・資料No1-1~1-5_第十八改正日本薬局方第一追補(案) (9 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000174942_00007.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 日本薬局方部会(令和4年度第1回 7/26)《厚生労働省》 |
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第十八改正日本薬局方第一追補
1
dc 2:使用するカラムの内径(mm)
34
2
dp1:医薬品各条のカラム粒子径(μm)
35
3
dp2:使用するカラム粒子径(μm)
36
4
カラムの大きさを変えること,すなわちカラム容量の変更は,
5
選択性をコントロールするグラジエント容量に影響する.カラ
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ム容量に比例してグラジエント容量を変え,グラジエント条件
7
をカラム容量に合わせて調整する.これは全ての各グラジエン
8
ト容量に適用する.グラジエント容量は,グラジエント時間tG
9
と流量Fの積であるため,グラジエント条件のそれぞれの時間
10
を,カラム容量に対するグラジエント容量の比(L×dc 2)が一定
11
になるように変更する.ここで,変更したグラジエント時間
12
tG2は元のグラジエント時間tG1,流量及びカラムの大きさから
13
次式で計算できる.
14
tG2 = tG1×(F1/F2) [(L2×d
15
L1×d
c 22)/(
c 12)]
ここで,グラジエント溶離の条件の変更には次の3段階の変
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更が必要である.
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(1)L/dpで示されるカラムの長さ及び粒子径の変更,
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(2)粒子径とカラムの内径の変更による流量の変更,そして,
19
(3)カラムの長さ,内径及び流量の変更による各グラジエント
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の時間の変更である.この条件の例を次に示す.
の範囲内で溶離している.ただし,これはカラムの大き
さを変更した場合は適用できない.
(ⅲ)
移動相の組成及びグラジエントが,最初のピークが
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十分に保持され,最後のピークが溶出されるものである
38
こと.
39
40
41
・移動相の水系組成のpH:別に規定するもののほか,±0.2
pH単位
・移動相の緩衝液組成の塩濃度:±10%
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システム適合性の要件に適合しない場合は,グラジエント遅
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延容量を検討するかカラムを変えることが望ましい場合がある.
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グラジエント遅延容量
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使用する装置構成によっては,規定した分離能,保持時間及
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び保持比が著しく変わることがある.このようなことが起こる
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のは,グラジエント遅延容量が変化しているためかもしれない.
48
医薬品各条においては,分析法を開発した際の装置と実際に使
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用する装置のグラジエント遅延容量の違いを考慮して,グラジ
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エントを開始する前にイソクラティックのステップを加えるこ
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とで,グラジエント勾配の調整を行うのが望ましい.その使用
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する装置のイソクラティックのステップ長さを決めるのは試験
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者の責任において行う.医薬品各条の作成段階で用いたグラジ
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エント遅延容量が医薬品各条に記載されている場合は,グラジ
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エントの勾配表に記載された時間(t分)は次式で計算した時間
変数
元の条件
変更した条件
備考
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(tc分)に置き換えても構わない.
カラムの長さ(L)(mm)
150
100
ユーザーの
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tc = t – (D – D0)/F
選択
カラムの内径(dc)(mm)
粒子径(dp)(μm)
4.6
5
2.1
3
7 .
ユーザーの
58
D = グラジエント遅延容量(mL)
選択
59
D0 = 分析法開発時のグラジエント遅延容量(mL)
ユーザーの
60
F = 流量(mL/分)
選択
L/dp
流量(mL/分)
30.0
2.0
グラジエント調整因子
(1)
61
イソクラティックのステップを用いないで分析法バリデーシ
0.7
(2)
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ョンを行った場合は,グラジエント勾配の調整を行う目的で導
0.4
(3)
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入されたイソクラティックのステップを省略できる.
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検出波長:変更できない.
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注入量:カラムの大きさを変更する場合,注入量の調整には次
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式が利用できる.
67
Vinj2 = Vinj1 (L2 dc 22)/(L1 dc 12)
33.3
(tG2/tG1)
グラジエント条件
%B
時間(分)
時間(分)
30
0
0
30
3
(3×0.4)=1.2
70
13
[1.2+(10×0.4)]=5.2
68
Vinj1 = 医薬品各条の注入量(μL)
30
16
[5.2+(3×0.4)]=6.4
69
Vinj2 = 調整した注入量(μL)
70
L1 = 医薬品各条のカラムの長さ(cm)
71
L2 = 新たなカラムの長さ(cm)
72
dc 1 = 医薬品各条のカラムの内径(mm)
73
dc 2 = 新たなカラムの内径(mm)
21
(1)L/dpが−25 〜 +50%の範囲内の11%増加
22
(2)F2= F1 [(dc 22×dp1)/(dc 12×dp2)]を用いて計算
23
(3)tG2 = tG1×(F1/F2) [(L2×dc 22)/(L1×dc 12)]を用いて計算
24
・カラムの温度:別に規定するもののほか,規定した試験条件
25
の±5℃
26
本試験法のシステム適合性とクロマトグラフィー条件の調整
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で記載されている許容範囲内で,更なる試験条件(移動相,温
28
度,pHなど)の変更が,必要となることがあるかもしれない.
29
移動相
30
・組成/グラジエント:移動相の組成及びグラジエントは次の
31
場合に変更できる.
32
(ⅰ)
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(ⅱ) 主なピークが元の条件で得られた保持時間の±15%
システム適合性の要件に適合していること.
74
75
上記の式は全多孔性粒子カラムから表面多孔性粒子カラムへ
の変更には適用できない場合があるかもしれない.
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カラムの大きさを変更しない場合でも,システム適合性の要
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件が確立された許容限度値内であれば注入量は変更することが
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できる.注入量を減少させる場合は,ピークレスポンスの検出
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(限界)及び再現性に特に注意が必要である.注入量の増加は,
80
特に,変更後も測定すべきピークの直線性と分離度が十分に満
81
たされている場合に限り許容される.
82
4.3. ガスクロマトグラフィー
83
カラムパラメーター
日本薬局方の医薬品の適否は,その医薬品各条の規定,通則,生薬総則,製剤総則及び一般試験法の規定によって判定する.(通則5参照 )