提案書20(3802頁~4000頁) (46 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
728202
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
全身性エリテマトーデス(SLE)疑いの患者での抗核抗体と抗DNA抗体の同時測定
一般社団法人日本リウマチ学会
10リウマチ内科
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
05腎臓内科
関連する診療科(2つまで)
22小児科
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無
有
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する
提案当時の医療技術名
令和4年度
全身性エリテマトーデス(SLE)疑いの患者での抗核抗体と抗DNA抗体の同時測定
無
追加のエビデンスの有無
D
診療報酬区分
診療報酬番号
再評価区分(複数選択可)
D014-17
1-A
算定要件の見直し(適応)
1-B
算定要件の見直し(施設基準)
該当する場合、リストから○を選択
1-C
算定要件の見直し(回数制限)
該当する場合、リストから○を選択
2-A
点数の見直し(増点)
該当する場合、リストから○を選択
2-B
点数の見直し(減点)
該当する場合、リストから○を選択
3
項目設定の見直し
該当する場合、リストから○を選択
4
保険収載の廃止
該当する場合、リストから○を選択
5
新規特定保険医療材料等に係る点数
該当する場合、リストから○を選択
6
その他(1~5のいずれも該当しない)
該当する場合、リストから○を選択
「6
提案される医療技術の概要(200字以内)
○
その他」を選んだ場合、右欄に記載
現在全身性エリテマトーデス(SLE)が疑われた場合に、まず抗核抗体を測定し、陽性が確認されたときに初めて抗DNA抗体を測定することが許可さ
れている。これを、同時に測定することが可能となるよう見直しを要望する。
文字数: 104
再評価が必要な理由
現行の保険診療では、全身性エリテマトーデス(SLE)が疑われた場合には、まず抗核抗体を測定し、陽性が確認されたときに初めて抗DNA抗体を測
定することが許可されている。しかしSLEは時に中枢神経症状、胸膜炎や心膜炎による呼吸困難、急速進行性糸球体腎炎による急性腎不全などの
重篤な臓器病変が急速に進行することがあり、できるだけ早期に診断をしてステロイド治療を開始する必要性がある。よって抗核抗体が陽性であ
ることを確認してから抗DNA抗体を測定し、その結果を待つ間に患者の状態が急速に悪化し、生命に危険を及ぼす可能性が高い。よって、抗核抗
体と抗DNA抗体を同時に測定することが必要であると考えられる。
【評価項目】
①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)
従来は、抗核抗体が陽性であることを確認してから、抗DNA抗体を測定することとなっていた。しかし、全身性エリテマトーデス(SLE)では発症早
期に、中枢神経障害や、胸膜炎、心膜炎などによる呼吸困難、急速進行性糸球体腎炎による腎不全の進行など、重篤な臓器病変の進行が認められ
る。早期にSLEを診断し、ステロイド治療等を行うことにより、重症化を予防し、患者のQOLを改善させ、結果的には医療費の削減が可能になると
考えられる。
抗核抗体と抗SS-A抗体の同時算定は査定されないにもかかわらず、誠に残念ながら現在の保険診療では、抗核抗体と抗DNA抗体の同時算定のみが
査定対象となっている。是非ともこの矛盾を解消し、速やかにSLEの診断が出来る体制が望まれる。
②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項
・対象とする患者:全身性エリテマトーデス(SLE)
・医療技術の内容:技術内容は、採血して抗核抗体、抗DNA抗体を提出するのみなので、新たな技術は必要としない。
・点数や算定の留意事項:現在の診療報酬では抗核抗体が陽性であることを確認してからの抗DNA抗体の測定のみが認められている
D
診療報酬区分(再掲)
診療報酬番号(再掲)
D014-17
医療技術名
抗DNA抗体定量、抗DNA抗体定性
③再評価の根
拠・有効性
SLEを診断するときに使用される、アメリカリウマチ学会(ACR)の分類基準:Updating the American College of Rheumatology revised criteria
for the classification of systemic lupus erythematosus.でも、抗核抗体が一項目、抗DNA抗体、抗Sm抗体、抗リン脂質抗体が、一項目として
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 カウントされている。一般開業医(GP)が診断しやすいようにと導入された、分類基準2012: The systemic lupus international collaborating
clinics classification criteria for systemic lupus erythematosus.でも、抗核抗体と抗DNA抗体は免疫6項目に入っている。各種自己抗体の
後等のアウトカム
中でも、抗DNA抗体はSLEの活動性を表す抗体であり、早期に抗体価を知る必要がある。早期診断、早期からのステロイド治療により、死亡率、
QOLが改善されることが強く予想される。
ガイドライン等での位置づけ
アメリカリウマチ学会によるSLEの分類基準(1997年改訂)および2012年にsystemic lupus
international collaborating clinics(SLICC)による改定分類基準では、ともに抗核抗
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
体陽性と抗dsDNA抗体陽性が別項目に挙げられている。そして我が国の全身性エリテマトー
る。)
デス診療ガイドライン 2019でも、SLEの診断には両者による分類基準を参照に、臨床症状
と検査所見より総合的に診断を行うとしている。
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