（３）障害者福祉施設従事者等による障害者虐待事例の分析
令和４年度「障害者虐待対応状況調査」では、障害者福祉施設従事者等による虐待の事実
が認められた事例は 956 件であり、被虐待者数は 1,352 人※1、虐待者 1,098 人※2 であった。
ここでは、虐待が発生した施設・事業所種別、虐待行為の類型別、被虐待者の障害種類別に
被虐待者や虐待を行った職員の属性、虐待発生要因等の把握を行った。
※1：不特定多数の利用者に対する虐待のため被虐待者が特定できなかった等の 21 件を除く 935 件が対象。
※2：施設全体による虐待のため虐待者が特定できなかった等の 47 件を除く 909 件の事例が対象。

１）障害者福祉施設・事業所種別にみた障害者虐待の事実が認められた件数
虐待の事実が認められた事例が最も多いのは共同生活援助の 252 件であり、そのうち心
理的虐待が 126 件（50.0%）
、身体的虐待が 108 件（42.9%）を占めた。次いで、障害者支援
施設で虐待の事実が認められた事例 214 件のうち、身体的虐待は 154 件（72.0%）であった。
生活介護では虐待の事実が認められた事例は 131 件であり、身体的虐待が 84 件（64.1%）
であった。
表 4-17

障害者福祉施設・事業所種別にみた障害者虐待の事実が認められた件数
虐待件数

全体
障害者支援施設
居宅介護
重度訪問介護
同行援護
行動援護
療養介護
生活介護
短期入所
自立訓練
就労移行支援
就労継続支援Ａ型
就労継続支援Ｂ型
共同生活援助
一般相談支援事業所及び
特定相談支援事業所
移動支援事業
地域活動支援センターを経
営する事業
児童発達支援
放課後等デイサービス

身体的虐待

956件
100.0%
214件
100.0%
17件
100.0%
10件
100.0%
1
100.0%
3件
100.0%
24件
100.0%
131件
100.0%
17件
100.0%
5件
100.0%
7件
100.0%
33件
100.0%
113件
100.0%
252件
100.0%
5件
100.0%
4件

497件
52.0%
154件
72.0%
5件
29.4%
4件
40.0%
0
0.0%
2件
66.7%
13件
54.2%
84件
64.1%
13件
76.5%
1件
20.0%
2件
28.6%
7件
21.2%
28件
24.8%
108件
42.9%
0件
0.0%
1件

100.0%
7件
100.0%
20件
100.0%
93件
100.0%

25.0%
2件
28.6%
15件
75.0%
58件
62.4%

63

虐待類型（複数回答）
放棄・放置
性的虐待
心理的虐待
経済的虐待
（ネグレクト）
132件
444件
91件
51件
13.8%
46.4%
9.5%
5.3%
20件
70件
24件
11件
9.3%
32.7%
11.2%
5.1%
3件
11件
2件
1件
17.6%
64.7%
11.8%
5.9%
2件
5件
1件
1件
20.0%
50.0%
10.0%
10.0%
0
0
0
1
0.0%
0.0%
0.0%
100.0%
1件
0件
0件
0件
33.3%
0.0%
0.0%
0.0%
1件
14件
2件
0件
4.2%
58.3%
8.3%
0.0%
13件
61件
7件
2件
9.9%
46.6%
5.3%
1.5%
1件
2件
4件
0件
5.9%
11.8%
23.5%
0.0%
2件
1件
0件
1件
40.0%
20.0%
0.0%
20.0%
1件
5件
0件
0件
14.3%
71.4%
0.0%
0.0%
8件
18件
0件
3件
24.2%
54.5%
0.0%
9.1%
33件
66件
7件
8件
29.2%
58.4%
6.2%
7.1%
26件
126件
34件
22件
10.3%
50.0%
13.5%
8.7%
1件
4件
1件
0件
20.0%
80.0%
20.0%
0.0%
2件
3件
0件
0件
50.0%
0件
0.0%
3件
15.0%
15件
16.1%

75.0%
7件
100.0%
11件
55.0%
40件
43.0%

0.0%
1件
14.3%
1件
5.0%
7件
7.5%

0.0%
1件
14.3%
0件
0.0%
0件
0.0%