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提案書20(3802頁~4000頁) (86 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険既収載技術用)
整理番号

730201

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

血清セレン測定(検査 D007 血液化学検査)
日本臨床栄養学会
01内科

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

22小児科
関連する診療科(2つまで)
20小児外科

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する

提案当時の医療技術名

令和4年度

血清セレン測定(検査D007血液生化学検査)



追加のエビデンスの有無
診療報酬区分
診療報酬番号

再評価区分(複数選択可)


007
1-A

算定要件の見直し(適応)

1-B

算定要件の見直し(施設基準)

該当する場合、リストから○を選択

1-C

算定要件の見直し(回数制限)

該当する場合、リストから○を選択

2-A

点数の見直し(増点)

該当する場合、リストから○を選択

2-B

点数の見直し(減点)

該当する場合、リストから○を選択



項目設定の見直し

該当する場合、リストから○を選択



保険収載の廃止

該当する場合、リストから○を選択



新規特定保険医療材料等に係る点数

該当する場合、リストから○を選択



その他(1~5のいずれも該当しない)

該当する場合、リストから○を選択

「6

提案される医療技術の概要(200字以内)



その他」を選んだ場合、右欄に記載

血清セレン測定は、採血により得られた血清を検体として、原子吸光法によりセレン濃度を測定する検査であり、セレン欠乏症(低セレン血症)
の診断に必須の技術である。

文字数: 78

再評価が必要な理由

本検査の留意事項として、検査の対象患者が「長期静脈栄養管理若しくは長期成分栄養剤を用いた経腸栄養管理を受けている患者、人工乳若しく
は特殊ミルクを使用している小児患者又は重症心身障害児(者)」と限定されている。一方、2019年3月に全ての低セレン血症を適応症とするア
セレンド注100µgが薬事承認されたが、本留意事項が存在することにより、検査対象外の患者が本剤による治療機会を失い、セレン欠乏による致
命的な疾患に至る可能性がある。現に、日本臨床栄養学会の「セレン欠乏症の診療指針2018」(文献1)にはセレン欠乏を起こす主な要因とし
て、本留意事項に記載のない透析患者が挙げられている。透析患者に関しては日本臨床栄養学会は要注意リスクと考え「透析患者におけるセレン
欠乏症に関する診療指針」(文献2)が策定された。
そして当学会で作成した「セレン欠乏症の診療指針2018」(文献1)「透析患者におけるセレン欠乏症に関する診療指針」(文献2)さらに透析
医学会で発表された総説「透析患者におけるセレン欠乏症の臨床的意義」(透析会誌54(5):191~201,2021)で実臨床現場において慢性維持
透析患者におけるセレン欠乏症の重要性の周知・普及が進んできた。そこで透析医療の臨床現場で不都合が生じているかどうかセレン静脈注射剤
「アセレンド注」の製造元藤本製薬が透析施設を対象にアンケート調査を行った。調査結果では、臨床的にセレン欠乏症が疑われるものの血清セ
レンが測定されず、治療機会を失っている患者が存在することとその理由として保険適応の問題が示唆された(セレン欠乏が疑われる症例に対す
る検査実施率:セレン欠乏症疑い〈22%〉。疑い例であっても血清セレン測定実施しない理由:血清セレン測定の検査料が健康保険適用外である
〈75%〉)
以上よりセレン欠乏のリスクを有する慢性維持透析患者に対しても広く本検査を実施し、適宜、治療を行う必要があると考えられ、本留意事項に
慢性維持透析患者の追加を要望する。

【評価項目】

①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)

本検査の留意事項として、検査の対象患者が「長期静脈栄養管理若しくは長期成分栄養剤を用いた経腸栄養管理を受けている患者、人工乳若しく
は特殊ミルクを使用している小児患者又は重症心身障害児(者)」と限定されているが、近年慢性維持透析患者におけるセレン欠乏症の存在が重
視されている。したがって、本邦の透析患者35万人のうち「セレン欠乏症の診療指針2018」(文献1)および「透析患者におけるセレン欠乏症に
関する診療指針」(文献2)をもとにセレン欠乏症が疑われる患者においてのみ(約17%、6万人)測定可能としたい。
以上より本留意事項へ慢性維持透析患者の追加記載をお願いしたい。

②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項

・対象とする患者
長期静脈栄養管理若しくは長期成分栄養剤を用いた経腸栄養管理を受けている患者、人工乳若しくは特殊治療用ミルクを使用している小児患者又
は重症心身障害児(者)に限定されている。
・技術内容
血清セレン測定は、採血により得られた血清を検体として、原子吸光法によりセレン濃度を測定する検査。
・点数や留意事項
点数144点
令和2年厚生労働省告示第57号の実施に伴う留意事項は、「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」(令和2年3月5日
保医発0305第1号)別添1に示されている。
(32)「38」のセレンは、長期静脈栄養管理若しくは長期成分栄養剤を用いた経腸栄養管理を受けている患者、人工乳若しくは特殊治療用ミルクを
使用している小児患者又は重症心身障害児(者)に対して、診察及び他の検査の結果からセレン欠乏症が疑われる場合の診断及び診断後の経過観
察を目的として実施した場合に限り算定する。

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