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・資料No1-1~1-5_第十八改正日本薬局方第一追補(案) (63 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000174942_00007.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 日本薬局方部会(令和4年度第1回 7/26)《厚生労働省》
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28 ステアリン酸マグネシウム

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マグネシウムからなる.

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本品は定量するとき,換算した乾燥物に対し,マグネシウ

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第十八改正日本薬局方第一追補

ム(Mg:24.31) 4.0 ~ 5.0%を含む.


性状

本品は白色の軽くてかさ高い粉末で,なめらかな感触

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があり,皮膚につきやすく,においはないか,又は僅かに特

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異なにおいがある.

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本品は水又はエタノール(99.5)にほとんど溶けない.◆
確認試験

本品5.0 gを丸底フラスコにとり,過酸化物を含ま

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ないジエチルエーテル50 mL,希硝酸20 mL及び水20 mLを

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加え,振り混ぜた後,還流冷却器を付けて完全に溶けるまで

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加熱する.冷後,フラスコの内容物を分液漏斗に移し,振り

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混ぜた後,放置して水層を分取する.ジエチルエーテル層は

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水4 mLずつで2回抽出し,抽出液を先の水層に合わせる.こ

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の抽出液を過酸化物を含まないジエチルエーテル15 mLで洗

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った後,50 mLのメスフラスコに移し,水を加えて50 mLと

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し,試料溶液とする.試料溶液1 mLにアンモニア試液1 mL

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を加えるとき,白色の沈殿を生じ,塩化アンモニウム試液1

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mLを追加するとき,沈殿は溶ける.さらにリン酸水素二ナ

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トリウム十二水和物溶液(3→25) 1 mLを追加するとき,白

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色の結晶性の沈殿を生じる.

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純度試験

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(1)

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た水20 mLを加え,振り混ぜながら水浴上で1分間加熱し,

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冷後,ろ過する.このろ液10 mLにブロモチモールブルー試

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液 0.05 mL を 加 え る . こ の 液 に 液 の 色 が 変 わ る ま で 0.1

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mol/L塩酸又は0.1 mol/L水酸化ナトリウム液を滴加するとき,

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その量は0.05 mL以下である.

28

(2)

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希硝酸1 mL及び水を加えて50 mLとする.これを検液とし,

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試験を行う.比較液には0.02 mol/L塩酸1.4 mLを加える

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(0.1%以下).

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(3)

33

き試験を行う.比較液には0.02 mol/L硫酸3.0 mLを加える.

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ただし,検液及び比較液には塩化バリウム試液3 mLずつを

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加える(1.0%以下).

酸又はアルカリ

塩化物〈1.03〉

硫酸塩〈1.14〉

本品1.0 gに新たに煮沸して冷却し

確認試験で得た試料溶液10.0 mLに

確認試験で得た試料溶液6.0 mLにつ

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乾燥減量〈2.41〉 6.0%以下(2 g,105℃,恒量).

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微生物限度 〈4.05〉

本品1 g当たり,総好気性微生物数の許

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容基準は103 CFU,総真菌数の許容基準は5×102 CFUであ

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る.また,サルモネラ及び大腸菌を認めない.◆

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ステアリン酸・パルミチン酸含量比

本品0.10 gを還流冷却器

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を付けた小さなコニカルフラスコにとる.三フッ化ホウ素・

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メタノール試液5.0 mLを加えて振り混ぜ,溶けるまで約10

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分間加熱する.冷却器からヘプタン4 mLを加え,10分間加

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熱する.冷後,塩化ナトリウム飽和溶液20 mLを加えて振り

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混ぜ,放置して液を二層に分離させる.分離したヘプタン層

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を,あらかじめヘプタンで洗った約0.1 gの無水硫酸ナトリ

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ウムを通して別のフラスコにとる.この液1.0 mLを10 mL

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のメスフラスコにとり,ヘプタンを加えて10 mLとし,試料

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溶液とする.試料溶液1 μLにつき,次の条件でガスクロマ

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トグラフィー 〈2.02〉により試験を行う.試料溶液のステア

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リン酸メチルのピーク面積A及び全ての脂肪酸エステルのピ

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ークの合計面積Bを測定し,本品の脂肪酸分画中のステアリ

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ン酸の比率(%)を次式により計算する.

ステアリン酸の比率(%)=A/B × 100

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同様に,本品中に含まれるパルミチン酸の比率(%)を計算

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する.ステアリン酸メチルのピーク面積及びステアリン酸メ

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チルとパルミチン酸メチルのピークの合計面積は,全ての脂

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肪酸エステルのピークの合計面積の,それぞれ40%以上及

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び90%以上である.

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試験条件

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検出器:水素炎イオン化検出器

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カラム:内径0.32 mm,長さ30 mのフューズドシリカ

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管の内面に厚さ0.5 μmでガスクロマトグラフィー用

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ポリエチレングリコール15000-ジエポキシドを被覆

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したもの.
カラム温度:注入後2分間70℃に保ち,その後,毎分

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5℃で240℃まで昇温し,240℃を5分間保持する.

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注入口温度:220℃付近の一定温度

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検出器温度:260℃付近の一定温度

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キャリヤーガス:ヘリウム

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流量:毎分2.4 mL

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スプリットレス

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74
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面積測定範囲:溶媒のピークの後から41分まで◇

システム適合性


検出の確認: ◇ガスクロマトグラフィー用ステアリン

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酸及びガスクロマトグラフィー用パルミチン酸それぞ

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れ約50 mgを,還流冷却器を付けた小さなコニカルフ

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ラスコにとる.三フッ化ホウ素・メタノール試液5.0

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mLを加えて振り混ぜ,以下試料溶液と同様に操作し,

80

システム適合性試験用溶液とする.◇システム適合性

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試験用溶液1 mLを正確に量り,ヘプタンを加えて正

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確に10 mLとする.この液1 mLを正確に量り,ヘプ

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タンを加えて正確に10 mLとする.さらに,この液1

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mLを正確に量り,ヘプタンを加えて正確に10 mLと

85

する.この液1 μLから得たステアリン酸メチルのピ

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ーク面積が,システム適合性試験用溶液のステアリン

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酸メチルのピーク面積の0.05 ~ 0.15%になることを

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確認する.◇

89

システムの性能:システム適合性試験用溶液1 μLにつ

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き,上記の条件で操作するとき,ステアリン酸メチル

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に対するパルミチン酸メチルの相対保持時間は約0.9

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であり,その分離度は5.0以上である.

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システムの再現性:システム適合性試験用溶液につき,

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上記の条件で試験を6回繰り返すとき,パルミチン酸

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メチル及びステアリン酸メチルのピーク面積の相対標

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準偏差は3.0%以下である.また,ステアリン酸メチ

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ルのピーク面積に対するパルミチン酸メチルのピーク

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面積の比の相対標準偏差は1.0%以下である.

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定量法 本品約0.5 gを精密に量り,250 mLのフラスコにとり,

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これにエタノール(99.5)/1-ブタノール混液(1:1) 50 mL,

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アンモニア水(28) 5 mL,pH 10の塩化アンモニウム緩衝液3

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mL,0.1 mol/Lエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム

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液30.0 mL及びエリオクロムブラックT試液1 ~ 2滴を加え,

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振り混ぜる.この液が澄明になるまで45 ~ 50℃で加熱し,

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冷後,過量のエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウムを

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0.1 mol/L硫酸亜鉛液で液の青色が紫色に変わるまで滴定

日本薬局方の医薬品の適否は,その医薬品各条の規定,通則,生薬総則,製剤総則及び一般試験法の規定によって判定する. (通則5参照 )