・資料No1-1~1-5_第十八改正日本薬局方第一追補(案) (92 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000174942_00007.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 日本薬局方部会(令和4年度第1回 7/26)《厚生労働省》 |
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柴胡桂枝乾姜湯エキス
医薬品各条の部 ゴボウシの条生薬の性状の項を次のように
改める.
ゴボウシ
生薬の性状
本品はやや湾曲した倒長卵形のそう果で,長さ5
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~ 7 mm,幅2.0 ~ 3.2 mm,厚さ0.8 ~ 1.5 mm,外面は灰
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褐色~褐色で,黒色の点がある.幅広い一端は径約1 mmの
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くぼみがあり,他端は細まり平たんで,不明瞭な縦の隆起線
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がある.本品100粒の質量は1.0 ~ 1.5 gである.
5 .
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エタノール(99.5)/水混液(8:2:1)を展開溶媒として約7
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cm展開した後,薄層板を風乾する.これに噴霧用4-ジメチ
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ルアミノベンズアルデヒド試液を均等に噴霧し,105℃で5
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分間加熱した後,紫外線(主波長365 nm)を照射するとき,
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試料溶液から得た数個のスポットのうち1個のスポットは,
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標準溶液から得た黄色の蛍光を発するスポットと色調及び
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R f値が等しい(サイコ).
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(2) 次のⅰ)又はⅱ)により試験を行う(ケイヒ).
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ⅰ) 乾燥エキス10 g (軟エキスは30 g)を300 mLの硬質ガラ
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スフラスコにとり,水100 mL及びシリコーン樹脂1 mLを加
本品はほとんどにおいがなく,味は苦く油様である.
えた後,精油定量器を装着し,定量器の上端に還流冷却器を
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本品の横切片を鏡検 〈5.01〉するとき,外果皮は表皮から
付け,加熱し,沸騰させる.定量器の目盛り管には,あらか
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なり,中果皮はやや厚壁化した柔組織からなり,内果皮は1
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じめ水を基準線まで入れ,更にヘキサン2 mLを加える.1時
細胞層の石細胞層からなる.種皮は放射方向に長く厚壁化し
間加熱還流した後,ヘキサン層をとり,試料溶液とする.別
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た表皮と数細胞層の柔組織からなる.種皮の内側には内乳,
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に薄層クロマトグラフィー用(E )-シンナムアルデヒド1 mg
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子葉が見られる.中果皮柔細胞中には褐色物質を,内果皮石
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をメタノール1 mLに溶かし,標準溶液とする.これらの液
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細胞中にはシュウ酸カルシウムの単晶を,子葉には油滴,ア
につき,薄層クロマトグラフィー 〈2.03〉により試験を行う.
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リューロン粒及びシュウ酸カルシウムの微小な集晶を含む.
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試料溶液20 μL及び標準溶液2 μLを薄層クロマトグラフィー
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用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする.次に
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ヘキサン/ジエチルエーテル/メタノール混液(15:5:1)を
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展開溶媒として,約7 cm展開した後,薄層板を風乾する.
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これに2,4-ジニトロフェニルヒドラジン試液を均等に噴霧
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医薬品各条の部 柴胡桂枝湯エキスの条の次に次の一条を加
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える.
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するとき,試料溶液から得た数個のスポットのうち1個のス
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柴胡桂枝乾姜湯エキス
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ポットは,標準溶液から得た黄橙色~橙色のスポットと色
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Saikokeishikankyoto Extract
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調及びR f値が等しい.
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ⅱ) 乾燥エキス2.0 g (軟エキスは6.0 g)に水10 mLを加えて
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本品は定量するとき,製法の項に規定した分量で製したエ
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振り混ぜた後,ヘキサン5 mLを加えて振り混ぜ,遠心分離
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キス当たり,サイコサポニンb2 1.4~ 5.6 mg,バイカリン
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し,ヘキサン層を試料溶液とする.別に薄層クロマトグラフ
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(C21H18O11 :446.36) 78 ~ 234 mg及びグリチルリチン酸
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ィー用(E )-2-メトキシシンナムアルデヒド1 mgをメタノ
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(C42H62O16:822.93) 15 ~ 45 mg を含む.
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ール1 mLに溶かし,標準溶液とする.これらの液につき,
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薄層クロマトグラフィー 〈2.03〉 により試験を行う.試料溶
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液20 μL及び標準溶液2 μLを薄層クロマトグラフィー用シリ
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カゲルを用いて調製した薄層板にスポットする.次にヘキサ
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ン/酢酸エチル混液(2:1)を展開溶媒として約7 cm展開した
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後,薄層板を風乾する.これに紫外線(主波長365 nm)を照
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射するとき,試料溶液から得た数個のスポットのうち1個の
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スポットは,標準溶液から得た青白色の蛍光を発するスポ
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ットと色調及びR f値が等しい.
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(3) 乾燥エキス1.0 g (軟エキスは3.0 g)に水10 mLを加え
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て振り混ぜた後,ジエチルエーテル25 mLを加えて振り混ぜ
81
る.ジエチルエーテル層を分取し,低圧(真空)で溶媒を留去
82
した後,残留物にジエチルエーテル2 mLを加えて試料溶液
83
とする.別に薄層クロマトグラフィー用オウゴニン1 mgを
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メタノール1 mLに溶かし,標準溶液とする.これらの液に
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つき,薄層クロマトグラフィー 〈2.03〉により試験を行う.
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試料溶液10 μL及び標準溶液2 μLを薄層クロマトグラフィー
25
製法
サイコ
ケイヒ
オウゴン
ボレイ
カンキョウ
カンゾウ
カロコン
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30
31
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1)
6g
3g
3g
3g
2g
2g
3g
2)
6g
3g
3g
3g
3g
2g
4g
1)又は2)の処方に従い生薬をとり,エキス剤の製法により
乾燥エキス又は軟エキスとする.
性状
乾燥エキス 本品は淡黄褐色~褐色の粉末で,特異なに
おいがあり,味は辛く,苦く,僅かに甘い.
軟エキス 本品は黒褐色の粘性のある液体で,特異なにお
いがあり,味は苦く,辛く,僅かに甘く,後に渋い.
確認試験
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(1) 乾燥エキス1.0 g (軟エキスは3.0 g)に水10 mLを加え
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用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする.次に
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て振り混ぜた後,1-ブタノール10 mLを加えて振り混ぜ,
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ヘキサン/アセトン混液(7:5)を展開溶媒として約7 cm展開
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遠心分離し,1-ブタノール層を試料溶液とする.別に薄層
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した後,薄層板を風乾する.これに塩化鉄(Ⅲ)・メタノール
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クロマトグラフィー用サイコサポニンb2 1 mgをメタノール1
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試液を均等に噴霧するとき,試料溶液から得た数個のスポッ
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mLに溶かし,標準溶液とする.これらの液につき,薄層ク
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トのうち1個のスポットは,標準溶液から得た黄褐色~灰褐
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ロマトグラフィー 〈2.03〉により試験を行う.試料溶液5 μL
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色のスポットと色調及びR f値が等しい(オウゴン).
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及び標準溶液2 μLを薄層クロマトグラフィー用シリカゲル
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(4) 乾燥エキス1.0 g (軟エキスは3.0 g)に水10 mLを加え
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を用いて調製した薄層板にスポットする.次に酢酸エチル/
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て振り混ぜた後,ジエチルエーテル25 mLを加えて振り混ぜ
日本薬局方の医薬品の適否は,その医薬品各条の規定,通則,生薬総則,製剤総則及び一般試験法の規定によって判定する. (通則5参照 )