②障害種別
・やむを得ない事由による措置が適用されたケースでは、非適用ケースと比べて知的障
害のある被虐待者の割合が有意に高く、精神障害のある被虐待者の割合は有意に低く
なっていた。
・成年後見制度の市区町村長申立て適用ケースでも知的障害のある被虐待者の割合が
71.1％を占めており、非適用ケースに比べて有意に高く、精神障害のある被虐待者は
有意に低くなっていた。
・虐待程度が重度のケースと中軽度のケースでも、身体障害や知的障害のある被虐待者
の割合が有意に高く、精神障害のある被虐待者の割合は有意に低くなっていた。
表 4-11

重篤ケースの分析（障害種別）

やむを得ない事由による措置
適用
非適用 有意差
全体
身体障害
知的障害
精神障害（発達障害を除く）
発達障害
難病

53
100%
8
15.1%
39
73.6%
11
20.8%
1
1.9%
2
3.8%
0
0.0%

件数
構成比
件数
構成比
件数
構成比
件数
構成比
件数
構成比
件数

2,077
100%
396
19.1%
919 ***
44.2%
913 **
44.0%
65
3.1%
24
1.2%
25
1.2%

市区町村長申立て
適用
非適用 有意差

重度

83
100%
20
24.1%
59
71.1%
25
30.1%
2
2.4%
0
0.0%
0
0.0%

228
100%
57
25.0%
121
53.1%
79
34.6%
8
3.5%
4
1.8%
2
0.9%

2,047
100%
384
18.8%
899 ***
43.9%
899 *
43.9%
64
3.1%
26
1.3%
25
1.2%

構成比
件数
その他
構成比
※有意差：期待度数が1未満のセルがある場合、または、5未満のセルが20%以上の場合には( )で表示

虐待の程度
中軽度 有意差

1,776
100%
319 *
18.0%
766 **
43.1%
809 **
45.6%
53
3.0%
20
1.1%
22
1.2%

③障害支援区分
・市町村長申立てで、区分 4～6 で適用ケースが高くなる傾向にあるものの、やむを得な
い事由による措置や虐待の程度とともに、統計的な有意差は確認できなかった。
表 4-12

重篤ケースの分析（障害支援区分）

やむを得ない事由による措置
適用
全体
区分１
区分２
区分３
区分４
区分５
区分６
なし

件数
構成比
件数
構成比
件数
構成比
件数
構成比
件数
構成比
件数
構成比
件数
構成比
件数
構成比

53
100%
1
1.9%
11
20.8%
9
17.0%
6
11.3%
4
7.5%
8
15.1%
14
26.4%

非適用

有意差

2,077
100%
8
0.4%
227
10.9%
249
12.0%
213
(**)
10.3%
161
7.8%
153
7.4%
1043
50.2%

市区町村長申立て
適用

83
100%
1
1.2%
12
14.5%
6
7.2%
14
16.9%
12
14.5%
13
15.7%
24
28.9%

非適用

有意差

2,047
100%
8
0.4%
226
11.0%
252
12.3%
205
(***)
10.0%
153
7.5%
148
7.2%
1033
50.5%

※有意差：期待度数が1未満のセルがある場合、または、5未満のセルが20%以上の場合には( )で表示

59

虐待の程度
重度

228
100%
1
0.4%
27
11.8%
29
12.7%
21
9.2%
20
8.8%
31
13.6%
98
43.0%

中軽度

有意差

1,776
100%
8
0.5%
194
10.9%
219
12.3%
178
(*)
10.0%
139
7.8%
122
6.9%
895
50.4%