・資料No1-1~1-5_第十八改正日本薬局方第一追補(案) (3 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000174942_00007.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 日本薬局方部会(令和4年度第1回 7/26)《厚生労働省》 |
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第十八改正日本薬局方第一追補
1
一般試験法
2
一般試験法の部
改正事項
2.
物理的試験法
3
ラフィーの前に次の一条を加える.
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2.00
5
1 .
2.01
液体クロマトグ
クロマトグラフィー総論
本試験法は,三薬局方での調和合意に基づき規定した試験法である.
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なお,三薬局方で調和されていない部分のうち,調和合意において,
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調和の対象とされた項中非調和となっている項の該当箇所は「◆
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で,調和の対象とされた項以外に日本薬局方が独自に規定することとし
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た項は「◇
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◇
◆
」
」で囲むことにより示す.
三薬局方の調和合意に関する情報については,独立行政法人医薬品医
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図2.00−1
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VM = ホールドアップボリューム
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tM = ホールドアップタイム
VR1 = ピーク1の保持容量
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療機器総合機構のウェブサイトに掲載している.
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44
tR1 = ピーク1の保持時間
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1. はじめに
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VR2 = ピーク2の保持容量
13
クロマトグラフィーの分離技術は多段階の分離法であり,試
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tR2 = ピーク2の保持時間
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料の組成成分は固定相と移動相の2相間に分配される.固定相
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Wh = ピーク高さの中点におけるピーク幅
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は,固体,又は固体やゲルに支持された液体である.固定相は
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Wi = 変曲点におけるピーク幅
16
カ
ラ
ム
に
充
塡
さ
れ
た
り
,
層
状
に
塗
布
さ
れ
た
り
,
又は膜などとし
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h = ピーク高さ
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て配置される.移動相は,ガス,液体,又は超臨界流体である.
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h/2 = ピーク高さの中点
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分離は吸着,質量分布(分配),イオン交換などに基づき,また,
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大きさ,質量,体積などの分子の物理化学的特性の違いによっ
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て行われる.本法では,共通のパラメーターの定義と計算方法,
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分配係数(K0)
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サイズ排除クロマトグラフィーでは,特定のカラムにおける
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ある成分の溶出特性は,次式で求められる分配係数によって与
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えられる.
K0 =
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及び一般に適用できるシステム適合性の必要条件を記載する.
22
◇
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ほか,液体クロマトグラフィー〈2.01〉に記載の規定を適用す
24
ることができる.◇分離の原理,装置,測定方法は,対応する
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25
一般試験法に記載する.
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2. 定義
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tR = 保持時間
57
t0 = カラムに保持されない成分の保持時間
58
tt = 完全浸透する成分の保持時間
液体クロマトグラフィーのシステム適合性は,本法の規定の
tR − t0
tt − t0
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医薬品各条におけるシステム適合性と適否の判定基準は,以
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下に定義されるパラメーターを使用して設定される.装置によ
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っては,SN比と分離度のようなパラメーターは,装置メーカ
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ーの提供するソフトウェアを使って計算する.使用者には,そ
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のソフトウェアで使われている計算方法が日本薬局方の規定と
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口までの間の容量である.次の手順によって決定できる.
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同等のものであることを確認し,もしそうでなければ,必要な
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カラム:クロマトグラフィーのカラムを適切なキャピラリーチ
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補正を行う責任がある.
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クロマトグラム
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グラジエント遅延容量(dwell volume) (D)(VDとも呼ばれる)
グラジエント遅延容量は,移動相の混合箇所からカラムの入
ューブ(例えば1 m × 0.12 mm)に交換する.
移動相:
時間,又は容量に対して検出器の応答,溶出液中の濃度,又
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移動相A:水
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は溶出液中の濃度の測定に使われる他の量を,グラフ又は他の
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移動相B:0.1 vol% のアセトンを含む水
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図で表したものである.理想的なクロマトグラムは,ベースラ
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イン上にガウス型ピークの連続として示される(図2.00−1).
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時間
(分)
0 〜 20
20 〜 30
移動相A
(vol%)
100 → 0
0
移動相B
(vol%)
0 → 100
100
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流量:十分な背圧が得られるように設定する(例えば2 mL/分).
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検出:紫外可視吸光光度計 265 nm
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吸光度が50%増加するときの時間t0.5(分)を決定する(図2.00−
70
2).
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D = tD × F
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tD = t0.5 − 0.5tG(分)
日本薬局方の医薬品の適否は,その医薬品各条の規定,通則,生薬総則,製剤総則及び一般試験法の規定によって判定する.(通則5参照 )