参考資料3-2 令和5年度障害者虐待事案の未然防止のための調査研究一式 (54 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40742.html |
出典情報 | 社会保障審議会 障害者部会(第141回 7/4)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
令和4年度「障害者虐待対応状況調査」では、養護者による虐待判断事例の件数は 2,123
件であり、被虐待者数は 2,130 人であった。ここでは、被虐待者別に収集された個票データ
を用いて、養護者による虐待判断事例について詳細分析を行った。
※本項では被虐待者の人数を母数とする構成割合を表記しているため、前節(「3.調査結果(単純
集計)」の構成比とは一致していない。
1)被虐待者の基本属性別分析
①虐待の類型(複数回答)
全体でみれば、身体的虐待が 68.3%、性的虐待が 3.1%、心理的虐待が 32.0%、放棄、放
置(ネグレクト)が 11.1%、経済的虐待が 16.5%の割合である。(表 4-7)
ア.身体的虐待
・被虐待者の性別にみても、身体的虐待を受けた割合に有意差はみられなかった。(表
4-7)
・年代別では、60 歳以上が心理的虐待に遭った割合が高い。
(表 4-7)
・障害種別にみると、知的障害のある被虐待者は、そうでない被虐待者に比べて身体的
虐待を受けた割合が有意に低い(知的障害あり 64.7%、なし 71.2%)
。逆に、精神障害
のある被虐待者はそうでない被虐待者に比べて身体的虐待を受けた割合が有意に高い
(精神障害あり 71.5%、なし 65.8%)
。なお、身体障害や発達障害、難病等の有無では
有意差はみられない。(表 4-8)
・行動障害の有無別にみると、行動障害の有無不明があるものの、行動障害がないに比
べると、行動障害がある方が身体的虐待を受けた割合が高い傾向がみられた。
(表 4-9)
身体的虐待に遭いやすい属性等:精神障害がある、行動障害がある
イ.性的虐待
・性別にみると、男性に比べ女性が性的虐待に遭った割合が高い(男性 0.3%、女性は 4.6%)。
(表 4-7)
・性的虐待の被害に遭っている年代は、~19 歳や 20 歳代が多いものの有意差はみられ
なかった。(表 4-7)
・障害種別にみると、知的障害のある被虐待者は、そうでない被虐待者に比べて性的虐
待を受けた割合が有意に高い(知的障害あり 4.9%、なし 1.7%)
。逆に、精神障害のあ
る被虐待者はそうでない被虐待者に比べて身体的虐待を受けた割合が有意に低い(精
神障害あり 1.8%、なし 4.1%)。なお、身体障害や発達障害、難病等の有無では有意差
はみられない。(表 4-8)
・行動障害の有無別にみても性的虐待を受けた割合に有意差はみられなかった。
(表 4-9)
性的虐待に遭いやすい属性等:女性、知的障害がある
ウ.心理的虐待
・心理的虐待の性別にみても、心理的虐待を受けた割合に有意差はみられなかった。
(表
4-7)
51