提案書20(3802頁~4000頁) (3 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)
―
区分をリストから選択
番号
技術名
―
―
具体的な内容
―
減(-)
プラスマイナス
⑩予想影響額
予想影響額(円)
303,000,000
その根拠
保険収載要望疾患の2021年7月〜2022年6月の全実施数は345例(①肺縦隔腫瘍133例,②消化器腫瘍107例,③婦人科腫瘍4例,④根治目的の転移性
腫瘍101例)であった。2018年度改訂による保険収載分の患者数の増加は1.6倍程度であることが分かっており、2024年度改訂後の対象患者数は
600例程度と予想される。そのうち約20%が重粒子線治療の対象となる希少疾患・病態であると仮定すると、約480例がコモンキャンサー、約120
例が希少疾患・病態に分類される。
【見直し前】コモンキャンサーの費用を1例160万円*、希少疾患・病態の費用を1例237.5万円*(*現在の保険上の重粒子線治療の費用)とすると、
保険費用増加分は480人 x 160万円 + 120人 x 237.5万円 =10.53億円 となる。
【見直し後】一方で、対象となる600例をIMRT(1例160万円)で治療した場合は、治療費の合計は9.6億円となる。
また、重粒子線治療により、2次発がんが8%減少(Lancet oncology 2019)すると、2次発癌の治療費 500万円として、2.4億円。
120例の希少疾患において晩期障害が10%、再発が20%減少すると、晩期障害の治療費300万円、局所再発の治療費 500万円として1.56億円。
費用の減少分は 合計で9.6+2.4+1.56億円=13.56億円となる。
増減 10.53-13.56=▲3.03億円。
備考
―
⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬
―
⑫その他
―
⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等
日本医学放射線学会,日本肺癌学会,日本食道学会,日本肝臓学会,日本泌尿器科学会,日本婦人科学会,日本癌治療学会、日本医学物理学会,
日本放射線技術学会,日本放射線技師会
量子科学技術研究開発機構QST病院:山田滋、群馬大学重粒子線医学研究センター:大野達也、九州国際重粒子線がん治療センター:塩山善之、
兵庫県立粒子線医療センター:沖本智昭、神奈川県立がんセンター:鎌田正、山形大学:根本建二、大阪重粒子線治療センター:藤元治朗
1)名称
Comparison of Oncologic Outcomes between Carbon Ion Radiotherapy and Stereotactic Body Radiotherapy for Early-Stage Non-Small Cell
Lung Cancer.
2)著者
Miyasaka Y, Komatsu S, Abe T., et al.
3)雑誌名、年、月、号、ページ
cancers (Basel). 2021 January;13(2):176
4)概要
限局期非小細胞肺癌に対し,定位放射線治療(SRT)と重粒子線治療(CIRT)における同一施設内での治療成績を比較した報告。27例のSBRTは48Gy/4分
割、62例のCIRTは52.8-60Gy (RBE)/4分割で治療された。SRT/CIRT例の3年全生存率は71.6%/80.1%(p=0.0077)、3年局所制御率は79.1%/89.7%
(p=0.0037)であり、重粒子線治療はSRTより、局所制御のみならず生存に関しても優れた。
更に、T分類、間質性肺炎、喫煙歴等の背景へ、傾向スコアマッチング法を用いた検討も行われた。全生存率でp=0.043、局所制御率でp=0.022と
重粒子線治療自体のSRTに対する優位性を明示された。
1)名称
Analysis of particle therapy registries based on a unified treatment policy for esophageal cancer.
2)著者
Tokumaru S, Ishikawa H, Soejima T, et al.
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Journal of Radiation Research. 2023 April;1-9
4)概要
本邦12施設で前向き登録され、統一された方針で粒子線治療(陽子線治療、重粒子線治療)が施行された食道癌174例における治療成績の報告。
食道癌において多施設前向き登録された粒子線治療成績の報告は初めてである。病期別3年全生存割合:1/2/3期:84.8%/60.3%/42.9%, 病期別3年無
再発生存割合:1/2/3期:71.9%/58.3%/37.0%で、心,肺に生じたG3以上の晩期有害事象は,心:3例(1.7%),肺:1例(0.6%)だった。システマティックレ
ビューで抽出した代表的なX線治療成績の報告に比し、生存割合は遜色ないと思われ、心,肺の晩期有害事象発生割合は、明らかに粒子線治療の方
が少なかった。
1)名称
Carbon-ion radiotherapy versus radiofrequency ablation as initial treatment for early-stage hepatocellular carcinoma.
2)著者
Fujita N, Kanogawa N, Makishima H, et al.
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Hepatology Research. 2022 December;52(12):1060-1071
4)概要
小型肝細胞癌に対する重粒子線治療とラジオ波焼灼術(RFA)の治療成績を傾向スコアマッチングを用いて後方視的に解析した。560人の患者が対
象となり、傾向スコアマッチングにて重粒子線:54例、RFA:95例が解析対象となった。重粒子線治療は2年局所再発率:6.4%、同亜区域再発
率:12.6%、全生存率:82.8%であり、RFAと比較して同等の局所制御、全生存率を示し同亜区域再発率は低率であった。Grade3以上の有害事象は重
粒子線:0%、RFA:1.2%であった。
1)名称
Secondary cancers after carbon-ion radiotherapy and photon beam radiotherapy for uterine cervical cancer: A comparative study.
2)著者
Nitta Y, Murata H, Okonogi N, et al.
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Cancer Medicine. 2022 June;11(12):2445-2454
4)概要
重粒子線治療後の二次がん発症リスクを明らかにするために、光子線による根治的な放射線治療受けた患者との二次がん発症リスクを比較解析し
た。二次がんの標準化発生率は重粒子線治療群が1.1、光子線治療群が1.4であり、10年の二次がん発生率は重粒子線治療群:9.5%、光子線治療群
9.4%であり有意差はなく、子宮頸癌に対する重粒子線治療の二次がん発症リスクは標準治療である光子線治療と同等であった。
1)名称
Comprehensive analysis of Japanese nationwide cohort data of particle beam therapy for pulmonary, liver, and lymph node
oligometastases: Particle beam therapy versus high-precision X-ray radiotherapy.
2)著者
Aibe N, Ogino H, Wakatsuki M, et al.
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Journal of Radiation Research (in press). 2023 April;1-73
4)概要
粒子線治療施設の前向きレジストリデータを用いて、孤発性肝転移・肺転移・リンパ節転移に対する粒子線治療(陽子線治療+重粒子線治療)の
有効性・安全性を評価し、X線による体幹部定位放射線治療(EBRT)および強度変調放射線治療(IMRT)のシステマティックレビューを行い、局
所制御・全生存に関する統計的比較分析を行った。孤発性肝転移・肺転移・リンパ節転移においてSBRT/IMRTと比較して同等の有効性と安全性を
示した。特に孤発性肝転移に関しては、SBRT/IMRTと比較して良好な局所制御率を示した。
⑭参考文献1
⑭参考文献2
⑭参考文献3
⑭参考文献4
⑭参考文献5
※⑬については、1.の「主たる申請団体」および「上記以外の申請団体」以外に、提案される医療技術に関する研究、会合、論文発表等を実施している学会等の関連団体や研
究者等の名称を記載すること。
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