・資料No1-1~1-5_第十八改正日本薬局方第一追補(案) (5 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000174942_00007.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 日本薬局方部会(令和4年度第1回 7/26)《厚生労働省》 |
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第十八改正日本薬局方第一追補
1
tRst = 標準成分のピークの保持時間(通常試験される成分に
2
3
対応するピーク)
tM = ホールドアップタイム
4
ホールドアップタイムでの補正なしの保持比(rG),又は相対保
5
持時間(RRT)
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8
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10
11
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次式により計算する.
tRi
rG = t
Rst
別に規定するもののほか,医薬品各条に示す保持比の値は,
ホールドアップタイムでの補正なしの保持比である.
相対保持時間(RRT)
ホールドアップタイムでの補正なしの保持比を参照.
分離度(RS)
二つの成分のピーク間の分離度(図2.00−1)は,次式により
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計算する.
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RS =
1.18(tR2 − tR1)
wh1 + wh2
16
tR1, tR2 = それぞれのピークの保持時間.ただしtR2>tR1
17
wh1, wh2 = それぞれのピークの高さの中点におけるピーク幅
18
◇
19
デンシトメトリーを用いた定量的な薄層クロマトグラフィー
では,保持時間の代わりに,移動距離を用いて次式により,二
22
つの成分のピーク間の分離度を計算する.
23
RS =
RF1, RF2 = それぞれのピークのRf値.ただしRF2>RF1
25
wh1, wh2 = それぞれのピークの高さの中点におけるピーク
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Rf値は,薄層クロマトグラフィーで用いられており,試料を
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試料を載せた点から溶媒先端までの移動距離の比である(図
32
2.00−4).
b
RF = a
b =被検成分の移動距離
35
a =溶媒先端の移動距離
保持係数 (k)
保持係数(質量分布比(Dm)又はキャパシティーファクター(k′)
38
としても知られる)は以下のように定義されている.
39
k=
42
47
tR = 保持時間
48
tM =ホールドアップタイム
49
50
保持時間 (tR)
試料の注入から溶出した試料の最大ピークまでの経過時間
51
(図2.00−1, 基線のスケールは,分又は秒).
52
保持容量 (VR)
53
ある成分が,溶出するために必要な移動相の容量.保持容量
54
は,保持時間と流量(F:mL/分)を用いて次式により計算する.
55
VR = tR×F
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カラムに保持されない成分の保持時間(t0)
57
58
サイズ排除クロマトグラフィーにおいて,ゲルの最大孔より
分子サイズが大きな成分の保持時間(図2.00−5).
59
60
61
34
41
tR − tM
tM
Rf値(RF)
載せた点からスポットの中心までの距離と,同じプレート上で
40
k=
a = 原線から溶媒先端までの移動距離
30
37
46
幅
29
36
られる.
1.18a(RF2 − RF1)
wh1 + wh2
24
33
被検成分の保持係数は,次式によりクロマトグラムから求め
45
なお,ピークが完全に分離するとは,分離度1.5以上を意
21
28
44
VM = 移動相の容量
味する.ベースライン分離ともいう.◇
20
27
43
3 .
固定相に存在する成分量
VS
= KC
VM
移動相に存在する成分量
KC =分配係数(又は平衡分配係数equilibrium distribution
coefficientとしても知られる)
図2.00−5
カラムに保持されない成分の保持容量 (V0)
62
サイズ排除クロマトグラフィーにおいて,最大ゲル孔より分
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子サイズが大きな成分の保持容量.カラムに保持されない成分
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の保持時間と流量(F:mL/分)を用いて次式により計算する.
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V0 = t0×F
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分離係数 (α)
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隣り合う二つのピークから計算された保持比(通常は,分離
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係数は,常に1より大きい).
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α = k2/k1
70
k1 = 最初のピークの保持係数
71
k2 = 2番目のピークの保持係数
VS = 固定相の容量
日本薬局方の医薬品の適否は,その医薬品各条の規定,通則,生薬総則,製剤総則及び一般試験法の規定によって判定する.(通則5参照 )