災害医学会）
【成果の活用】国内外のネットワークを通じて、テロ対策の最新の知見を行政担当者と
共有することで、本邦における脅威・リスク評価に活用されている。
２ 令和６年度に推進する研究課題
（１）継続研究課題のうち優先的に推進する研究課題（増額要求等する課題）の概要、及び
期待される研究成果の政策等への活用又は実用化に向けた取組
① 地域保健基盤形成分野
【課題名】保健所ならびに市町村保健センター間の情報連携を見据えたデジタル化推
進に関する研究
【概要】保健所と市町村保健センターの情報の流れとデジタル活用状況についてアン
ケート調査等を行い、デジタル化が進まない要因等課題を抽出する。保健所ならびに
市町村保健センター間の迅速な情報連携ができるよう、デジタル化推進のために必要
な物的・人的課題の抽出・整理を行う。令和６年度には具体的な手法の検討を行う必
要がある。
【成果の活用】平時から健康危機時も見据えた保健所と市町村保健センターのデジタ
ル化を推進し、情報連携にも活用できるようにする。
【課題名】統括保健師に求められる専門的・行政的管理能力並びにその育成及び能力の
発揮に向けた体制づくりの方法
【概要】自治体の保健師活動を円滑に実践するにあたり、部局横断的な保健師活動の調
整や保健師の育成等といった役割を担って、自治体保健師を統括する保健師の活用を
推進するために必要な要件等を検討する。令和６年度には、感染症法等の改正に伴い、
自治体保健師を統括する保健師が役割を発揮するための具体的な課題や工夫を示す
必要がある。
【成果の活用】令和５年度の感染症法等の法改正や地域保健基本指針改正を踏まえて、
保健師活動指針の検討に資する自治体保健師に求められる役割の整理を目指す。
② 水安全対策分野（令和６年度移管予定）
【課題名】水道用資機材等の安全性評価のための調査研究
【概要】毒性評価情報ならびに分析方法や規制に関する情報を整理する。現在使用され
ている物質等による浸出時の挙動や長期的な浸出影響を試算する。設置現場を模擬し
た実験室内の浸出の実態調査による検証を行う。令和６年度は本研究の２年目に当た
り、１年目で収集した情報等に基づき、資機材に係る実験を行う必要がある。
【成果の活用】水道用資機材、給水装置の省令基準における項目の改正検討に用いると
ともに、新規材料の追加による安全性評価手法の確立に資することが期待される。
（２）新規研究課題として優先的に推進する研究課題の概要、及び期待される研究成果の政
策等への活用又は実用化に向けた取組
① 地域保健基盤形成分野
【課題名】健康寿命の延伸及び健康格差の縮小のためのソーシャルキャピタル醸成に
向けた研究
【概要】健康日本 21 次期プラン（第三次）の中間評価に向けた地域保健の体制整備に
関する評価指標を構築するため、先行研究の分析、保健所や地域資源等における体制
整備及びソーシャルキャピタルの醸成とその効果についての調査を行い、中間評価に
向けて健康指標とエビデンスのある評価指標を作成する。また、自治体の体制整備に
103