・資料No1-1~1-5_第十八改正日本薬局方第一追補(案) (6 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000174942_00007.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 日本薬局方部会(令和4年度第1回 7/26)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
1
2
SN比(S/N)
29
短い時間間隔で生じるノイズは,定量の精度及び真度に影響
3
する.SN比は次式により計算する.
4
2H
S/N = h
5
H = 標準溶液から得られたクロマトグラム中の被検成分のピ
6
ーク高さ(図2.00−6).ピークの頂点から,ピーク高
7
さの中点におけるピーク幅の20倍に相当する範囲で
8
第十八改正日本薬局方第一追補
d = ピーク頂点から下ろした垂線と,ピーク高さの1/20の
30
高さにおけるピーク立ち上がり側の端までの距離
31
AS =1はシンメトリーであることを意味する.AS >1.0のと
32
きは,ピークはテーリングしている.AS <1.0のときは,ピー
33
クがリーディングしている.
測定し外挿された基線までの高さ
9
h = ブランクを注入後に得られたノイズ幅(図2.00−7).標準
10
溶液から得られたクロマトグラム中,ピーク高さの中
11
点におけるピーク幅の20倍に相当する範囲で測定す
12
る.可能ならば,標準溶液でピークが観察されるのと
13
同じ位置で測定する.
34
35
36
37
39
れる.
40
%RSD =
15
42
Σ(yi − ̄)
y 2
n− 1
yi = ピーク面積,ピーク高さ,又は内標準法によるピーク
面積比の測定値
 ̄
y = 測定値の平均値
44
n = 測定回数
46
47
完全浸透する成分の保持時間(tt)
(Total mobile phase time
(tt))
サイズ排除クロマトグラフィーにおいて,ゲルの最小孔径よ
48
りも分子サイズが小さな成分の保持時間(図2.00−5).
49
完 全 浸 透 す る 成 分 の 保 持 容 量 (Vt)
50
図2.00−7 ブランクのクロマトグラム
100
 ̄
y
43
45
17
レスポンスの再現性は,標準溶液を連続して3回以上注入し,
次式により計算して得られた相対標準偏差(%RSD)により表さ
41
16
システムの再現性
38
14
図2.00−6 標準溶液のクロマトグラム
図2.00−8
(Total mobile phase
volume (Vt))
51
サイズ排除クロマトグラフィーにおいて,ゲルの最小孔径よ
52
りも分子サイズが小さな成分の保持容量.完全浸透する成分の
53
保持時間と流量(F)(mL/分)を用いて次式により計算する.
54
Vt = tt×F
3. システム適合性
18
溶媒や試薬,移動相,試料マトリックス,ガスクロマトグラ
19
フィーの温度プログラムに由来するピークの影響で,ピークの
20
高さの中点におけるピーク幅の20倍に相当する範囲での基線
55
21
が得られない場合は,ピークの高さの中点におけるピーク幅の
56
22
少なくとも5倍に相当する範囲で基線を求めてもよい.
57
23
シンメトリー係数(AS)
58
使用する装置の構成要素が,純度試験等や定量を行うのに必
要な性能を有していることの適格性を示されなければならない.
本項の規定は,液体クロマトグラフィー及びガスクロマトグ
ラフィーのみに適用する.
24
あるピークのシンメトリー係数(アシンメトリー係数又はテ
59
25
ーリング係数としても知られる)(図2.00−8)は,次式により計
60
システム適合性試験は,クロマトグラフィーのシステムが適
26
算する.
61
切な性能を維持していることを確認するために不可欠である.
62
理論段数,保持係数(質量分布比),システムの再現性,SN比,
63
シンメトリー係数,分離度/ピークバレー比が,クロマトグラ
64
フィーシステムの性能評価に用いられることがある.医薬品各
65
条に記載の複雑なクロマトグラフィープロファイルの場合(例
66
えば,生物薬品)には,視覚的なプロファイルの比較が,シス
27
28
w0.05
AS = 2d
w0.05 =ピーク高さの1/20の高さにおけるピーク幅
日本薬局方の医薬品の適否は,その医薬品各条の規定,通則,生薬総則,製剤総則及び一般試験法の規定によって判定する.(通則5参照 )