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・資料No1-1~1-5_第十八改正日本薬局方第一追補(案) (12 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000174942_00007.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 日本薬局方部会(令和4年度第1回 7/26)《厚生労働省》
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10 一般試験法 2.02 ガスクロマトグラフィー

1

(ⅱ)

自動積分法:検出器からの信号をデータ処理装置を用

第十八改正日本薬局方第一追補

55

用いる場合や試料中に溶出が遅い成分が混在する場合など,1

2

いてピーク面積として測定する.

56

回の分析に時間がかかる場合には,6回注入時とほぼ同等のシ

3

6. システム適合性

57

ステムの再現性が担保されるように,達成すべきばらつきの許

4

システム適合性は,クロマトグラフィーを用いた試験法には

58

容限度値を厳しく規定することにより,繰返し注入の回数を減

5

不可欠の項目であり,医薬品の試験に使用するシステムが,当

59

らしてもよい.

6

該の試験を行うのに適切な性能で稼働していることを一連の品

60

システムの再現性の許容限度値は,当該試験法の適用を検討

7

質試験ごとに確かめることを目的としている.システム適合性

61

した際のデータと試験に必要とされる精度を考慮して,適切な

8

の試験方法と適合要件は,医薬品の品質規格に設定した試験法

62

レベルに設定する.

9

の中に規定されている必要がある.規定された適合要件を満た

63

7. 試験条件の変更に関する留意事項

10

さない場合には,そのシステムを用いて行った品質試験の結果

64

11

を採用してはならない.

65

剤の粒径(モノリス型カラムの場合は孔径),カラム温度,移動





























12

システム適合性は,基本的に「システムの性能」及び「シス

66

相の組成比,移動相の緩衝液組成,移動相のpH,移動相のイ

13

テムの再現性」で評価されるが,純度試験においてはこれらに

67

オン対形成剤濃度,移動相の塩濃度,切替え回数,切替え時間,

14

加えて「検出の確認」が求められる場合がある.適切な場合に

68

グラジエントプログラム及びその流量,誘導体化試薬の組成及

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は,クロマトグラフィー総論〈2.00〉に規定のシステム適合性

69

び流量,移動相の流量並びに反応時間及び化学反応槽温度は,

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の項目により評価することもできる.ただし,本法とクロマト

70

適切に分析性能の検証を行った上で一部変更することができる.

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グラフィー総論〈2.00〉を組み合わせることはできない.

71

ただし,生薬等については,システム適合性の規定に適合する

18

6.1. 検出の確認

72

ことをもって分析性能の検証に代えることができる.
8. 用語

19

純度試験において,対象とする不純物等のピークがその規格

73

20

限度値レベルの濃度で確実に検出されることを確認することに

74

21

よって,使用するシステムが試験の目的を達成するために必要

75

22

な性能を備えていることを検証する.

76

標準被検試料,内標準物質,試験に用いる試薬及び試液は測

23

定量的試験では,通例,「検出の確認」の項を設け,規格限

24

度値レベルの溶液を注入したときのレスポンスの幅を規定して,

25

限度値付近でレスポンスが直線性を持つことを示す.なお,限

26

度試験のように,規格限度値と同じ濃度の標準溶液を用いて,

78

27

それとの比較で試験を行う場合や,限度値レベルでの検出が

79

ように改める.

28

「システムの再現性」などで確認できる場合には「検出の確

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認」の項は設けなくてもよい.

80

2.02

30

6.2. システムの性能

31

被検成分に対する特異性が担保されていることを確認するこ

32

とによって,使用するシステムが試験の目的を達成するために

33

必要な性能を備えていることを検証する.

34

定量法では,原則として,被検成分と分離確認用物質(基本

35

的には,隣接するピークが望ましい)との分離度,及び必要な

36

場合には,溶出順で規定する.純度試験では,原則として,被

37

検成分と分離確認用物質(基本的には,隣接するピークが望ま

38

しい)との分離度及び溶出順で規定する.また,必要な場合に

39

は,シンメトリー係数を併せて規定する.ただし,適当な分離

40

確認用物質がない場合には,被検成分の理論段数やシンメトリ

41

ー係数で規定しても差し支えない.

42

6.3. システムの再現性

43

標準溶液あるいはシステム適合性試験用溶液を繰返し注入し

44

たときの被検成分のレスポンスのばらつきの程度(精度)が試験

45

の目的にかなうレベルにあることを確認することによって,使

46

用するシステムが試験の目的を達成するために必要な性能を備

47

えていることを検証する.

48

システムの再現性の許容限度値は,通例,繰返し注入におけ

49

る被検成分のレスポンスの相対標準偏差(RSD)として規定する.

50

試料溶液の注入を始める前に標準溶液の注入を繰り返す形だけ

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でなく,標準溶液の注入を試料溶液の注入の前後に分けて行う

52

形や試料溶液の注入の間に組み込んだ形でシステムの再現性を

53

確認してもよい.

54

繰返し注入の回数は6回を原則とするが,グラジエント法を

77

クロマトグラフィー総論〈2.00〉の定義に従う.
9. 注意
定の妨げとなる物質を含まないものを用いる.

一般試験法の部 2.02 ガスクロマトグラフィーの条を次の

ガスクロマトグラフィー

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ガスクロマトグラフィーは,適当な固定相を用いて作られた

82

カラムに,試料混合物を注入し,移動相として気体(キャリヤ

83

ーガス)を用い,固定相に対する保持力の差を利用してそれぞ

84

れの成分に分離し,分析する方法であり,気体試料又は気化で

85

きる試料に適用でき,物質の確認,純度の試験又は定量などに

86

用いる.

87

1. 装置

88

通例,キャリヤーガス導入部及び流量制御装置,試料導入装

89

置,カラム,カラム恒温槽,検出器及び記録装置からなり,必

90

要ならば燃焼ガス,助燃ガス及び付加ガスなどの導入装置並び

91

に流量制御装置,ヘッドスペース用試料導入装置などを用いる.

92

キャリヤーガス導入部及び流量制御装置は,キャリヤーガスを

93

一定流量でカラムに送るもので,通例,調圧弁,流量調節弁及

94

び圧力計などで構成される.試料導入装置は,一定量の試料を

95

正確に再現性よくキャリヤーガス流路中に導入するための装置

96






























97

ピラリーカラム用試料導入装置には,分割導入方式と非分割導

98






























99

ラリーカラムの2種




















100






























101































102
















1 mm以










103

ャピラリーカラム(マイクロパックドカラム)ともいう.キャピ

104

ラリーカラムは,不活性な金属,ガラス,石英又は合成樹脂な

日本薬局方の医薬品の適否は,その医薬品各条の規定,通則,生薬総則,製剤総則及び一般試験法の規定によって判定する.(通則5参照 )