な理由
(300字以内)
輸血を受けた患者・経産婦
過去の輸血や妊娠で前感作された患者に対応抗原陽性の赤血球が輸血されると、二次的抗原刺激により短期間で赤血球に対
する抗体が急激に増加し、輸血赤血球と反応して溶血反応が起こす。重症例では腎不全を起こして死亡する場合もある。遅
発性溶血性輸血反応の完全な予防法は無い。近年分子標的治療薬による治療が盛んにおこなわれている。一部の分子標的治
療薬剤は輸血検査に干渉を起こし、輸血検査および輸血製剤の供給の遅れが生じる。これらを予防するために医療機関相互
の情報(不規則抗体や分子標的薬剤等の投与歴および移植歴など)を共有することで、輸血医療の安全性および迅速性は格
段に上昇する。
文字数: 282
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等
輸血や妊娠により前感作された患者で、不規則提供抗体検査において臨床的意義のある赤血球型不規則抗体が検出された患
者を対象とする。今回、輸血関連情報提供料の答申に合わせて、幾つかの大規模病院における輸血関連情報カードの発行率
と、不規則抗体検査によって、臨床的意義のある赤血球型不規則抗体が検出される数値として、輸血関連情報カードの発行
率は、35%(令和4年度全国大学輸血部会議技師研究会より)であった。不規則抗体検出率は、総件数の約1%程度あることが
確認できている。
②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)
輸血関連情報の必要性、使用方法、記載内容等を患者またはその家族への説明、説明の要点を診療録に記載、輸血関連情報
カードを作成する。次回新たな不規則抗体などの情報が得られた際には、改めて輸血関連情報カードを作成し、患者または
その家族への説明を行う。説明には、輸血療法の知識に長けた医師、看護師または臨床検査技師が行う。
区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)
K
番号
920
医療技術名
不規則抗体検査
既存の治療法・検査法等の内容
自然抗体以外の不規則抗体は、輸血や妊娠、移植によって産生される。輸血予定の患者について不規則抗体の有無を調べて
おくことは、輸血予定日よりも前に検査ができるため、抗体が検出された場合、抗体の特異性について検査したり適合する
血液の準備に時間的余裕を持つことがでる。又、過去に既存抗体があり、再輸血により二次免疫として急激な抗体が産生
(文献1)されることによる、遅発性輸血反応を回避することができる、新生児溶血性疾患への対応なども可能になること
が挙げられる。
④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム
注6
遅発性溶血性輸血反応は、数千回~10,000回の輸血において1回程度発生すると報告されている(文献2、3)。
日本では、令和3年度に赤血球製剤を2,439,140 袋(令和3年度血液製剤使用実態調査より)使用していることより、海外の
文献に照らし合せて計算すると年間に200~500件程度、遅発性溶血性輸血反応が発生していると考えられる。輸血関連情報
提供料は、医療機関の情報をその場に留めることがなく、日本の医療機関全体における情報共有を目的として、患者に輸血
関連情カードを発行し、患者が発行元でない医療機関も含めて輸血時に提示することにより、輸血医療の安全性の確保がさ
れ、遅発性溶血性輸血反応による重症化が回避できると言える。(文献4、5)
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