提案書20(3802頁~4000頁) (8 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)
特になし
区分をリストから選択
番号
技術名
―
―
具体的な内容
―
減(-)
プラスマイナス
⑩予想影響額
予想影響額(円)
2,550,000,000
その根拠
増加分:21億5千万円/年間
増加する年間の対象患者数5,000人・実施回数175,000回となる。(根治照射の70Gy/35分割を想定)
増加分は多門照射が適用される症例であるので、年間の医療費増加額はIMRTと多門照射との差額として、
放射線治療管理料:(5,000点-4,000点)×5,000人/年×10円= 50,000,000円/年間
体外照射料:(3,000点-1,800点)× 175,000回/年×10円= 2,100,000,000円/年間
*総額 2,150,000,000円/年間 増加する。
減少分:47億円/年間
再発した場合の医療費を500万円/人(免疫チェックポイント阻害剤は今回計算に含めず)、重篤な有害事象の加療費を300万円/人と見積もった。
①前立腺癌制御率改善分:4,000人×13%(制御改善率)×5,000,000円/件= 2,600,000,000 円
②上咽頭癌生存改善分:200人×30%(生存改善率)×5,000,000円/件= 300,000,000円
③前立腺癌晩期障害改善分:4,000人×10%(消化管障害の減少率)×3,000,000円/件= 1,200,000,000 円
④頭頚部癌有害事象改善分:1,000人×20%(有害事象の減少率)×3,000,000円/件= 600,000,000 円
したがって、IMRTを施行した際の医療費削減額(①+②+③+④)は、4,700,000,000円/年である。
以上より、年間の医療費は、増加額(21.5億円)- 減少額(47億円)= 25.5億円減少する。
備考
―
⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬
―
⑫その他
―
⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等
日本医学放射線学会、日本医学物理学会、日本放射線技術学会、日本診療放射線技師会
1)名称
Intensity-modulated radiotherapy for prostate cancer.
2)著者
Fischer-Valuck B W, Rao Y J, Michalski J M
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Translational Andrology and Urology. 2018 June;7(3):297-307
4)概要
前立腺癌に対する放射線治療における従来の3D-CRTに対するIMRTの位置づけに関する文献レビュー。
IMRTは、3D-CRTと比較して、安全に線量増加化が可能である。5つの第III相線量増加試験の結果、3D-CRTでの標準線量に対して線量増加の結果、
前立腺癌の制御率は平均で約13%改善し、加療が必要となる2度以上の晩期障害は平均で約10%軽減した。同様の結果が、多くのコホート研究で
も示されており、IMRTは安全な線量増加を通して、前立腺癌の放射線治療成績を改善し、有害事象を軽減する。
1)名称
Systematic review and meta-analyses of intensity-modulated radiation therapy versus
conventional two-dimensional and/or or three-dimensional radiotherapy in curative
intent management of head and neck squamous cell
carcinoma.
2)著者
Gupta T, Kannan S, Ghosh-Laskar S, et al.
3)雑誌名、年、月、号、ページ
PLoS One. 2018 July;13(7):e0200137
4)概要
頭頚部癌に対するIMRTと3D-CRTを比較した系統的レビュー・メタ解析の結果。頭頚部癌についてIMRTと3D-CRTを直接比較した7つの無作為比較試
験の1,155名のデータを解析。その結果、IMRTは治療対象となる2度以上の晩期口腔内乾燥症発生症例数を約20%軽減(HR = 0.44、p = 0.00001、
全発生数:193例 vs. 423例)した。また、上咽頭癌においては局所領域再発リスクを24%(HR = 0.76、p = 0.06)、死亡リスクを30%((HR =
0.70、p = 0.002)低減した。上咽頭癌以外の癌腫については、治療成績に有意な差は認められなかった。
1)名称
Intensity-modulated radiation therapy for definitive treatment of cervical cancer: a meta-analysis.
⑭参考文献1
⑭参考文献2
2)著者
Lin Y, Chen K,
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Radiation Oncology. 2018 September;13:177
Lu Z, et al.
4)概要
子宮頸癌に対するIMRTと3D-CRT/2D-RT(CRT)を比較したメタ解析の結果。IMRTと3D-CRTの治療成績等に関する6つの論文、1008症例(IMRT:350
例、658:CRT)のデータを解析。3年全生存率と無再発生存率は、いずれも両者間に有意差を認めなかったが、急性期有害事象は、消化管、泌尿
器とも有意にIMRT群で発生頻度が少なかった(3度以上の有害事象発生頻度のオッズ比は、消化管:0.55、泌尿器:0.31)。さらに重要なこと
に、重篤な(3度以上)の泌尿器晩期障害の発生率も、IMRTで有意に少なかった。(オッズ比:0.09、p = 0.02, IMRT:0%、CRT:5%)
1)名称
Comparison of IMRT versus 3D-CRT in the treatment of esophagus cancer: A systematic review and meta-analysis.
⑭参考文献3
⑭参考文献4
2)著者
Xu D, Li D, Li H, et al.
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Medicine (Baltimore). 2017 August;96(31):e7685
4)概要
食道癌に対するIMRTと3D-CRTを比較した系統的レビュー+メタ解析の結果。検索された44文献から最終的に7文献を選択。IMRTは3D-CRTに対して
リスク臓器の線量を同程度に保ちつつ、食道癌病変に対して有意な線量増加が可能であった。さらに、3つの比較試験のメタ解析の結果、全生存
率においてIMRTは有意に良好であった。一方、有害事象には両者間で有意な差を認めなかった。
1)名称
Evidence behind use of intensity-modulated radiotherapy: a systematic review of comparative clinical studies.
2)著者
Veldeman L, Madani I, Hulstaert F, et al.
3)雑誌名、年、月、号、ページ
The Lancet Oncology. 2008 April;9(4):367-375
4)概要
IMRTと3D-CRTまたは2D-RTを比較した文献の系統的レビュー結果。検索された921論文から56論文が選択され、評価された。治療対象がん腫は、頭
頚部癌、前立腺癌、脳腫瘍、婦人科癌、乳癌、肺癌および悪性胸膜中皮腫、消化管癌と幅広かった。有害事象を比較した26文献では、18文献は
IMRTが有意に良好、6文献は両者同等、2文献のみIMRTが有意に劣る結果であった。QOLについて比較された7文献では、4文献がIMRTが有意に良
好、3文献が両者同等と報告されていた。以上より、IMRTは、幅広いがん腫において、有害事象軽減、QOL改善に寄与することが明らかである。
⑭参考文献5
※⑬については、1.の「主たる申請団体」および「上記以外の申請団体」以外に、提案される医療技術に関する研究、会合、論文発表等を実施している学会等の関連団体や研
究者等の名称を記載すること。
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